長良川河口堰につきましては、その運動に携わられた方々より、あらゆる資料を寄贈いただいていおります。古くは、昭和39年から43年にかけて河口堰を作ることを前提として、建設省の委託を受けて設けられた「木曽三川河口資源調査団」の報告書をはじめ、その後の、裁判記録・反対運動記録等を寄贈いただきました。その量・内容は厖大であり、資料の整理には、時間を要するものと思われます。
センターでは順次整理を進め、終わったものより公開をしていきます。
●小出良煕先生の裁判資料
小出先生は、長良川河口堰建設差止訴訟(昭和48年~53年)の弁護士を務められ、その際の裁判資料を寄贈していただきました。裁判の経緯につきましては、旧訴裁判経緯をご参照下さい。
又裁判の記録につきましては、長良川河口堰旧訴裁判経過に詳細を順次更新していきます。
整理のすんだ裁判資料
- 長良川河口堰建設差止訴訟昭和四八年(ワ)第四五七号 甲号証1-76
- 長良川河口堰建設差止訴訟昭和四八年(ワ)第四五七号 甲号証77-129
- 長良川河口堰建設差止訴訟昭和四八年(ワ)第四五七号 甲号証130-242
- 長良川河口堰建設差止訴訟昭和四八年(ワ)第四五七号 甲号証243-274
裁判証人証言調書
実際の法廷で、出頭した証人は何を述べたのか、調書によって再現していきます。書記官の記録をPDF化することも考えましたが、夫々の書記官に字の癖があり、読みづらいことと、今後に活用できる資料として考え、入力という形をとりそれをPDF化することとしました。調書は小出弁護士より寄贈されたものの他、村瀬惣一氏(新訴裁判の原告)より寄贈を受けたもの等が多数ありますので、PDF化が済みましたものより順次公開していきます。
個々の証言は、長良川河口堰旧訴裁判経過の証言者からも御覧いただけます。
PDF化済 裁判証人証言調書
- 笠原繁雄-建設省中部地方建設局河川部長(S49.3.7)
- 小寺隆夫-水資源開発公団 長良川河口堰建設所長(S49.6.6)
- 須賀堯三-建設省土木研究所河川研究室長(S49.11.7)
- 土屋昭彦(S49.12.5)
- 土屋昭彦(S50.2.6)
- 土屋昭彦(S50.3.6)
- 土屋昭彦(S50.3.28)
- 土屋昭彦(S50.5.1)
- 矢部正宏(S50.6.5)
- 小泉清明-KST木曽三川河口資源調査団団長(S51.5.6)
- 小泉清明(S51.6.17)
- 小瀬洋喜-岐阜県長良川河口堰専門家会議・岐阜薬科大学教授(S51.12.2)
- 小瀬洋喜(S52.3.24)
- 伊藤光好-海津町町長(S52.6.2)
- 大橋定夫-長良川川漁師(羽島在住)(S52.7.14)
- 小寺隆夫-長良川河口堰構想の発案者(S54.10.18)
- 小寺隆夫(S54.11.15)
- 小寺隆夫(S54.12.13)
- 小寺隆夫(S55.1.24)
- 小寺隆夫(S55.2.21)
- 小寺隆夫(S55.3.13)
- 小寺隆夫(S55.4.17)
- 小寺隆夫(S55.5.29)
- 小寺隆夫(S55.6.19)
- 小寺隆夫(S55.10.16)
- 小寺隆夫(S55.12.4)
- 南部祥一 長良川の底質の水質に関する鑑定(S52.10.13)
- 日野幹雄 長良川の塩水遡上に関する鑑定(S54.5.17)
- 日野幹雄(S54.7.19)
- 日野幹雄(S54.9.13)
- 森島輝雄(S55.6.19)
- 森島輝雄(S55.6.26)
- 「日野鑑定書Ⅰ」
- 「日野鑑定書Ⅰ補足説明」
- 「日野鑑定書Ⅱ」
- 「日野鑑定書Ⅲ」
- 「日野鑑定書Ⅳ」
- 「南部鑑定書」
PDF化済 鑑定書
川那部浩哉先生の資料
川那部先生は滋賀県立琵琶湖博物館前館長(京都大学名誉教授)であられ、長良川河口堰建設差止訴訟(新訴)の学術的ブレーンの中心人物のお一人です。寄贈頂いた資料は新聞報道のコピー・市民運動家の方々との通信文書・ 1990年前半の新聞記事等
8月の 財)日本自然保護協会の出した中間報告書は、世間に大きな波紋を呼びました。そして11月には 当時の環境庁長官の北川石松氏が、河口堰建設現場を視察し 環境庁としての見解を出すなど、政治の場においても大きな関心事となっていきました。しかし年末には、大蔵省は翌年度予算の大蔵原案で河口堰建設費用を満額認める決定をしました。環境面では問題があるとの指摘が多方面から上がる一方で、あくまで閣議決定事項として建設促進を図る霞ヶ関の攻防などを 当時の新聞・雑誌等の記事からまとめたものです。
1990年の年末に環境庁長官の見解がだされたことにより、河口堰の推進派・反対派がそれぞえ意見広告を掲載するなど活発な動きをみせています。その記事を読みすすめると、環境保護とはなんたるかの原点が読み取れるようです。