屋代・内藤研究室について

研究概要

 材料の微細加工(マイクロ-ナノメートルレベル)技術は現代産業の基盤となりつつあります.これは,材料特性が微細構造の形態に大きく左右されることを利用したものです.特に,ナノメートルレベルの材料特性は通常の材料特性と大きく異なる場合が多く,この要因を解明するためには材料の構成要素(原子あるいは電子)にまで立ち返って考える必要があります.顕微鏡技術の飛躍的な進歩により,顕微鏡内で原子1個1個を操作する様な最先端の実験もなされていますが,産業技術の側から見ると数百~数千ナノメートルでの現象が依然としてミッシングリンクとなっています.

 本研究室では,この空間スケールにおける変形・破壊現象の支配力学法則を明らかにすることを目的とした数値シミュレーション研究を行っています.例えば,H27年度のテーマでは数十ナノメートルの表面凹凸をつけたFeの摩擦メカニズムや,Mg, Si, FeそしてNiのき裂進展挙動について局所格子不安定性という独自の視点でアプローチしています.また,複合材料における繊維/樹脂界面を想定したはく離シミュレーションなども行っています.

 さらに,本研究室では,高分子材料の機能化(主に複合化,構造形成による力学特性向上)およびその機構解明のための研究・開発も行っております.現在は,短繊維系炭素繊維強化プラスチック,ウニ状炭素粒子充填プラスチック,周期的に多孔層を有するナノ多孔炭素膜等の基礎と応用に関する研究を行っています.
 ※マイクロメートル(1000分の1ミリ),ナノメートル(100万分の1ミリ)

研究室運営体制(2024年4月現在)

 教授 屋代如月,准教授 内藤圭史,修士2年生7名,修士1年生5名,学部4年生8名の計22名で運営しています.

 屋代グループでは,分子動力学・第一原理計算を初めとした様々な数値シミュレーションにより, ナノ・メゾスケールの変形・破壊メカニズム解明をキーワードに研究を進めています.対象となる材料は金属を初めとして高分子,カーボン材料,半導体など,幅広く扱っています. 企業との共同研究にも多くの実績があります.

 内藤グループでは,短繊維強化複合材料の強度上下限を予測する手法の開発,ウニ状炭素粒子充填複合材料の作製と物性評価,高分子材料の強度に対する分子鎖の絡み合いの影響に関する考察,周期的に多孔層を有するナノ多孔炭素膜の作製と物性評価に関する研究を行っています.

お知らせ

2024年06月13日
2024年03月25日
松田空大君が学業成績優秀者表彰を受賞.
2024年03月25日
岸本彪雅君が修士論文優秀発表賞を受賞.
2023年12月15日
岡田真輝君が第22回産官学接着若手フォーラムにてベストポスター・プレゼン賞を受賞.
2023年03月25日
太田恵里さんが修士論文優秀発表賞を受賞.
2022年06月04日
2022年01月01日
2021年04月20日
内藤,屋代,足立善英君(修了生),河合克真君(修了生)らの研究成果がJournal of Applied Polymer Scienceの表紙に選ばれました.

アクセス

〒501-1193 岐阜県岐阜市柳戸1-1 岐阜大学
  屋代(居室)      工学部棟A219号室
       (TEL&FAX) 058-293-2503
       (E-mail)    yashiro.kisaragi.d4[at]f.gifu-u.ac.jp
  内藤(居室)        工学部棟A221号室
       (TEL&FAX) 058-293-2514
       (E-mail)    naito.keishi.b3[at]f.gifu-u.ac.jp
   交通アクセス / 学内案内図 / 工学部建物・施設配置図

※E-mailアドレスは[at]の部分を@に置き変えてください。

共同研究・技術相談など受け付けております。

過去の修士論文・卒業論文