呼吸器センター長 呼吸器外科 岩田 尚教授あいさつ
ようこそ第1外科のホームページへ:最先端の呼吸器疾患診療を提供、地域医療に貢献
現代の様々な診療に対応するために、岐阜大学が附属病院に教授職を置いた初の試みとして、呼吸器外科教授を拝命したことは、大変光栄であると同時にその責任の重さを感じております。
全国の呼吸器外科専門医は、2016年4月において1384名であり、人口100万人あたり10.9名です。岐阜県は13名、6.3名/100万人であり、都道府県別では下から3番目の順位です。しかもその13名も美濃地方に集中しており、飛騨地方には一人もいません。
この背景から、当院が岐阜県の呼吸器外科診療の拠点となることが求められていると思います。そのため附属病院に「呼吸器センター」も同時に設置され、センター長としてその立ち上げを担いました。呼吸器内科、放射線科、病理部としっかりと連携し、「最先端の呼吸器疾患診療を提供し、地域医療に貢献すること」を目標に、謙虚に努力していきたいと思います。県下一の肺癌手術症例数を維持しその臨床成績を常に向上させるように尽力したいと思います。
2004年から開始された研修医制度、そして今年(2018年)より開始される新専門医制度と若い医師の環境も急速に変化してきております。ご存知のように2年間の初期研修後、3年間の外科専門医プログラムを専攻して外科専門医となります。その後呼吸器外科専門医となるには、2年から3年の研修が必要になります。外科医の区分が細分化され専門医制度が確立した現代において、若い外科医のキャリア形成は、急速に変化しました。早くサブスペシャリティ専門医となることを若者が望み、業界もその方向性に追従しています。一方で、そのキャリア形成も大学医局主導ではなく多様性があるものとなり、選択の幅が広がってきています。医局に所属することそしてその関連施設で働くことが、若者のキャリア形成過程においてメリットがなければならないと思います。また女性が外科医として活躍できる環境作りもぜひ取り組んでいかなくてはならない課題と認識しており、女性呼吸器外科医のキャリアパスを全国に先駆けて確立していきたいと思います。
全国区で活躍できる呼吸器外科医を養成するために、今まで懇意にしていただいている全国の一流の先生方との関係を大切にして、しっかりした教育体制を準備します。現在私は53歳であります。今後の現役10数年を、若い先生方が充実した呼吸器外科医生活を送り、全国のみならず世界で活躍できるように、また岐阜県の呼吸器外科の発展のために活躍できるように一生懸命努力していきたいと思います。
岩田教授プロフィール
氏名 | 岩田 尚(いわた ひさし) |
役職 | 教授 呼吸器センター長 呼吸器外科長 内視鏡外科手術トレーニングセンター長 |
専門分野 | 呼吸器外科 |
主な所属学会 | 日本外科学会 日本胸部外科学会 日本呼吸器外科学会 日本内視鏡外科学会 EACTS ESTS |
主な認定資格 | 日本外科学会指導医 専門医 呼吸器外科専門医 がん治療認定医 がん治療暫定指導医 臨床指導医 臨床指導医プログラム責任者(講習済) |
卒業大学・卒業年度 | 岐阜大学医学部大学院修了 平成5年卒年 |
ひとこと | 岐阜県の呼吸器外科診療を支えるべく努力します。 |
経歴
1989年 | 岐阜大学医学部医学科 卒業 |
1993年 | 岐阜大学大学院医学研究科(外科系専攻)修了 |
1993年 | 岐阜赤十字病院 外科医師 |
1994年 | 岐阜大学医学部附属病院 第一外科 医員 |
同 年 | 米国 南カリフォルニア大学留学 (メティック移植研究所 在外研究員) |
1997年 | 岐阜赤十字病院 外科医師 |
1998年 | 岐阜大学医学部附属病院 第一外科 助手 |
同 年 | 岐阜大学医学部 外科学第一講座 助手 |
2000年 | 岐阜大学医学部附属病院 第一外科 講師 |
2006年 | 同 臨床准教授 |
2009年 | 同 臨床教授 |
2011年 | 岐阜大学大学院医学系研究科 高度先進外科学分野 准教授 |
2017年 | 1月より現職 |