KRATKY ANALYSIS¶
”伸びた”または”ランダムコイル”の様の生物学的高分子はKratkyプロットによって定性的に評価される。Kratkyプロットは小角と広角が合併されたデータを使用し、任意のグラフまたは表計算プログラムを使用して作られるが、我々はScÅtterと最後には Primus の旧バージョンを使ってKratkyプロットをデモする。
Kratkyの解釈はガウシアンコイルの散乱曲線に由来する。デバイ式は限定されたデータ範囲内で、ガウシアン的コイルとして振る舞う高分子への散乱強度が q 対 q 2× I プロットにおいて平坦になることを示す。最初に、いくつかのデータを読み込みAnalysisを押し、Kratkyボタン(図2の黄色の丸)をクリックする。ここでは、グルコースイソメラーゼ(青)とSAM-Iリボスイッチ(緑)の2つのデータを読み込む。
Kratkyボタンはデータとプロットを変換する。(図3)この場合、2つのデータがKratkyプロットで近づくように事前にスケーリングした。見られるように、グルコースイソメラーゼは平坦になっていない一方で、SAM-Iは平坦になっている。これらはコンパクトでフレキシブルな粒子の比較の極端なケースである。SAM-IはRNAリボスイッチで、離散型剛性構造に折りたたむために Mg2+とs−アデノシルメチオニンを必要とする。SAM-IのこのSAXSデータには代謝産物が存在しない。多くの場合、散乱曲線において、平地に続いて部分的にフレキシブルな粒子のベースラインへゆっくりと降下する。より多くの事実は粒子体積とPorod指数を調べることで得られる。場合によっては、bufferの差分が不十分であると人為的に高い q でベースラインを上昇する。
また、図2を見るとグルコースイソメラーゼとSAM-Iが似たような R g 値を持つがSAM-Iはグルコースイソメラーゼの1/4の大きさだ。 R g 値の比較は、SAM-Iの質量分布が比較的大きな R g 値をもたらす広い空間に広がり分散するという概念を強く裏付ける(RNAの展開について期待されるように)。
PRIMUS¶
Primusの場合、最初に Select
ボタンをクリックしデータファイルを探してデータを読み込む(図4参照)。この例では、 TyMV_1.dat
というファイルを選んだ。ファイルを選んだあとOKをクリックしてダイアログボックスにファイル名をロードする(図5の矢印1)。次に Plot
ボタンをクリックして、 Primus でデータをプロットする(図5の矢印2)。
するとデータがプロットされるはずだ。 Primus でKratkyプロットを作成する次のステップでは、 Sasplot
ボタンをクリックする必要がある(図6参照)。これによって Primus 上で動くSasplotと呼ばれるプログラムが起動する。データは再プロットされるのでご心配なく。
次のステップはより見やすくするためのもので、ドットから円に表示を変える。 Symbols
ボタンをクリックすると変わる(図7)。
Kratkyプロットはy軸が I ( q )× q 2 (またはSASプロットの I ( s )× s 2 )であるデータの変換だ。これはSASプロットで簡単にできる。図8で強調されているViewタブをクリックするとドロップダウンメニューが表示される。
ドロップダウンメニューの Y × s^2:: X
を選択する。
魔法のようにデータはKratkyプロットとして再プロットされる(図10)。残念ながらプロットを保存したりSASプロットを使って何か意味のあることをする簡単な方法はない。プレゼンや原稿のためのプロットを作成するには好きなプロット、GnuプロットやRプロットを使うと良い。