環境省環境研究総合推進費(2023~2025年度予定)
長良川流域における森・里・川の気候変動適応が中山間地域の生業の持続性とウェルビーイングに与える影響の研究

プロジェクトの概要

当センターのメンバーと岐阜県水産研究所,岐阜県森林研究所,(国研)国立環境研究所の共同で環境省環境研究総合推進費に申請した研究課題が採択され,2023年度から3年間,以下3つのサブテーマからなる研究課題に取り組んでいきます.

気候変動適応法が2018年に施行され,地域における適応の取り組みが強化されつつある一方,地域脱炭素ロードマップ(2021年),デジタル田園都市国家構想(2021年),次期生物多様性国家戦略など,地域の将来像に深く関わる国レベルの目標・戦略や関連施策が複数存在しています.各目標に関わる施策を効果的に組み合わせ,総合施策化しながら受け止める“賢さ”が地域社会には求められています.また,「適応の失敗」を回避し「適応の限界」を高めるためには,各ステークホルダーが軌道修正・行動変容するための意思決定に資する科学的知見を,いち早く地域社会に提供し,知恵を地域間で共有することも求められています.
岐阜県・岐阜大学が共同設置・運営する「岐阜県気候変動適応センター」では,県が保有する過去からの現場情報と大学の研究力を持ち寄ることにより,過去から将来に至る気候変動影響を分析し,適応策を地域のステークホルダーとともに共創する仕組みが効果的に稼働しています.その協働の枠組みを基盤とし、県試験研究機関の分担研究者+県庁行政部門とも連携し、研究成果の情報共有及びスピーディな施策展開・社会実装をはかります。またこれまでの協働を踏まえ、地域のステークホルダーとの適応策の共創を目指します。


メンバー


【サブテーマ1:森・里班】
氏名所属役割
斎藤 琢岐阜大学流域圏科学研究センター准教授ST1リーダー/森林生態モニタリング・モデリング
村岡 裕由岐阜大学流域圏科学研究センター教授森林炭素吸収能の評価・気候変動影響
大西 健夫岐阜大学応用生物科学部教授水温形成メカニズム/水文モデリング
児島 利治岐阜大学流域圏科学研究センター准教授森林水文過程/水文モデリング
日恵野 綾香岐阜大学流域圏科学研究センター助教森林由来物質生化学分析
渡邉 仁志岐阜県森林研究所森林環境部専門研究員皆伐跡地・再造林地のモニタリングデータ解析

協力者:乃田啓吾(東京大学), 溝口裕太((国研)土木研究所), 岐阜県中山間農業研究所


【サブテーマ2:川・アユ班】
氏名所属役割
原田 守啓岐阜大学高等研究院地域環境変動適応研究センター センター長全体統括/ST2リーダー/河川物理環境解析
藤井 亮吏岐阜県水産研究所漁業研修部 部長アユ資源管理検討/アユ再生産分析
末吉 正尚(国研)国立環境研究所生物多様性領域琵琶湖分室 研究員魚類相分析/生態モデリング
永山 滋也岐阜大学地域環境変動適応研究センター特任助教アユ再生産分析/生態モデリング

協力者:古田菜穂子(岐阜県観光国際戦略アドバイザー,兵庫県立大学特任教授),奥岡桂次郎(岐阜大学),NPO法人ORGAN,長良川リバースケープLLP,岐阜県里川振興課, 岐阜県国際観光局,岐阜市ぎふ魅力づくり推進政策課


【サブテーマ3:なりわい・ウェルビーイング班】
氏名所属役割
加藤 厚海岐阜大学社会システム経営学環教授ST3リーダー/主観的幸福度の解明/現地調査
森部 絢嗣岐阜大学社会システム経営学環准教授現地調査/データ解析
三井 栄岐阜大学社会システム経営学環教授経済評価

協力者:(一社)長良川カンパニー,NPO法人ORGAN,岐阜県立森林文化アカデミー,郡上市
このほか、岐阜県気候変動適応センターの事務局である岐阜県環境生活部脱炭素社会推進課の協力を得て実施。




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