岐阜大学医学部 放射線科

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ダイバーシティ・子育て支援

岐阜大学放射線科はワーク・ライフ・バランスの実現を目指しており、一人一人が仕事と家庭を両立できるよう全力で支援しています。仕事と生活の最適なバランスはそれぞれ異なり、さらに本人のライフイベントや世帯構成員の状況とともに変化していくものです。当科では育児や介護を担っていても、家庭状況に応じて自分に合った働き方を選択し、仕事を続けることができる環境が整っています。育児中の女性医師が働きやすい職場は、誰もが働きやすさを選択できる環境となります。家族との時間を大切にしながら、キャリアも維持したいと考えている学生・研修医の方は、ぜひ岐阜大学放射線科を見学に来てください。以下に具体的な勤務状況等を記載しましたので、キャリアを考える上で参考になれば幸いです。

女性医師の働き方について

2025年現在、岐阜大学および関連病院には16名の女性医師が在籍しています。常勤が7名(市中病院の部長が3名)、短時間勤務の常勤が5名、非常勤が2名、産休・育休取得中が2名です。ほとんどの女性医師が産後は1年間の育児休業を取得しています。復帰後は家庭の事情に合わせた働き方を選択でき、当直業務や緊急待機の免除なども配慮されます。短時間勤務を選択した場合は、比較的フレキシブルに勤務時間を調整することができます。

専門医取得について

通常、放射線科専門医試験は専門研修開始後4年目、診断専門医試験および治療専門医試験は6年目、IVR専門医試験は7年目に受験することになります。当科は若手医局員の教育体制が整っているため、いつ産休・育休を取得しても、余裕を持って試験に臨めるよう、学習・スキルアップをサポートしています。

放射線科医の被爆について

  1. 画像診断医:検査は診療放射線技師が行いますので、画像診断医の仕事は読影業務です。アイソトープ検査やPET検査の薬剤投与を当番制で行っていますが、仮に1日中従事しても被ばく線量は検出感度以下です。
  2. 放射線治療医:放射線治療は遠隔操作で行われるため、被ばくは一切ありません。
  3. IVR医:血管造影検査は透視下で行うため被ばくは避けられません。そのため、プロテクターを装着し、十分な距離を確保して検査を行います。これまで、職業被ばくの基準を超えたことはありません。

男性医師の育児休業取得状況

2025年現在までに岐阜大学および関連病院では5名の男性医師が育児休業を取得しています。
岐阜大学放射線科の入局を考えている方で、ご質問・ご相談がある方はいつでも気軽にご連絡ください。

先輩医師の声

女性医師からのメッセージ

私は大学を卒業後、岐阜大学放射線科に入局し岐阜大学および関連病院にて働いていました。その後、他大学に一年間勉強に行かせていただいたのち、放射線科診断専門医を取得しました。結婚を機に夫の転勤で他県に引っ越すこととなり、引っ越し先の近隣の病院にて勤務していました。第一子の出産を機に退職し、約5年間CT、MRIの読影などの放射線科としての仕事からは遠ざかっていました。その後第二子を出産し、岐阜に戻ることになりました。その際は、小さい子供を抱えて仕事ができるのか、またかなりのブランクがあるため本当に仕事に復帰し業務をこなせるのかと非常に不安で、なかなか一歩が踏み出せませんでした。しかし、温かい言葉をかけてくださる先輩方に後押しされ復帰を決めました。いろいろ忘れてしまっていた私でしたが、ブランクがあっても学びなおす方法や機会がたくさんあり非常に助かりました。放射線科は仕事の性質上、ブランクからの復帰がしやすく、また岐阜大学放射線科は教育システムが非常に充実しており、新入医局員のみならず復帰の際もとても役に立つと思います。

女性は、例えば、出産、育児においてサポートを得られる環境があるかないかで、勤務時間が変わってきますし、育児のみならず、家庭の事情、自身の体調、個々の仕事に対する考え方などによって、働ける状況はそれぞれ違います。岐阜大学放射線科はそれぞれの状況に応じ、それぞれの意見を尊重し、個人にあった働き方を選択することができます。実際、わたしも子供は大きくなりつつありますが、家庭の事情により非常勤で働かせていただいています。

放射線科の仕事としての魅力はホームページの他項を参照していただくとして、岐阜大学放射線科は女性にとてもやさしく、働きやすい職場になっていると断言できます。放射線科に興味のある方は是非一度見学に来てください。これから進路を考えている皆さんの選択肢の一つになるとうれしいです。

男性医師からのメッセージ

私は第2子誕生時に2週間の育休を取得させて頂きました。妻や子供たちとかけがえのない時間の過ごすことができたことができ、育休取得に理解を示していただいた職場の皆様には大変感謝しております。育休中は同僚に負担をかけてしまうのではないかという不安もはじめはありましたが、ほとんど業務のことを気にせずに家庭のことに集中することができました。家事や育児の大変さを身をもって経験し、妻への感謝の気持ちが一層深まりました。

2週間という期間は自分で設定したものであり、もっと長くてもいいよと言って頂いていました。ですので、期間は家族と自分の希望や状況によって調整可能です。結局私の場合は、育休から復帰後に妻が体調をくずしてしまったため、追加で一か月の休暇を余儀なくされてしまいました。その際にも全面的にサポートをして頂き、現在本原稿作成時は私が職場に復帰して約1か月ですが、フレキシブルな勤務を容認して頂いています。

診療科によっては男性の育休取得はまだまだハードルが高いということもあるかもしれません。放射線科は、育休のみならず急な家庭の都合のための休暇取得に比較的周囲も対応しやすい職種だと思います。進路に悩んでいる研修医や学生の方で、仕事と家庭の両立をしたいと考えている方はぜひ放射線科を考慮してみてはいかがでしょうか。