水利環境学研究室別館 本文へジャンプ
2016年度  2015年度  2014年度

■輪之内ふれあいフェスタ■ 2016.10.1-2

 これまた恒例のふれあいフェスタ。2日間で3万人を超える人出でにぎわう大きなお祭りです。ここで毎年,環境コーナーにブースを出しています。いつもどおり水槽並べて,来れれた方に紹介します。いろいろな方々が訪れてくれるのですが,年配の方は昔の話を懐かしそうにしてくださります。とても興味深い話も聞けてワクワクします。今年は,注連飾りに茹でたエビ(ザリガニ)を使う(橙の代わり??)お話を伺いました。なんて斬新な注連縄なんでしょう。
 町内3つの小学校で出前講義しているせいもあり,多くの小学生もやってきました。みんないろいろと質問してくれてうれしかったです。
 町内にはたくさんの生き物がいるんだということを知ってもらえたでしょうか。私たちは生き物の保全を目指していろいろと頑張っていますが,地元の方の力なしには前に進むことはできません。でも,環境や生き物は大切です,なので保全して下さいといっても,それが重荷や負担に思えてしまったら続きません。結局,皆さんの中で面白い,楽しい,不思議といった興味対象になることが,継続的な関与につながるんですね。だから僕は自然を守ってくださいとはあまり言いません。楽しいですよ,面白いですよって言い続けます。
 手伝ってくれたIさん,A君,M君,ありがとうございました。(今年のゲスト,堀内孝雄をみんなが知らなかったことはショックでした・・・)




■熊野で本省の委員会■ 2016.9.26-27

 農林水産省計画基準検討委員会がありました。かつて宮古島や岩手などで開催されてきましたが,今年は残念ながら(?),うちがホストとなったため,三重県熊野市へ。
 視察では最先端の選果場に行きました。ムービーで見ていただきたいほど凄い場所でした。箱が流れ,ミカンが流れ・・・農家はミカンの入ったコンテナを指定場所に置くだけ。その後,ミカンはラインを流れ,大きさ,重さ,糖度・酸度をチェックされ,等級別に箱詰めされてトラックの荷台まで自動で運ばれていきます。すごいです。すごすぎです。でも農家の手数料は高いんだろうなあ・・・。6次産業化も報道されているようにはうまくいってませんし・・・農業頑張れ!
 夕方には近くにある丸山千枚田に行きました。見事な棚田でした。ぜひ月夜に訪れてみたいものです。でも,棚田オーナー制を導入している場所はきれいに管理されていましたが,集落に近い部分では放棄地も散見されました。いろいろと考えさせられる光景でした。


■プライベートな北海道■ 2016.9.16-22

 ここ数年,北海道への旅はすべてお仕事。今回は久々のプライベート旅行。とはいってもかつてのバイクツーリングではなく,レンタカーによる家族旅行。しかし!普通の旅行ではなく,テントとシュラフを担いでのキャンプ旅。まあ,コストカットが一番の目的ですが・・・
 約一月前の台風直撃による被害が懸念されましたが,実際行ってみて感じたのは,報道よりもさらにひどかったということ。十勝地方の被害は耳にしておりましたが,占冠から富良野にかけてはかなりひどかったです。一刻も早い復旧を願うばかりです。
 大雨の影響はサケにも。この時期はカラフトマスの遡上時期に当たりますが,河川増水のためウライ(遡上魚を捕獲するための罠です)が設置できず,サケたちは上流に行ってしまっているとのこと。自然産卵が増えていいじゃないと喜んでいてはいけないそうで,人工繁殖用の親魚が不足して放流計画がうまくいかなくなるようです。そのほか,標津サーモン科学館の近くでキャンプした際,お相手頂いたI館長,北大のK先生にいろいろと伺いました。水産の世界も面白いですね。
 今回は函館から知床まで回りましたが,天気にも恵まれてよかったです。写真は紅葉の大雪山旭岳,オープンほやほや函館北斗駅(新幹線は1.5時間に一本しか来ないので見れませんでした),ラッキーピエロの自販機です。他にもいろいろきれいな景色あったのに,カメラにはこんなのしか残ってませんでした。
 リフレッシュできてよかったです。さあ,後期に向けてがんばろう。



■農業農村工学会 in 仙台■ 2016.8.29-9.2

 学会で仙台へ。今回はため池堤体補強工事における生態配慮について発表してきました。座長をしたセッション含め,生態環境に関する研究発表の多くは生息環境評価に関するものでした。水深,流速,底質など,対象生物の生息に適した環境を数値化するものですが,なんか違和感を感じます。そんな細かい値を追い込んでも,実際の水路環境は刻一刻と変化するものなんです。だから環境を絞り込むよりもある程度の幅を持った(多様性を持った)環境を準備し,それが省力的に維持管理されるようなものを目指さないといけません。
 学会の写真撮り忘れましたが・・・途中土産物屋でこんなものが・・・マヨ嫌いな僕の大好きなプリンに対する冒とくですね。許せません。
 仙台ということで,牛タンはうまい。やはりうまい。日本酒もうまい。同行した4年生Iさん,T君お疲れさまでした。





