卒業生の声

2020年度卒業 伊藤由香さん

  •  私は現在、岐阜県内の中学校の教員として働いています。家政教育講座では、家庭科に関わる専門的な知識はもちろん、調理や被服の実習を通して、実践力も身に付けることができます。被服の実習では、中学校の教科書に記載されている題材を作るので、実際の授業に役立てることができました。その他の専門的な知識も、生徒に豆知識として授業の合間に伝えると、「へぇ〜!知らなかった、他には?」と、興味をもって聞いてくれ、学んだことが日々の授業で活かされていると実感しています。
     家政教育講座のよさは、人数が少ないので、仲間や先生たちとのつながりが深いことだと思います。模擬授業がうまくいかなかったり、進路に迷ったりした時に親身に相談に乗ってくださる先生や、一緒に悩んでくれたり応援してくれる仲間がいたからこそ、今の自分があります。
     教員という仕事をして1年ほど経ちましたが、授業だけでなく、事務的な仕事など、たくさんのことをしなければならず、忙しい毎日を過ごしています。しかし、同じ授業でもクラスや学年ごとでさまざまな意見がでてきたり、毎日生徒と話す中で、新しい発見ができ、楽しいと思うことも増えてきました。家政教育講座の仲間とは、卒業してからも、頻繁に会ったり、連絡を取り合っています。これからも、大学生活で学んだことを活かしながら、一教員として成長していけるよう励んでいきます。(2022年度寄稿)

2017年度卒業 塩谷莉帆さん

  •  私は現在、岐阜県内の高校教諭として働いています。家庭科の専門科がある学校で、私自身が知らないことも多く、日々勉強に励んでいます。
     家政教育講座では、家庭科という教科を様々な分野からまんべんなく学ぶことができるだけでなく、最近の教育事情や指導方法、そして家庭科以外の教科など、幅広い分野の知識を身に付けることができます。高校教諭となると、その教科のスペシャリストが多い中、自分の教科以外のことや指導方法についても学ぶことができるというところが教育学部の強みだと考えています。他の教科を学ぶことで、家庭科と他教科を連携させた授業が行いやすくなるだけでなく、教養も身に付きます。また、様々な校種の免許を取得できる点も教育学部の魅力の一つだと考えます。
     私は幼稚園・小学校・中学校・高校の免許を取得しましたが、それら全てが日々の授業に生かされていると感じています。 教員としての生活は、部活動指導や教材研究などやるべきことは山ほどあり、大変ではありますが、とてもやりがいを感じています。これからも、岐阜大学教育学部家政教育講座で学んだこと・経験したことを財産に、日々精進していく所存です。(2019年度寄稿)

2016年度卒業 渡邊桃子さん

  •  私は大学卒業後、小学校教員となり、今年度、教員生活6年目がスタートしました。
     これまでの教員生活のうち、半分は低学年の担任です。低学年には、私の専門教科である「家庭科」の授業はありません。しかし私は、低学年相手であっても、必ず「食育」の授業を大切にしようと決めています。1年生では「おはしの持ち方」「給食ができるまで」、2年生では「季節の野菜パワーのひみつ」「好き嫌いなくなんでも食べよう」など、学年に合った内容を取り上げ、様々な実践をしてきました。正直、低学年の児童には、難しい内容もあります。しかし、「食べる」ことはみんなが毎日必ずする行為です。生活習慣病、食品ロスなどの問題を、その学年に合った言葉で、噛み砕いて授業をすると、児童は興味をもって聞いてくれます。私が食育を大切にしているのは、大学時代の研究がきっかけです。好き嫌いが多く、給食の残飯がなかなか減らない学級の実態を見て、卒業研究で行った大量廃棄されているおからを使ったシリアルの開発を思い出しました。そして、自分の大学時代の経験を生かし、「食育」に力を入れたいと思うようになりました。このように、岐阜大学の家政教育講座で学んだことは、家庭科の授業はもちろん、日々の授業に活かされていると感じます。
     6年目になっても正直うまくいかないことや悩むことがたくさんあります。しかし、それ以上にやりがいを感じることができる素敵な仕事だなと思います。
     これからも岐阜大学家政教育講座での学びや経験を活かしながら、教員としてさらに成長できるよう、努力していきたいです。(2022年度寄稿)

2012年度卒業 水野綾香さん

  •  大学卒業後は,岐阜県の小学校,中学校での勤務を経験し,今年度から再び小学校での勤務が始まりました。小学校では全ての教科を教えなければなりませんが,岐阜大学では家庭科以外の教科についての授業も充実しています。他の講座の学生と一緒に授業を受ける機会も多いです。他教科の内容や指導方法について十分に学べるので心配ありません。中学校では,より教科の専門性が求められます。大学で学ぶ内容は,中学校での指導内容はもちろん,それ以上のものが多いですが,指導しなければならない内容+αの話ができる先生はやはり魅力的です。生徒の話を聞く姿勢も明らかに変わります。
     私は,「家庭科を学びたい!」という熱い思いを抱いて大学に入学したわけではなく「家庭科はまあまあ好きかな」という程度の思いで入学しました。家庭科というと調理や裁縫のイメージが強いですが,岐阜大学の家政教育講座では,幅広い内容を学ぶことができました。調理や裁縫はもちろん,様々な実習や実験も行いました。また,食生活と健康(生活習慣病),衣服や繊維,様々な文化や生活,環境など,新たな学びが多くありました。そうやって4年間学んでいく中で,「家庭科っておもいろい」と思うようになっていきました。  家政教育講座は人数も少ないため,講座の授業は常に少人数指導です。講座の先生たちとの距離も近く,様々な話を聞いたり,質問や相談をしたりすることもできます。アットホームな雰囲気の中で,高い専門性が学べるのが,岐阜大学教育学部家政教育講座のよさだと感じています。 教員という仕事は終わりがなく,子どもたちが帰ってからも,まだまだやることは残っており,忙しい毎日を過ごしています。子どもたち相手の仕事なので,自分の努力が,すぐに結果には結びつかず,苦しい思いをすることもあります。しかし,大変なことも多い分,喜びも多いです。これは経験した人だけが知ることができる喜びだと思います。 
     困ったときには,大学の家政教育講座で一緒に学んだ友人に相談をします。やはり,大学時代の友人は,私にとって一番頼りになる存在です。一生の友人だと思います。これからも、岐阜大学教育学部家政教育講座での様々な出会いや学び,経験を糧に,教師として,そして一人の人として,成長していきたいです。(2019年度寄稿)