研究部門

研究部門

当研究室は2014年7月に立ち上がった比較的若い部門で、大学院生、学生研究員も多く、自由な発想に基づく独創的な研究を行える環境です。

スタッフ

スタッフ
研究部門長/講師:岡田 英志
講 師:土井 智章
助 教:山田 法顕、鈴木 浩大
技術補佐員:高田 ちひろ
大学院生: 3年:岡本 遥、小田 和正、北川 雄一郎、福田 哲也
1年:柿野 圭紀、水谷 喜雄、三宅 喬人、山路 文範
学生研究員: 安藤 徳晃、岩井 琢磨、川崎 雄輝、玉置 祐斗、西尾 紋音、
松尾 早織、松尾 真帆、伊藤 悠、稲川 莉紗、上門 弘宜、
薄井 貴裕、内田 明寛、影山 愛莉、加藤 夕貴、黒田 あゆみ、
中村 康太郎、橋本 紗瑛子、平松 優奈、藤塚 帆乃香、古居 剛、
森部 真由、村木 勇

研究内容

研究内容
敗血症における血管内皮障害の成因究明

敗血症において、全身で同時多発的に臓器障害を生じる原因として、炎症性サイトカインによる全身の血管内皮障害が考えられています。
当研究室では敗血症における血管内皮障害の成因、血管内皮グリコカリックスとの関連等について複数のノックアウトマウスを用いての研究を行っている。

Control Controlマウスの腎臓の糸球体弱拡大図 Controlマウスの腎臓の糸球体強拡大図
LPS リポ多糖(LPS)により多臓器不全に陥ったマウスの腎臓の糸球体弱拡大図 リポ多糖(LPS)により多臓器不全に陥ったマウスの腎臓の糸球体強拡大図

敗血症モデルマウスの血管内皮障害の超微形態
上段:Controlマウスの腎臓の糸球体(左)弱拡大図(右)強拡大図。血管内皮の微細な構造が保たれている。
下段:リポ多糖(LPS)による敗血症モデルマウスの腎臓の糸球体(左)弱拡大図(右)強拡大図。血管内皮が浮腫により微細構造が崩壊(矢印)し、フィブリンにより赤血球が沈滞している。

細胞特異的ホーミングペプチドを用いた新規敗血症治療法の開発

当研究室では血管内皮障害部位に特異的に集積するペプチドを用いた新規治療法の開発を目的とした研究をこの研究は米国フロリダSanford-Burnham研究所とカリフォルニアのVascular BioScience社と共同で行っています。
この成果は米国集中治療学会のResearch Snap Shot Awardにも選ばれ、世界的に注目されている研究です。

敗血症におけるB細胞の機能解析

敗血症は感染による全身炎症反応であり、免疫抑制により高い死亡率をきたす。
高齢者において敗血症の死亡率は高いが、その原因となる免疫抑制については不明なことが多い。
B細胞はIgM等抗体産生をすることで微生物に対して対抗し獲得免疫で重要な役割を担っている。
申請者らは高齢敗血症患者において血清IgM値が低値であることを発見したものの、詳細な敗血症患者におけるB細胞の機能については不明である。
本研究の目的はB細胞の老化免疫とその抗体産生能についてそのメカニズムを解明することで高齢者敗血症の新たな治療戦略を開発することである。

高齢者の敗血症では免疫抑制が深刻な問題である

高齢者の敗血症では免疫抑制が深刻な問題である。

インテグリン受容体を介した細胞内Ca2+制御
細胞膜上にあるインテグリン受容体の細胞膜ドメインが小胞体膜上に存在するRyR2に結合していることを表すイメージ図(A) 心筋細胞のT管と筋小胞体(SR)の電子顕微鏡像。Bar=200nm(B) 強拡大像:灰色矢印はβ1DとRyR2のComplexである。Bar=100nm (Okada H et al. J Clin Invest 2013より)(C)

心筋インテグリン受容体は小胞体膜上にあるRyR2と結合している
(A) 細胞膜上にあるインテグリン受容体の細胞膜ドメインが小胞体膜上に存在するRyR2に結合していることを表すイメージ図
(B) 心筋細胞のT管と筋小胞体(SR)の電子顕微鏡像。Bar=200nm
(C) 強拡大像:灰色矢印はβ1DとRyR2のComplexである。Bar=100nm(Okada H et al. J Clin Invest 2013より)

不全心筋では筋小胞体内のCa2+放出チャネルのリアノジン受容体(RyR2)の構造の不安定化により異常なCa2+漏出が生じて細胞内がCa2+過負荷状態となる。
この状態は心筋細胞死を誘発し心不全を増悪させる。
すでに心筋インテグリンと細胞外基質の結合がRyR2の構造を安定化させ心筋細胞内のCa2+過負荷を抑制することにより、Ca2+過負荷抑制による心不全治療の可能性を示唆されている(Okada H et al. J Clin Invest 2013)。
インテグリンはArg-Gly-Asp(RGD)のようなペプチドによる活性化が可能である。
当研究室では、心筋インテグリンに特異的に結合する複数の候補ペプチドを使用し、インテグリン活性化(RyR2の安定化)によるCa2+過負荷を抑制する臨床応用可能な心不全治療の開発を目的とする。

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