研究活動


環境省環境研究総合推進費(2020~2022年度)
水防災・農地・河川生態系・産業への複合的な気候変動影響と適応策の研究

プロジェクトの概要

当センターのメンバーと岐阜県水産研究所,(国研)土木研究所の3機関共同で環境省環境研究総合推進費に申請した研究課題が採択され,2020年度から3年間,以下の2つのサブテーマからなる研究課題に取り組んでいきます.

我が国における気候変動影響は,近年全国各地で発生している豪雨災害や猛暑など,既に様々な形で顕在化しつつあります.また,地域により異なる適応ニーズに応える科学的知見を創出し,地域に即した適応策を実行するためには,国際的,国家的な枠組みに加えて地域での取り組みを推進する枠組みが不可欠です.しかしながら,気候変動への適応の取り組みを,地方自治体の施策立案や地域コミュニティ・産業の意思決定の材料につなげるためには,従来の自然災害,農林水産業,自然生態系といった,適応7分野毎に独立した形ではなく,地域側の視点からみた総合的な影響評価が必要であると考えます.

本研究は,文科省SI-CAT,適応コンソーシアム事業等により創出された気候変動予測・影響評価に加え,大学及び県が保有する研究手法と実務的知見の統合を図ります.これにより,起伏に富む地形を有し全国でも有数の猛暑と降水量の多さなど気候変動の課題を多く受けている「清流の国ぎふ」の安全・安心の確保に向けて,水防災・農地・河川生態系・産業文化に及ぶ複合的な気候変動影響を地域視点で総合評価する手法を構築します.さらに,2015年に世界農業遺産「清流長良川の鮎」として認定され,地域循環共生圏の先進モデルとされる「長良川システム」を持続するため,河川生態系と地域の産業・文化活動に気候変動が及ぼす影響評価手法の開発から適応策の立案までを,地域のステークホルダーとの協働により実現します.



事後評価の結果について

事後評価は、前年度で終了した研究課題を対象として実施されます。
当研究課題は令和5年度事後評価の対象となり、5月に終了研究成果報告書提出、7月にヒアリング形式による事後評価が行われ、評価ランクAをいただきました。 事後評価個票、発表したプレゼン資料と成果報告書(※非公開箇所を除いた公表用ファイル)は下記をご覧ください。

 事後評価個票     終了成果報告プレゼン資料     終了研究成果報告書 

研究概要や成果については、下記ERCAサイトにて公開されております。


中間評価の結果について

中間評価は、研究期間が3年間以上で、中間年に当たる研究課題について実施されます。
当研究課題は令和3年度中間評価の対象となり、6月に中間研究成果報告書提出、7月にヒアリング形式による中間評価が行われ、当課題は評価ランクAをいただきました。 中間評価個票は下記をご覧ください。

 中間評価個票 


メンバー


【サブテーマ1:水災害・農業・生物多様性】
氏名分野所属
原田 守啓河川工学、応用生態工学岐阜大学流域圏科学研究センター准教授
松井 勤作物学岐阜大学応用生物科学部教授
乃田 啓吾水利環境学岐阜大学応用生物科学部准教授
米倉 竜次淡水生態学岐阜県水産研究所研究員
森 照貴群集生態学(国研)土木研究所研究員
【サブテーマ2:生態系・社会経済】
氏名分野所属
伊藤 健吾農村生態工学、水圏環境学岐阜大学応用生物科学部准教授
永山 滋也自然共生システム岐阜大学地域環境変動適応研究センター特任助教
藤井 亮吏水産増殖学、魚類分類学岐阜県水産研究所研究員
岸 大弼水産増殖学岐阜県水産研究所研究員
大西 健夫水文学、生物地球化学、灌漑排水学岐阜大学応用生物科学部教授
溝口 裕太河川工学、応用生態工学(国研)土木研究所専門研究員
奥岡 桂次郎環境システム工学岐阜大学社会システム経営学環准教授

協力者:丸谷 靖幸/九州大学, 石郷岡 康史/(国研)農研機構, 吉田 一昭/岐阜県農業技術センター, 小島 悠揮/岐阜大学, 末吉 正尚/(国研)国立環境研究所
このほか、岐阜県気候変動適応センターを通じて岐阜県機関の協力を得て実施。




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