■夏季フィールド実習2016■ 2016.8.24-28

 体力的に限界が近づく・・・年を感じる・・・などと思いながら夏季フィールド実習へ。今年は5年ぶりにカジカが増えてました。アジメもちょくちょく目にしました。何が起こったのでしょうか?いろいろ想像してみましたが結局???でした。
 今年は数キロ離れた3か所(堰堤は複数ありました)でカジカをサンプリングし,DNAを調べました。結果として,今回使ったRAPD法では遺伝的な差は出ませんでした。本当に差がないのか,今回の分析では差が出なかっただけなのか?・・・謎は深まります。だれかマイクロサテライトマーカーを開発してくれないかなあ・・・
 それにしてもきれいな川です。いつまでもこのような環境が続いていってほしいです。



■みかん畑 in 熊野■ 2016.8.22-24

 8月に入ると,水ストレスを一旦緩和して,果実の肥大と酸抜きを行う。マルドリ方式ではマルチをかけているので,天水は入らない。そこでチューブによる灌漑を行う。その灌漑水量とタイミングを把握し,用水計画に反映させるのがこの調査の目的である。
 灌漑水量の把握は,電磁流量計で自動記録している。いやー,便利な世の中になったもんだ。一日朝夕の二回,トータル4mm潅水していた。それでも日中の葉内水分ポテンシャルは-1.5くらいだったので,少しストレスがかかっている状態でした。プレッシャーチャンバー法といえば昔苦労した思い出がありましたが,これまた最新のセンサーはすごい再現性で簡単に計れるようになっていました。日中,蒸散に対し根からの給水が追い付かずにストレスが増大しますが,夜の間に回復するため,早朝の測定値は-0.8程度とストレスフリーでした。日中のピークストレスと日平均ストレス,どっちがミカンに影響が大きいのかな??
 落果から出てきた果汁が乾燥し,パリパリになったところに朝日が当たってきれいでした。 



■なごや環境大学 in 藤前干潟■ 2016.8.20

 藤前干潟でなごや環境大学のプログラムがありました。今年は「夏休み自由研究 エビとカニ 進化のはなし」をやりました。親子連れ11家族計43人。大賑わいでした。
 エビとカニに麻酔をかけて形態をじっくり見てもらい,その違いを理解してもらおうという企画。テナガエビとモクズガニを使いたかったのですが,昨夜から仕掛けた網は不発。当日の朝にいつものザリガニスポットでアメリカザリガニ22尾をゲット。カニは休憩時間にタカノケフサイソガニをスタッフのYたんとJさんにお願いしてとってきてもらいました。あ,ユビナガホンヤドカリにも頑張ってもらいました。
 カニのハカマを広げると,遊泳脚の名残がありました。ヤドカリにも小さいながら第4,5脚がありました。泳ぐタイプ,歩くタイプ,貝を背負うタイプ,横に歩くタイプ,それぞれの環境に適応した形があることが理解していただけたと思います。
 子供も親も皆喜んでいただけ多様でひと安心。ガタレンジャーデビューとなった4年生のIさん,先輩レンジャーのYたん,Jさんお疲れさまでした。 




■なつみず田んぼ■ 2016.8.19

 徹夜続きのお盆明け,ようやくプロジェクトの申請がひと段落したので,A君の調査に同行して水田へ。やっぱり田んぼはいいですね。
 夏場に休耕田に水を張っている地区があります。雑草対策だと思われますが,休耕や転作だらけのご時世,夏場の田んぼなのに水張ってる場所が貴重なので,A君は「なつみず田んぼ」といって注目しています。ケリなどのシギチドリ類も多く利用しているようです。
 今回はケリがなつみず田んぼで何を食べているかを知るために,コドラート調査をしました。結論から言うと,カイエビ類が第一候補になりました。その他,ガムシ類・ゲンゴロウ類の幼虫および成虫,ヌマガエル幼生,スクミリンゴガイ,ミナミメダカなどが確認されました。水路にはナマズ君も。
 雑草対策ならば中干しはしない方がいいのですが,この地区は用排兼用水路なので,周辺の水田と同じ水管理しないとだめなので中干しが行われていました。復水後そんなに時間がたっていない(ばっちりひび割れていました)のにこんなにたくさんの生物が泳ぎ回っていることにびっくりしました。 



■蒜山カワシンジュガイ調査■ 2016.8.11-12

 広島のN先生と一緒に蒜山に行ってきました。昨年,本流脇の小河川ならびに水路で増殖しているのを確認したので,ひょっとしたら本流にも分布域を広げているのではないか?ということで潜水調査。猛暑だったので,蒜山高原とはいえ5mmのスウェットスーツで快適な調査ができました。
 潜ってみると,オヤニラミ,ムギツクなど岐阜では見れない魚たちに興奮しました。オオシマドジョウもたくさんいましたが,岐阜のニシシマドジョウとの違いがよくわかりませんでした。印象的だったのは,急流で泳ぐアブラボテの群れと尺オーバーのカマツカ!水の中なのによだれが出そうでした。結局,本流で貝は発見できず。ただしアブラボテの稚魚がいる区間があったので,そこにはいるのではないかと考えています。ただし,水温は20度もあったので,宿主のアマゴにはきつい川かなとも思いました。幼生放出の4月,脱落の6月,この2つの時期にアマゴがどこにいるかが重要ですね。
 翌日は水路に戻って調査。魚巣ブロックに何気に手を突っ込むと・・・おおっ!稚貝含めて1ブロックで100個体以上!これはすでに貝ブロック状態です。アマゴが稚貝脱落期にこの中に入っているとは考えにくいので,流された貝のキャッチトラップになっているものと思われます。これは水路での二枚貝保全に使えそうです。いいもの見させていただきました。
 夜は15度まで下がって涼しく,満天の星空の中を流星群が流れていきました。数年前まではよく流星見に行ってたのですが,久しぶりに見た気がします。
 ご一緒していただいたN先生,ありがとうございました。
 



