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卒業論文

国語学とは
さて、私の担当している国語学とはどのような学問なのでしょうか。
一言で言えば、「言語をめぐる種々の現象・事態を追究する人文科学の一分野」となります。もっと簡単に言えば「言葉に関する学問」ということです。高校までの授業で、国語学的なものはいくつかありますが代表的なのは文法でしょう。しかし、文法の分野だけで、人間と言語の関係は尽くせるものではありません。ほかには、たとえば、音声・語彙・敬語・方言・社会構造との関わりなどなどいろいろな分野があり、それぞれに現代日本語における機能と構造を追究する場合と、歴史的に追究する場合とが考えられます。
私の言葉だけでは尽くせない面もありますので、他の国語学研究室のページを見ていただくことにしましょう。

他大学の国語学研究室へ!
・大阪大学文学部・金水敏先生のページ
・大阪大学文学部・岡島昭浩先生のページ
・青山学院大学文学部・近藤研究室
・東北大学の国語学専攻

講義内容
1年生諸君には、次のような内容の講義をしています。目的は、国語学というものの考え方に慣れてもらうとういことです。が、そのほか、柔軟な思考を身につけること、既存の考え方を見直す態度をつけてもらうことなどを願っています。
1国語辞典は皆同じか‥‥‥語釈T項目の表示法
2五十音図を考える‥‥‥‥定義などT配列の規則Uその他の問題
3方言分布の示すこと‥‥‥遠隔地の一致複雑な分布U言葉の地理的伝播
4日本語の主語?‥‥‥‥‥「主語」とは何かT非「主語」的現象U「主語」的現象
5文節への疑問‥‥‥‥‥‥文法についてT「文節」への疑問U述語句の機能
6言葉の乱れ‥‥‥‥‥‥‥言葉の乱れ=言語変化T多様な変化
7言葉と音の境界で‥‥‥‥言葉とは何かT音を描写するU引き寄せ効果(佐藤の造語)
8類似する言葉たち‥‥‥‥文字の錯誤T文の錯誤U書体による錯誤V方言の世界でW類似の利用価値
9世界の中の日本語‥‥‥‥ランキングTありふれた言語U母語として
10発音と意識‥‥‥‥‥‥‥実際の発音T意識と発音の関係U単位Vシラビーム方言(シラブルか拍か)
11言葉の発声‥‥‥‥‥‥‥言語音の作られ方
12火事と白雪‥‥‥‥‥‥‥語種(和語・漢語・外来語)T漢語の日本語化V複合語・単純語
13菊と海女‥‥‥‥‥‥‥‥漢字の機能と構造T漢字と日本語U日本の漢字音
14仮名遣い‥‥‥‥‥‥‥‥仮名と言語音T仮名遣いはなぜ生まれるUオとヲ(文法的仮名遣い)V開合(語源的仮名遣い)W四つ仮名(語源的仮名遣い)
15方言と社会S方言への眼U復活‥‥‥方言はなぜできるS言語の地域差の現れるところT言語の社会性U地理的伝播V地理的伝播の影響W独自の変化
16字余り‥‥‥‥‥‥‥‥‥現代の字余りT古代の字余りU方言との関わり

講義のようす

 どんなことを考えながら、どんなつもりで話しているのか。企業の研修企画でのものですが、まとめてみました。

 「気になることば」第66集 TDL寺子屋特集


卒業論文
4年生は、講義自体は極端に少なくなりますが、スケジュール的には忙しくなります。
まず、小学校5週間・中学校3週間の教育実習があります。ついで、教員採用試験が1次・2次と続き、9月の中頃には、卒業研究の題目提出があります。
さて、その卒業論文ですが、平成2年度以降、国語学研究室(佐藤研究室)では次のような論文が提出されました。
平成2年度
「日本語における母音の連続の考察」
「ラ行音考」
「日本語指示代名詞の研究」
「美濃地方の方言区画試論」
「漢文訓読語の研究」
平成3年度
「近代翻訳文学における人称代名詞の扱い」
「狂言台本に於ける音便の史的考察」
「江戸語における位相差の研究」
「近代口語文における口語性の比較研究」
「中濃と西濃の方言境界の考察」
「近世後期における待遇表現の研究」
平成4年度
「赤本の享保期江戸後研究資料としての価値」
「尾張東部地域における方言研究」
「近世・近代におけるラ行音の撥音化」
「近世後期待遇語彙の研究」
「宮島大蔵流狂言台本「伊藤源之丞本」の言語上の性格」
平成5年度
「狂言における形容詞の研究」
「岐阜県における意味・語彙体系の社会言語学的研究」
「平安時代類義語の研究」
「慣用句の述語構造の研究」
「対象格の助詞の研究」
「西濃地方における方言使用の社会言語学的研究」
「対語における語順の研究」
平成6年度
「古典における類義語の研究」
「岐阜県東濃方言の研究」
平成7年度
「岐阜方言に対する他地方出身者の意識と方言使用」
「美濃と飛騨の境界域における方言の研究」
「中・近世における漢語の多義化」
「明治20〜30年代における言文一致文の研究」
平成8年度
「大蔵流狂言台本における言語の研究」
「東濃地方の言語研究」
「口頭語の位相差研究」
「心学道話における言語研究」
「江戸時代料理本における言語研究」
「人情本に於ける言語表現の研究」
「近世歌舞伎台帳における言語事象の研究」
「西濃地方の言語研究」
「噺本における言語の研究」
平成9年度
「近世における文字遣・仮名遣の研究」
「とりたて詞の研究」
平成10年度
「仮名文字遣の研究」



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