岐阜大学 応用生物科学部 生産環境科学課程 環境生態科学コース

水利環境学研究室 Laboratory of Water Resource Environment

 インドネシアの農業  ()        10 
 
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法尻部が崩落し、コーヒーの樹がそのまま押し流されている。
法尻の崩落が進むと斜面全体の地滑りが発生する。
地滑りが進行すると,表土の肥沃な土が洗い流され,心土が赤く露出し、不毛の地になってしまう。
雨季には侵食土壌が海に流失し、海洋の汚濁も進行する。
傾斜地コーヒー園では土壌侵食の抑制を目的としてテラス栽培が行われているが,テラスの造成に多大な労力が必要となる。
テラスが造成できないような急傾斜地では、上流からの侵食土砂の流下を防ぐために、等高線栽培が実施されている。
コーヒーの株間に流出水をキャッチする溝(デッド・トレンチ)が掘削され、侵食土壌が下流へ流れないように工夫されている。
傾斜畑では表層土壌の過度な耕起が土壌構造を破壊し土壌侵食をさらに加速するので、刃の長さが短い鍬を使用して耕している。
表層土壌の侵食を抑制するために雑草植生で地表面を被覆し、栄養競合を防ぐために、コーヒー樹の周りだけ除草する栽培法が試みられている。

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