■オープンキャンパス2016■ 2016.8.9-10

 やってまいりました,オープンキャンパス。連日の酷暑にもかかわらず,多くの高校生に参加してもらえました。
 今年の展示は@雑魚,Aタナゴと二枚貝それにBカエルです。タナゴは大学の近所でとってきたヤリタナゴ,アブラボテ,カネヒラ,タイリクバラタナゴ,イチモンジタナゴ,シロヒレタビラの6種。水槽内に二枚貝を入れると,オス同士がバトルを開始するというデモンストレーションに興味を持ってもらえました。
 カエルは演習林から連れてきたナガレヒキ,タゴ,ヤマアカ,カジカに加え,我が家の裏で捕まえて飼っていたトノサマ,ダルマ,アマ,モリアオ,ヌマ,ツチの計10種という充実したもの!になるはずでしたが,ナガレがヤマアカとタゴを吸収してしまい,計8種になってしまいました。
 高校生は二枚貝コーナーをスルーしてカエルに群がっていたので来年からはカエルやめようと思います^^;
 4年生,院生の皆さん,採捕,解説,リリースいろいろお疲れさまでした。






■演習林 カエル探しの旅■ 2016.8.7-8

 大学院入試も終わってひと段落。オープンキャンパスで展示するカエル君を探しに演習林へ。途中,楽園ポイントで潜水。冷たかったですが気持ちよかったです。
 私は別件でJAなどに行かねばならなかったのでカエル探しには参加できませんでしたが,ナガレヒキガエルとタゴガエル,カジカガエルそれにヤマアカガエルをゲットしてくれました。
 夜はBBQ。シカとシシをもっていきましたが,皆喜んでくれたようです。でも僕はさすがに食べ飽きたのでニワトリの方がおいしかったです。
 4年生のA君,N君,T君,Iさん,Hさんお疲れさまでした。麓から参加していただいたKさん,アユ差し入れしてくれたN君,ありがとうございました。





■南極の淡水生物■ 2016.7.28

 久しぶりのお休み。夜にガタレンジャー納涼会(ビールを楽しむ会)があるので,大都会名古屋へ。いやー人の多いこと。
 なぜか家族連れとなってしまったので,名古屋市科学館へ。プラネタリウムが有名ですが,どうせ寝てしまうので館内をウロウロすることに。特別展では「南極」をやってました。南極は世界の淡水の70%(といっても氷ですが・・・)が集中しているのですが,淡水生物っているのでしょうか?どうやらユスリカ類や藻類はいるようですが,淡水の脊椎動物はいないような感じでした。海には貝もいるんですけどね。名前はナンキョクなんちゃらばっかりでした。まあ,わかりやすいといえばそれまでなんですが。オーロラ〜とかおしゃれな名前つけてあげてほしいと思います。
 納涼会,楽しかったです。今度は望年会かな。
 





■ミカンの葉内ポテンシャル■ 2016.7.26-27

 雨の熊野。紀伊半島南部の雨って恐ろしい・・・
 マルドリ方式のミカンの潅水タイミングを数値化するために,葉っぱの水分ポテンシャルを計りに行ってきました。方法はプレッシャーチャンバー法。葉っぱをカプセルに閉じ込め(葉柄先端だけ外に出しときます),窒素ガスで加圧。するとある圧力で葉っぱの葉柄から水が噴き出します。その圧力が葉っぱの水分を保持する力。つまり乾燥が進めば葉っぱが水を保持する力も大きくなるということ。
 測定結果からは,日中,蒸散が進むとポテンシャル負値は大きくなり,夕方から朝にかけて回復します。潅水はどこの時点で判断するのか?ミカンにストレスがかかっていれば,朝になっても回復しないのでその時点が判断のころ合いか?いろいろ勉強になります。
 





■岐阜農林高校SSH実習 in 谷汲■ 2016.7.25

 岐阜農林高校3年生対象の実習。これも恒例となっていますが,今回学んでほしいテーマは2つ。水田生態系の豊かさを知ってもらうこと,農業という人為的攪乱がなくなると遷移が進んで我々のイメージする水田生態系は失われてしまうこと。
 幸か不幸か,たにぐみビオトープは現在草地化が進行中。それを見て自然の遷移について現地説明。生き物観察は隣接排水路で。時期的にヌマムツとオイカワが婚姻色バリバリで皆喜んでいました。スナヤツメ北方種も健在。他にはヤゴが数種。コオニヤンマの薄っぺらさ,コヤマトンボとキイロヤマトンボの微妙な差など。
 毎年現れる魚とり大好き人間が今年もいました。進学の際はぜひ当研究室へ!
 





