応用生命化学科に向いているのはこんな人!
- 自然科学,とりわけ化学や生物が好きな人
- 動物・植物・微生物・細胞のしくみや機能を分子(からだを作る物質)の視点で探求したい人
- 化学合成や化学変換(化学構造を変えて新しい化学物質を作ること)などの「化学ものづくり」に興味がある人
- 植物成分の薬としての作用や化学反応性(他の物質と化学反応する性質)に興味がある人
- 食品の化学的・分子的側面や,ヘルスケア・健康との関連に興味がある人
- 微生物の生態や,微生物を活用した環境課題・健康課題の解決に興味がある人
- 医学・薬学や創薬に貢献したい人
- 将来,ヘルスケアや化粧品の分野に就職したい人
理学部や工学部の化学科とはどこが違うの?
大まかに言うと理学部の化学科は基礎科学(化学そのものが好き!),工学部や薬学部の化学科は応用科学(化学をものづくりや健康など具体的な成果に役立てたい!)という違いがあります。
それに対して
農学系の化学科は基礎から応用までの化学を幅広く学べるので,入学してからの選択肢が広い傾向にあります。もともと「農学」という分野が理系応用〜基礎〜文系の要素までとても幅広い内容を含んでいる(*)ことも反映しています。就職先の選択肢も幅広くなります(
卒業後の進路はこちら)。
岐阜大学応用生物科学部の応用生命化学科はさらに「化学×バイオ」に重点を置いているので,⽣物がもつ多彩な機能や⽣命現象や生命情報についても深く学ぶことができます。「化学」or「バイオ」ではなく,
化学とバイオの融合や相乗効果を重視しています。実際,入学後に「化学コース」「バイオコース」に分かれてしまうといったカリキュラムにはなっていません。
とくに,具体的な授業科目名などがよく似ている,工学部の「応用化学科」との違いについてお問い合わせをいただくことも多いです。上記に加えて,工学系は「生命を物質という点から捉えてものづくりにつなげる」という観点,応用生物科学部などの農学系は
「(ヒトを含む)生き物のしくみを学んで生き物に還元する」という観点が,より強いのではないでしょうか。工学部の「応用化学科」よりも私たちの学科の方が「生き物」という要素が大きめです。化学がとくに嫌いでなければ,高校の「生物」が好きな人にもおすすめできます。
また,同一法人である
名古屋大学農学部の3学科(
生物環境科学科,資源生物科学科,応用生命科学科)と岐阜大学応用生物科学部の3学科(
生物圏環境学科,食農生命科学科,応用生命化学科)は研究・教育内容がよく似ています。細かい点では違いがあるので,それぞれのウェブサイトで,
具体的な研究内容を調べてみましょう。まだ数は多くありませんが,両大学の学生が相互に受講できる授業もあり,同一法人の強みを生かした学びが可能です。
(*)参考:日本最大級・最古の農学部のひとつ,東京大学農学部(農学生命科学研究科)の教員リスト(
https://www.a.u-tokyo.ac.jp/researchers/list.html)で研究室名を見ると,農学の分野の広さを実感できると思います。
物理選択の人は入学後の勉強で苦労しない?
「生物は暗記が多いけれど物理は法則で理解できるので」という理由で物理を選んだ人は安心してください。高校までの生物と大学の生物学は大きく異なります。知識は必要ですが「原理を考える」ことがより重要になるので,大学の生物学は暗記ものではありません。わからない点は生物選択の友人に教えてもらうこともできますし,大学院生が教えてくれるメニューも学生生活サポートの一環として用意されています。
また,物理の知識が直接役に立つ「物理化学」「生物物理化学」などの科目もあり,逆に友人に教えてあげることができます。
卒業研究でも,物理の考え方が役に立つ分野はとても多いです。
物理選択の人も,化学の勉強や生き物のことがとくに嫌いでなかったら,ぜひ応用生命化学科を受験してください!
求める学生像(公式アドミッションポリシー)
応用生物科学部は,応用生物科学の学理を修得し,生物産業の発展や持続可能な生物生産,人間を含む生態系の保全およびヒトと動物との共生などの分野で活用することによってより良い社会を実現したいと考える学生を求めています。
このためには,大学での学修に必要な基礎知識や技能,思考力,判断力,表現力,主体性,多様性,協働性など資質が必要です。応用生物科学部では,これらの資質を多様な入試で判定し,応用生命化学科,食農生命科学科,生物圏環境学科及び共同獣医学科の具体的な目標の達成のために強い意欲を持って学習に励む学生を受け入れます。
各学科における受け入れ方針は以下のとおりです。
応用生命化学科では,化学,生物学,生命情報科学を基盤とする多角的視点から生命の本質を探究・理解し,生命科学に立脚したアプローチにより,現代社会が抱える地球規模の諸課題を解決に導く強い意欲を持つ以下のような人材を求めます。
a. 高等学校の教育課程において履修する内容を十分に理解し,高校卒業レベルの知識を持っている人
b. 地球規模での持続可能な社会システムへの転換に意欲を持っている人
c. バイオテクノロジーによる新分野,新価値の創造に意欲を持っている人
d. 生物資源・生体成分の機能解明とその利活用に意欲を持っている人
e. 石油や動物に依存しない再生産可能なバイオものづくりの推進に意欲を持っている人
f. 健康長寿社会,脱炭素社会,バイオエコノミー社会の実現を達成する意欲を持っている人
(食農生命科学科・生物圏環境学科・共同獣医学科のアドミッションポリシーはこちらをご覧ください)
応用生命化学科ってどんな学科?
学科紹介の動画(それぞれ数分程度でわかりやすく説明しています)
学科長あいさつ(学科の概要,授業科目,昨年までの課程・コースとの関係などを説明しています)
学科紹介(授業や研究室の様子,キャンパスの環境などを紹介しています)
★ 旧課程(応用生命科学課程・生産環境科学課程)の受験を検討していたみなさんへ →こちらもごらんください