機器紹介
薬理病態学分野では、磁気共鳴(MRI・NMR・EPR)を用いた計測装置をそろえ、超偏極技術による高感度イメージングの研究を進めています。ここでは、研究に使用している磁気共鳴装置をご紹介します。
顕微鏡やクリオスタットなど、そのほかの実験機器については追ってご紹介します。共同研究・装置のご利用に関するお問い合わせは、お問い合わせページよりご連絡ください。


in vivo DNP-MRI 装置
マウス用 3台 / ラット〜ミニブタ用 1台
マイクロ波を照射して電子スピンの偏極を原子核へ移す「オーバーハウザー型DNP」により、MRIの信号を高感度化する装置です。ニトロキシルラジカルなどの電子スピンプローブを用いることで、生体内の酸化還元(レドックス)状態やその変化を、生きたまま画像として捉えることができます。マウスからミニブタまで、動物の大きさに応じた装置をそろえています。
測定できる核種¹H, ¹⁹F, ¹³C, ¹⁵N, ²H
この装置が活躍する研究テーマ1 量子イメージングによる機能・代謝診断

SpinAligner(超偏極装置)
Dissolution DNP(溶解型動的核偏極) / COMIT共通機器
試料を極低温・強磁場に置いてマイクロ波を照射し、¹³C などの核スピンの向きをそろえる(超偏極する)装置です。超偏極した試料を一瞬で溶かして生体へ投与すると、通常は非常に弱いMRI信号が一時的に大きく増幅されます。これにより、ピルビン酸が乳酸へ変わるといった代謝反応を、リアルタイムかつ非侵襲的に追跡できます。
この装置が活躍する研究テーマ1 量子イメージングによる機能・代謝診断

小動物用 1.5T MRI
2台
小動物を対象とした1.5テスラのMRI装置です。通常のプロトン(¹H)画像に加えて、¹³C や ¹⁵N など複数の核種を測定できる多核種対応で、超偏極させた分子の追跡に用います。2台を運用しており、形態の撮像と機能・代謝の撮像を並行して進められます。
この装置が活躍する研究テーマ2 レドックス可視化・代謝のリアルタイム検出

卓上MRI(0.3T・ilumr)
Bench top MRI
低磁場・小型のMRI装置です。¹H・¹⁹F の計測に対応しており、大型装置を使う前の条件出しや、造影剤・プローブ分子の基礎的な評価に活用しています。装置が小さく扱いやすいため、学生が原理を学びながら手を動かせる教育用途にも適しています。
測定できる核種¹H, ¹⁹F

卓上NMR(60MHz・Spinsolve)
Bench top NMR / COMIT共通機器
卓上型の核磁気共鳴(NMR)装置です。おもに臓器懸濁液を用いた超偏極実験に使用しています。複数の核種に対応しており、超偏極やCIDNPによって信号がどれだけ増幅されたかを評価します。
測定できる核種¹H, ¹⁹F, ¹³C, ¹⁵N
この装置が活躍する研究テーマ3 新しい診断・薬効評価法の開発

X-band ESR(EPR)
電子スピンそのものを直接観測する装置です。フリーラジカルや活性酸素など、不対電子をもつ分子の量や状態を高い感度で測定できます。
この装置が活躍する研究テーマ2 レドックス可視化・代謝のリアルタイム検出