■田んぼの学校 in 福束新田■ 2016.7.24

 夏休み,といえば田んぼの学校。これからは毎週末イベント続き。
 今回はカワバタモロコ,デメモロコ,ミナミメダカ,コイ,フナ類,ニゴイ,タモロコ,タイリクバラタナゴ,ドジョウ,ナマズ,アメリカザリガニ,テナガエビ,スジエビ,ミナミヌマエビ,ミシシッピアカミミガメ,ヒメタニシ,スクミリンゴガイなどに出会えました。そしてなんと,当地区で10数年ぶりにマルタニシ君も!住民の方がジャンボタニシと在来タニシの区別の仕方を教えてくれというのでジャンボ君を探していたら発見しました。うれしかったです^^
 でも今年はツチフキ君がいなかったです。あと,タイバラはいましたが二枚貝は発見できず。どこにいるのだ???
 イベント後には恒例のそうめん流しとバーベキュー。今年は3男と4男を連れていきましたが皆さんに遊んでいただけました。ありがとうございました。





■ガタレンジャー養成講座2016■ 2016.7.23

 月末に行われるガタレンジャーJr.の体験講座打ち合わせと下準備のために藤前へ行ってきた。当日はガタレンジャーの養成講座をやっていたので,急きょ参加させていただいてバレンシア風パエリア(魚介ではなくウサギ肉を使うそうです。今回は鶏肉で代用)を頂きました。私がガタレンジャーになってもう10年かな?その時もパエリア食べました。藤前干潟がラムサール条約に加盟した国際会議が開かれたのがスペインのバレンシア。その縁あって,藤前干潟の伝統料理になったそうです。
 今回の養成講座には,うちの研究室から4年生のN君,Iさん,Hさんの3名が参加。これから一緒に楽しんでやっていきましょう!



■水棲生物識別実習 in 谷汲■ 2016.7.19

 愛しの谷汲。大学から近いけど,公共交通機関だととっても不便。例年学生から不満が寄せられたので,今年はマイクロバスで。
 今年はビオトープの運用を停止しているので雑草まみれ。維持管理の大切さを改めて実感。人の望む自然環境というのは,実は自然の遷移を止めた状態。だから維持管理が必要なんですね。
 事前にカエル15種とイシガイ目二枚貝18種の紙芝居を作成。カエルと二枚貝をマスターしてもらおうと気合い入れて臨みましたが,時間の都合上,二枚貝は説明できませんでした・・・残念。
 今年会えたのは・・・ナゴヤダルマガエル,トノサマガエル,ヌマガエル,ツチガエル,ニホンアマガエル,モリアオガエル,アカハライモリ,クサガメ,シマヘビ,モツゴ,タモロコ,ゼゼラ,ゲンゴロウブナ,ヌマムツ,オイカワ,スナヤツメなど。
 それにしても暑かった。全く日陰もなかったし・・・TAのA君,T君お疲れさまでした。





■小学4年生 環境学習■ 2016.7.13&14

 輪之内の仁木小と大藪小の4年生を対象に,二日続けて環境学習会。仁木小学校は直前になって降り始めた大雨の影響で2時間しゃべりっぱなし。しかも事前に設置していたかご網に入ったのはテナガエビ(立派なサイズでしたが・・・)とモクズガニ,それにアメリカザリガニのみ。エビ漁してるみたい(苦笑)。まあ,小学生の尽きぬ質問のおかげであっという間に時間が過ぎました。
 翌日の大藪小は一転して猛暑。暑い中,みんなタモ網ふるって頑張ってくれました。カワバタモロコ,ミナミメダカ,コイ,フナ類,ニゴイ,タモロコ,モツゴ,アメリカザリガニ,カイエビなどに会えました。手伝ってくれたIさん,M君,I君,Hさんありがとうございました。
 輪之内の子供たちは積極的でとても元気です。でも魚とりはとってもへたくそ。普段こういう遊びをやらせてもらっていないのがすぐわかってしまいます。もうちょっと自由にさせてあげれないかなと思いました。そういや,うちの子が学校からもらってきた川遊び注意喚起のビラ。木曽川上流河川事務所からの配布物。「子供だけで川へは行かない」・・・まあ,今の世の中そうなるだろうな。「川に入る時はライフジャケットつけましょう」・・・本気で言ってるんでしょうか?潜れないじゃないですか。それに何歳になったら外すの?親がいる時にこそ泳ぐ練習して,川の怖さを少しずつ感じなきゃ・・・空いた口がふさがらない。事なかれ主義全盛時代。犠牲者は子供たち。






■合同識別実習 in 夜叉が池■ 2016.7.12

 識別実習恒例,夜叉が池登山。昨年は雨で途中引き返したので2年ぶりでした。通り雨には会いましたが,見晴らしもよく快適な登山となりました。ナガレヒキガエルの親子,ヤシャゲンゴロウ,アカハライモリ,モリアオガエルの卵塊に幼生,ヒダサンショウウオ,ハコネサンショウウオなどにも会えました。
 公用車プリウスのパンクなど,今年もいろいろありましたが皆無事に帰還。楽しかったです。
 あ,ホンシャクナゲの看板前にピンク色のカワイイ茸。自分がホンシャクナゲだと言ってるみたいでした。



■タナゴにグロギが!■ 2016.7.6

 北海道から戻ると岐阜農林からHELPが。SSHでタナゴ類と二枚貝に関する調査実験を行っているのだが,うまくいかないらしい。早く着いたので水槽をのぞいてみると,アブラボテやヤリタナゴにグロギディウム幼生がびっしりついていた!なんだこれは!と驚いてじっくり見てみると,横にいたヌマガイがまさに幼生を吐いていた。なんだ,今寄生したばっかりか。あーびっくりした。
 恒温室内のシャーレでは,人工授精したタナゴハイブリットたちが泳いでいた。ヤリボテはよく聞きますが,ヤリ×タイバラやボテ×タイバラもできるんですね。知りませんでした。タナゴ類とはいえ,ハイブリット個体なら寄生できるかも???



