内田勝セミナー(文学・文化研究)関係資料

岐阜大学 地域科学部 地域文化講座・内田勝研究室)

卒論・レポート・発表資料の作り方に関するもの

 これまでのセミナーで配布した資料のいくつかを、とりあえずここに置いておきます。岐阜大学の学習支援システムAIMS-Gifu(現在のTACT)用に作ったものですが、同じ書類を https://www1.gifu-u.ac.jp/~masaru/seminar/ にも置いておきます。

  1. 内田セミナーって何をやればいいの?
     セミナーに初めて入って来た学生さんに配る資料です。卒論執筆を控えた人の役に立つのは、論文を書くための技術的なコツとして「(1)気になる細部を拾い出せ。(2)断片的な思いつきを書き留めろ。(3)連想の地図を描け。(4)意味をめぐって《問い》と《答》の連鎖をたどれ。(5)集めた材料を切り貼りして編集しろ。」と言っているところですかねえ……。
     「連想の地図」というのは、実際にノートとか広告の裏とかいった白い紙の中央にこれから考察するものごとの名前(「絵本」とか「地域メディア」とか)を書いて、そこから連想する言葉や文、湧いてくる疑問や何かを周りにどんどん書き足していく、という方法です。紙全体が書き込みでいっぱいになるころには、自分がそのものごとについて何を知っているかとか、これから何を調べなきゃいけないかとかいったことがはっきりしてくることが多いので、おすすめです。

  2. レポートの書き方マニュアル
     レポートや発表資料を作る手順についての、ごくおおざっぱな説明です。

  3. 情報の集めかたについて
     レポートや発表のために情報を集めるには、とりあえず何をすればいいか、を簡単に説明してみました。

  4. 引用の作法について
     レポートや発表資料で他人の言葉を引用した場合、なぜ必ず出典を明記しなければならないのか、を簡単に説明してみました。ウィキペディアの扱い方にも少し触れました。

  5. ワープロを使った「カード取り」の実例
     これも最初に配る資料。発表や論文のための情報の集め方です。「カード取り」で大事なのは、参考文献の一つ一つに「s1」(「卒論用の1番目の文献」の意味)とか「s26」とかいった記号を割り振り、それぞれの文献の詳しい書誌情報(いつ誰がどの出版社で出したか)を書いた書類を(できればワープロのファイルとして)残しておくことと、それぞれの文献から気になる言葉を書き抜くときには、必ずそれぞれの言葉の前に「s8/24-5」(「文献s8の24ページから25ページにわたって書いてありました」という意味)といった記号で出典を明らかにしておくことです。ここでは、私がいくつかの文献から集めてきた言葉を並べて、「論文執筆の心得」といった内容の資料を作ってみました。

  6. イメージをたどって物語を掘り起こせ
     「どうやって論文を書いたらいいかよく分からない」と言っていた学生さんに向けて書き、セミナーでも配布した資料。べつにこういう考え方をしなくても論文は書けるわけで、あくまで一例にすぎないのだけれど、とても困っているときには何かのヒントになるかもしれません。

  7. 卒論を書くとは「調べてまとめる」ことではない!
     大学のゼミの「卒論」や「レポート」と、小中学校でやるような「調べ学習」とはどう違うのかを説明してみました。

  8. 内田勝セミナー卒業論文スタイルガイド(第5.3版)
     主に引用の仕方や参考資料リストの作り方が書いてあります。卒論を書く前に必ず読んでおいてください。Word形式(.docx)およびPDF形式(.pdf)でもダウンロードできます。
     なお、卒業論文の書式のひな形(Word形式)はここからダウンロードできます。論文要旨のひな形(Word形式)はここからダウンロードできます。

  9. 卒論提出までのスケジュール(3月卒業予定者用、2024年度版)
     こんなペースで進めたいと思います。締切が早め早めに設定してあるように見えますが、過去数年の経験から考えても、こうした日程できちんと進めないと、積み残しの仕事が雪だるま式に増えて、あとでえらいことになってきます。締切厳守で行きましょう。