■北海道!2016年 夏■ 2016.6.29-7/6

 またまた行ってまいりました北海道。最近調査でよく行ってますが,たまにはバイクでツーリングしたい!とすれ違うバイクを見ながら心の中で叫んできました。
 今回はカワシンジュガイがどのように突き刺さっているのかの調査。作冬も同様の調査をしましたが,その時は水温1℃。今回は12℃あったので気持ちよかったです。武佐沼ではマーキング個体の成長量調査も行いました。数年前にマーキングした貝も元気で何よりです。ここはコガタが多い場所でしたが,アメマスの鰓にはびっしりと幼生が寄生していました。
 ポントコでは貝の流下距離調査時にマーキングした個体も見つかりました。でもほとんどマーカーがはげ落ちていました。やはり河川ではペイントマーカーは2年が限界のようです。
 冬の調査が天候の影響もあってかなりタイトだったので,今回は少しゆとりを持っていきました。天候が安定しており,調査も順調に進んだので,ちょっと寄り道もできました。
 ニホンザリガニの卵の大きさに驚き,阿寒湖産ヒメマスの旨さに感動し,標津のスナックの場末感に懐かしさを感じる・・・盛りだくさんの調査でした。
 参加した4年生のA君,N君,Hさん,Iさん,T君お疲れさまでした。それにわざわざ差し入れまでしていただいたKっしー殿,サーモン科学館のI館長はじめスタッフの皆さま,お世話になりました。ありがとうございました。






■久々のみかん畑■ 2016.6.27

 灌漑排水関係のお仕事で三重県熊野市へ。ここはかつてマルドリ方式(マルチドリップ式栽培)導入による降雨流出量増加調査で2年通った場所です。今回は,マルドリ方式導入による新規水需要の調査です。
 今,農林水産省はみかんに力を入れているように思います。主要輸出農作物としてリンゴと並び上位に位置するみかんは,農林水産品の輸出を積極的に推し進める国策にとっても重要であす。また,広く加工品を展開しているみかんは農林省大好き6次産業(私は?ですが・・)のターゲットでもあります。
 マルドリ方式とは,地面にビニールマルチを敷いて降雨を遮断し,ドリップ灌漑を行う方法で,糖度が上昇します。これまで果樹栽培では天水栽培が基本でしたが,マルドリ方式では灌漑が必要です。そのため,どの程度の水がいるのかを調べ,マルドリ方式をさらに普及するのが狙いです。
 でも,今はマルドリみかんが特別なので高く売れますが,普及したらそれが一般的になるんですよね。特別栽培って,特別なのは一時期だけ。結局コスト増になって経営を圧迫しなければいいのですが・・・




■水路改修事前モニタリング■ 2016.6.23

 本ブログでも何度か取りあげた関市の水路。雨による増水で魚類採捕がうまくいきませんでしたが,カワムツ,オイカワ,カワヨシノボリ,ニシシマドジョウ,ドジョウ,ウグイ,ミナミメダカなどがみられました。また,1個体だけヌマムツも。しかし,いずれの鰭にもグロギディウム幼生は確認できませんでした。まだ時期的に早かったのかな?そうだといいんですが,おそらく二枚貝個体数減少のため,繁殖がうまくいっていないのだと思われます。


■水棲生物識別実習■ 2016.6.21&28

 梅雨シーズン真っただ中。2週連続で水棲生物識別実習が行われた。21日は岐阜県水産研より客員准教授の岸さんをお招きして,渓流魚の解説並びに解剖実習を行っていただいた。いつもと違う話が聞けて新鮮な経験でした。午後からは大学横の村山川へ。近年,ヤリとボテが増えている気がする。でも二枚貝は少なくなっているような・・・一度しっかりと調査してみよう。28日は大学北の城田寺へ。エビ同定のの集中講座を行いました。みなさんコツはつかめたでしょうか?
 この辺りでは,伊自良川の右岸と左岸でかなり異なった生物相を示します。2日間の実習で出会えたのは・・・コイ,ゲンゴロウブナ,ギンブナ,カワムツ,ヌマムツ,オイカワ,カマツカ,ゼゼラ,ツチフキ,ニゴイ,タモロコ,コウライモロコ,モツゴ,タイリクバラタナゴ,ヤリタナゴ,アブラボテ,ドジョウ,ニシシマドジョウ,トウカイコガタスジシマドジョウ,カワヒガイ,ナマズ,カワヨシノボリ,ヨシノボリ類,ウキゴリ,ミナミメダカ,カダヤシ,ミシシッピアカミミガメ,ヌマガエル,ニホンアマガエル,トノサマガエル,イシガイ,マツカサガイ,シジミ類,カワニナ,チリメンカワニナ,ヒメタニシ,アメリカザリガニ,ミナミヌマエビ,スジエビ・・・魚類だけで26種出ました。いや〜なんてとこない場所なんですけどすごいですね。今後,IC工事の影響が懸念されます。




■本戸あじさい祭り■ 2016.6.19

 恒例のあじさい祭り。小さな集落で始まったこの祭りも,各地からお客さんが来られるようになって大賑わいをみせるようになりました。私たちの研究室では,毎年,集落に住んでいる様々な生き物を展示しています。都市部から来られた方は,「普通の水路にこんなに魚がいるもんなんだねえ」や「昔はよく魚とって遊んだけど,今はいなくなってしまったよ」という声が多く聞かれます。地元の方にはカワバタモロコを広く認知していただけるようになりました。カワバタモロコの保全ももちろん大切ですが,それがきっかけになって地域が元気になっていくとうれしいですね。子供たちは相変わらずザリガニに夢中です。触るのが初めてという子がほとんどでしたが,今の子供は危険だということで川や水路に行ってはいけないんですね。ちょっとずつ危ない目にあいながら経験積んで行くもんなんですが・・・事なかれ主義の世の中は寂しいです。
 あじさい祭りの前日は,これまた恒例の前夜祭をやります。10数年前,当時本戸地区に携わっていた農政局,県,町の方々,それに住民の方たちと昔話に花を咲かせます。みなさん情熱をもって集落を見守ってくれた同士です。こういう出会いは本当に宝物です。
 今年の展示は少し寂しかったです。かご網用の餌を忘れてしまい,現地調達したキャラメルコーンと熱の友を使ったのですが,魚には人気がなかったようで・・・それでも雨の中,多くの人に来ていただきました。手伝ってくれた4年生Iさん,2年生Mさんありがとう。
 そして当日,郡大会で過去最高位である3位を獲得した坂下分団小型ポンプ操法番員のみなさん,おつかれさまでした!(欠席してすみません)






■コガタカワシンジュガイ故郷へ■ 2016.6.14-15

 寄生実験のためにお借りしていたコガタカワシンジュガイを故郷信州の川に戻してきました。関係者各位のご協力により,実験もいよいよ佳境を迎え,宿主魚からの脱落が始まりました。
 戻した貝は足を出して元気に潜っていきました。不慣れな場所で頑張ってくれてありがとう。お元気で。


■環境学習会 福束小3年生■ 2016.6.14
 
 昨年度から始まった,水環境に関する学習プログラム。対象は輪之内町内の3つの小学校。実習第一弾は福束小学校。みんなの住む町はたくさんの生き物がいるんだということを知ってもらい,体感してもらい,水環境について関心を持ってもらうことが目的です。
 前日の雨とシロカキのため,水路は満水のダダ濁り。みんなタモ網を使って魚を捕まえた経験がないそうで,なかなかうまく魚を採ることができませんでしたが,それぞれ叫び声をあげながら楽しんでいました。出会えたのは,カワバタモロコ,ミナミメダカ,コウライモロコ,ドジョウ,ヨシノボリ類,ウシガエル(幼生),ナゴヤダルマガエル,ヌマガエル,アマガエル,ヒメガムシ,巨大なヒル類,スクミリンゴガイ,ヒメタニシ,アメリカザリガニ,モクズガニ,テナガエビなどでした。
 田植え前や稲が小さい時期の田んぼは空がうつっていいですね。ニッポンのウユニ塩湖です。手伝ってくれた4年生のI君,N君,Hさんありがとうございました。




■背中線 ヌマガエル■ 2016.6.6

 家の裏山では,連日朝5時ごろからアオサギ,ダイサギがやかましいのですが,最近はそれにまじってアカショウビンがキュロロロロ〜と鳴いています。
 さて,話題はヌマガエル。西日本のヌマガエルには黄色い背中線が入った個体が多いのですが,岐阜では初めて見つけました。家のすぐ近くの防火水槽にオタマがうじゃうじゃいたのですが,そこから上陸してきた個体のようです。他にも数個体いました。どこからか入ってきたのかな?突然変異なのかな?


■青森・岩手 貝紀行■ 2016.5.28-6.2

 以前から青森の姉沼に行ってみたいと話していたのですが,今回,青森・岩手の貝調査に行く機会を得られました。メンバーは浜松からK先生,広島からN先生,岐阜からKさんと私,現地青森からはK先生 とT先生です。6名中3名がKさんといういつものKさんまみれ状態でした。ちなみに,今回残念ながら同行できませんでしたが,姉沼行きを一緒に企んでいたのも大阪のKさんです(次回はぜひ)。
 調査は本当に楽しかったです。いろんなお話を聞けて,いろんな現場を見させていただいて,充実度100%でした。同時にいろんな疑問も湧いていつもどおり妄想にふけっていました。
 下北のコガタカワシンジュガイ(写真1)は,見慣れた道東のものとはだいぶ異なって横長でした。後天的なものなのでしょうか?先天的なものなのでしょうか?是非次世代シークエンサーで明らかにしたいです。予算,とってこなきゃ・・・
 三陸のカワシンジュガイ(写真2)の印象は,成長が早いということです。冬季にできる黒い成長線の幅が広い気がしました。ということは冬場でも成長しているということなのかな?でも寒くなりそうな場所なんでけど・・湧水かなあ・・計ってみないとわかんないですね。でも極端にきれいな川にはいないような気がします。水田な牧草地などある程度の栄養負荷があったほうが貝にとっては住みやすいのではないでしょうか。
 姉沼(写真3)では,フネドブガイの死殻,カラスガイ,純系統イケチョウガイ,それに足の踏み場もないヨコハマシジラの群集を見ることができました。これほど貝密度の高い場所は初めてです。そんなによさそうな場所とは思えませんでしたが,逆に考えれば貝の生息環境を理解していないということにもなりますね。悔しいですが・・・
 今回は貝以外にも昆虫や草本の話も伺うことができました。ニリンソウ(写真4)もきれいに咲いていました。
 それ以外にも,エゾウグイ,チチブ,アメマス,ヤマメ,カワヨシノボリ,それに初めて見たヒガシシマドジョウ他,多くの魚類にも出会えました。
 とても素敵なメンバーで心行くまで自然を満喫してきました。過去の調査でも最高レベルの内容となりました。お世話していただきましたK先生,T先生,本当にありがとうございました。