  10. 卒論提出までのスケジュール(9月卒業予定者用、2017年度版)
     何らかの事情で9月卒業を予定している人(つまり前期に卒論を書く人)のための卒論提出までのスケジュールです。

  11. 卒論アーカイブ(TACT)
     内田セミナーでこれまでに書かれた卒論のうち、私の手元に電子版が保存されているもののいくつかを、TACT(岐阜大学と名古屋大学のe-ラーニングシステム)の内田セミナーのサイト内(受講生のみ閲覧可)で公開しています。上のリンクはTACTのログイン画面につながります。あなたのユーザー名とパスワードを使ってログインしてください。(自分のユーザー名などが分からなければ、私に聞いてください。)そのあと、「専門セミナー」 > 「卒論アーカイブ」とリンクをたどって進んでください。

  12. NDC(日本十進分類法)を使って同一ジャンルの本を調べる方法
     日本の図書館で広く使われている図書分類法である「NDC(日本十進分類法)」を使って、同一ジャンルの本を検索する方法です。より一般的な文献探索法については「情報の集めかたについて」を見てください。

  13. 講義「現代の文化研究」の配付資料(2001年度前期)
     昔、私が全学共通教育の授業「現代の文化研究」を担当したとき授業で使った資料です。内田セミナーでやっている内容に非常に近いので、あなたがここでどんな文化事象を研究していくにせよ、何かの役に立つはずです。ぜひ一度ざっと目を通しておいてください。

  14. 文学作品の読み方マニュアルのためのメモ――繰り返される《小道具》について
     地域科学部の授業「基礎セミナー 文学B(応用分析)」で毎年配布している資料です。ある物語の意味についてじっくり考えるためには、まずその物語の中で何度も繰り返される要素に着目しろ、という話です。文学・映画・漫画などを研究したい人には役立つかもしれません。

  15. 原民喜訳『ガリバー旅行記』を読む
     2007年の地域科学部公開講座で私が行った授業のテキストです。私自身が内田セミナーの学生だったらこんなレポートを書くだろう、という意味ではみなさんの参考になるかもしれません。

  16. 映画『アバター』に自然はあるのか?――仮想世界の風景論
     2010年の地域科学部公開講座で私が行った授業のテキストです。これもまた、私自身が内田セミナーの学生だったら発表や卒論の題材にするはずの内容です。

  17. 朱牟田夏雄訳『トリストラム・シャンディ』の紹介 および 夏目漱石『トリストラム、シヤンデー』
     このセミナーとは直接関係がないのですが、18世紀イギリスの作家ローレンス・スターンに関する私のサイトの一部です。私自身がどんなことを研究しているかがなんとなく分かりますから、興味のある人はどうぞ。なお、2018年には私も参加したスターン入門書、『ローレンス・スターンの世界』が出版されました。
 なお、2018年度に私が所属する岐阜大学地域科学部の「経営学部」への改組案(実質的な地域科学部廃止案)が学内で検討されていた件については、地域科学部公式サイト内の「岐阜大学の改組をめぐる新聞報道などについて」(2018年12月10日)をご覧ください。2019年1月9日、文部科学省が計画に難色を示したために大学側が計画を白紙に戻したことが、岐阜新聞の記事で報道されました。地域科学部廃止問題の背景や経緯については、「岐阜大学地域科学部の未来を考える会」のウェブサイトをご覧ください。岐阜大学内での検討状況については、岐阜大学公式サイト内の「教育研究評議会議事録」をご覧ください。新学部(仮称・経営学部)の新設に伴う地域科学部の再編を2018年12月の教育研究評議会で議決するとした議事録(2018年11月教育研究評議会)はここ、名古屋大学との法人統合への対応に専念するため新学部設置等に関する今後の対応については教育研究評議会の議題としないとした議事録(2018年12月教育研究評議会)はここにあります。
 [2020.9.7補足]その後、岐阜大学の経営学部設置問題は、地域科学部を含む既存の複数学部が参加する「学部等連係課程」として、学生が「学士(経営学)」の学位を取得できる新組織「社会システム経営学環」を2021年4月に設置するという形で解決しました。


(c)内田勝(uchida.masaru.m7@f.gifu-u.ac.jp) 更新日: 2024-9-24

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