■全共1年実習 in 村山川■ 2016.5.23

 先週,位山演習林で渓流に入った1年生。本日は大学そばの村山川へ。第一印象は・・・汚いでした(^^;
 水田排水が主な水源となる幹線排水路なので濁ってます。でもきれいな渓流よりも多くの生物が生息していることに戸惑ったのではないでしょうか。今回出会えた面々はフナ類,オイカワ,タモロコ,ゼゼラ,ヤリタナゴ,タイリクバラタナゴ,ニシシマドジョウ,ナマズ,ウキゴリ,カダヤシ,ミナミヌマエビ,トノサマガエル,ヌートリアでした。二枚貝を探す時間は残念ながらありませんでしたが,タナゴの稚魚がいたので期待大です。でも,ついにメダカがとれなくなってしまいました。なんとかしなきゃ・・・
 この川は「環境に配慮した整備」として,植生帯が豊富に設けられています。採捕慣れした3年生なら魚類だけで20種ほど見つけることができます。しかし,数年後にはすぐそばに東海環状自動車道のインターができる予定で,すでに田んぼの埋め立てが始まっています。縮小していく日本でこれ以上高速道路なんているのか?という疑問もわきますが,私自身,高速道路には普段からお世話になっています。このICもできれば使うんだろうなあ。フクザツ。
 手伝ってくれたHさん,Nくんありがとうございました。




■カエル その2■ 2016.5.21

 演習林でニホンアカガエルを見た後,カエル娘を見に九州に行ってまいりました。
 研究室OGであるカエル博士Yちゃんの結婚式。一年生の位山合宿と消防操法をほったらかして(関係者の皆様申し訳ありませんでした)福岡へ。いっぱい幸せをおすそ分けしていただきました。ありがとう。末永くお幸せに。
 翌日,飛行機までの時間,福岡城址と大濠公園に行ってきました。同じ政令指定都市とはいっても,福岡は我が故郷神戸に比べ活気があります。いい街だなと思いました。が,こんなに緑あふれる大きな公園のど真ん中にいながら呼吸するたびに違和感?・・空気のよどみを感じました。僕の体はすでに都会に対応できなくなってしまっているようです。
 そうそう,ニホンアカの卵塊を1000m超で見つけたと言ったら記録じゃないのといわれました。ちゃんと調べて何かの雑誌に報告しようと思います。


■ニホンアカガエルが山の上に■ 2016.5.19

 二枚貝調査を終えた後,演習林に。林道脇の水たまりには,相変わらずヒジキそっくりなアズマヒキガエルの幼生がウジャウジャしていた。
 どんどん標高があがって涼しくなってきたころ,水たまりに大きな卵塊を3個発見!どう見てもニホンアカガエルの卵である。しっかりとした卵塊はヤマアカとは思えない。標高1000m付近です。こんな山の上にもニホンアカがいるんですね。驚きました。
 2つは泥被り。もう一つはきれいな状態だったので,月曜日(3日前)の雨の後に産んだのかな?どっちにしろ産卵期はアズマ君よりは後ですね。ここではちょうどナガレヒキ君と同じ時期のようです。



 後日確認したところ,標高1180mでした。


■水棲生物識別実習in武儀川■ 2016.5.17

 とてもいい天気!なのに前夜の雨で増水・・・・川の実習はむつかしいです。
 でもなんとか川底の石を引き揚げて,そこについている水棲昆虫の観察ができました。皆熱心に虫に見入っておりました。河原での成虫採捕や抜け殻拾いなども行いました。
 今年はミズバチがたくさん見られました。あとアカザがたくさんとれました。毎年同じ場所でやっているんですが,違った面々に会えて楽しかったです。
 OGコモリタンから頂いた標本が大活躍でした。ありがとう!



■ホタルの保全 報告会■ 2016.5.16

 ホタルというのは環境学習のシンボルになることが多々あります。成虫の光輝く様は多くの人をひきつけ,それゆえ保全活動も各地でなされています。そこで問題になるのが放流です。それは餌となるカワニナであったり,ホタルの幼虫であったり。たまにホタルが全くいなかった場所でホタルを飛ばそうとしてあらゆるものを持ち込むパターンも見受けられます。
 放流に頼るというのは,自然ではありません。ホタルを愛する方々はみな自然を愛する方々であり,同じベクトルを向いているので話せばわかっていただけます。
 今回もカワニナ類の放流の是非について話をする機会をいただけたので,調査結果を携えていってまいりました。その結果,みなさん納得していただけました。これからは自前でのホタルを増やす努力をしようと。「環境収容力」の向上を目指し,天然のホタルに頑張ってもらおうと。
 調査研究が現場に還元されて,それがいい方向に向かっていくとき,本当にこの仕事に携われてよかったなと思います。関係者の皆さま,ありがとうございました。



■全共位山実習■ 2016.5.14-15

 全学共通教育の位山実習に行ってきました。晴天に恵まれ,楽しい実習となりました。
 山を歩いていると,アズマヒキガエルの幼生が水たまりにワサワサと泳いでいました。どう見てもヒジキにしか見えません。アズマ君の親ガエルは見当たりませんでしたが,ナガレヒキガエルは繁殖交雑の真っ最中でした。
 二日目にはジムグリに遭遇。ここのジムグリはきれいな赤ジムです。大人しくてとてもかわいい蛇で,初めて蛇に触れる学生も感激していました。
 全教の授業は,学部授業と違って普段から自然や生き物と触れることのない学生が中心です。森と川のつながりを肌で感じてもらうために1泊2日で演習林を訪れましたが,たくさんの刺激を受けたのではないかと思います。
 手伝ってくれた4年生のT君,N君,Iさん,Hさん,ありがとうございました。



■干潟実習■ 2016.5.10

 恒例となった水生生物識別実習in藤前干潟。春の大潮直後で潮加減バッチリです。
 天候は今にも降り出しそうな曇天でしたが,何とか最後までもってくれました。今年出会えたのは・・・ヤマトシジミ,オキシジミ,ソトオリガイ,カワザンショウガイ類,イシマキガイ,ヒロクチカノコガイ,コウロエンカワヒバリガイ,マガキ,タマキビ,ウミナナフシ類,イソコツブムシ,イシガレイ,マハゼ,ウロハゼ,チチブ,オサガニ,タカノケフサイソガニ,クロベンケイガニ,チロリ類,ゴカイ類,ウスヒラムシ,テナガエビ,エビジャコ,アナジャコ・・・・
 ヒロクチカノコとイシマキの違い(写真中),3年生のみんな,分かったでしょうか?左がイシマキですよ。
 そういえばタマキビ(写真下)がたくさんとれたのは初めてです。一方,昨年からオキシジミが激減しているような気がします。いったいどのような変化が起こっているのでしょうか?


■川開き■ 2016.5.08

 GW(そんなものありませんでしたが・・・)最終日,近所の川へ。いくら今年は雪がなかったとはいえ,足をつけると痛いぐらい冷たい。でも子供には関係ないようで,服着たまま泳ぎ始めました。
 泳いでいると,渕や瀬など川は場所によって全然水温が違うことがわかります。でも計ってみるとその差は1度あるかないかにすぎません。人間ってすごいセンサー持ってるんですね。


■寄生実験■ 2016.4.28,5/2

 さあ,今年も寄生実験が始まりました。根雪がないので河川の水温上昇がはやく,2週間くらい余裕を見てスタンバイしてましたが,実際には1週間程度のずれだったような気がします。
 ただ,グロギディウムの状態にばらつきが大きく,完全に要請になっているものやまだまだ卵の状態のもの,さらには貝の鰓がまだ膨らんでいないものなどバラバラでした。個体によって環境変化に対する対応が異なるのでしょうか?
 サケ科ほか10種程度の魚種に寄生させました。さあ,どのような結果になるのか。2か月後のお楽しみです。
 幼生を拝借するために母貝を探していた時に,親子貝?を見つけました。稚貝は粘着糸持ってるんでいろんなものに引っ付くんですね。すね。なんだかほっこりした気分になりました。



■信州弾丸ツアー■ 2016.4.23-24

 信州に行ってまいりました。下呂でKさんと合流し,長野のK先生のもとへ。以前も書きましたが,僕の周りはKさんだらけです。
 30時間で750km走行。まあ,バタバタした旅でしたが,いろんな発見もあって楽しかったです。お世話になったK先生,ありがとうございました。
 写真はフネドブがいた○○川とコガタのいる△△川。数年前にも来たことがあったのですが,ほんとうに遠い昔のような気がします。ミズバショウとカタクリがきれいでした。あ,ギョウジャニンニクも写ってますよ。



■日本貝類学会■ 2016.4.16-17

 貝類学会が千葉の東邦大学でありました。今回は4年生4人も同行。貝の学会にこんなに参加するとは・・・数年前ではありえませんでした。私は貝類学会初オーラルセッション。淡水二枚貝は貝の世界ではマイナーなため,アウェー感が半端ないですが,研究の概要報告をしてきました。今蓄積しているデータを早くまとめてキリッとした発表したいです。
 なぜか飲み屋街の写真しかありませんでしたが・・・いろんな話聞けて楽しかったです。4年生の皆さんには刺激になったでしょうか?頑張ってね!



■新年度調査開始■ 2016.4.8&21

 今年度もはじまりました。院生のKさんから学部生のA君へバトンタッチ。さらにパワーアップ目指していろいろと調査実験の仕込みをしてきました。
 消えないでねってお願いしながら稚貝にマニキュアでマーキング。どんな環境だと成長がいいのかチェック中です。うまくデータ採れるといいんですが・・・半年後が楽しみです。


■桜■ 2016.4.2

 今年は雪が少なくかなりの暖冬でした。でも桜の開花はそんなに早くなかったです。むしろ,花を咲かせず葉っぱが出ていた気が目立ちました。いわゆる休眠打破の休眠ができなかったのかな?
 近所の参道でプチ花見。きれいでした。

■カワシンジュガイ救出作戦■ 2016.4.1

 新年度早々,関のTさんから貝の救出依頼が。学生連れて行ってきました。水路改修のために掘りあげられた土砂に貝が混じっていました。できるだけ救い出しましたが悲しい出来事です。
 今回の件では,保全・保護の方法について考えさせられました。生物を保全するためには,意識を高めてみんなで見守るというのが理想です。しかしときには黙って持っていく人もいます。二枚貝は特にタナゴの繁殖には欠かせないので,商業的な価値もあります。それを法的に規制するには絶滅危惧種指定では足りません。レッドリストは法的拘束力がないからです(半面,指定する際に大きな反発が少ないというメリットもあります)。法で縛るには希少種指定か天然記念物指定(生息域もしくは種指定)となります。
 法的な網をかぶせたとしても,持っていく人はやっぱりいるんですけれどね。希少な種の生息を隠し通せるものでもないので,法の網掛けはやらないよりはやったほうがいいと思うのですが,今回地元で環境教育を続けておられるKさんは,法的な縛りは環境教育での触れ合いも奪いかねないと懸念されていました。
 ケースバイケースですが,どのような方向に進めばいいのか悩みは尽きません。