贈呈式

今年は、なぜか、
財団の研究助成に採択して頂く機会が多く、
この前も、島津科学振興財団の贈呈式に出席しました。
ありがたいことです。

場所は、京都ホテルオークラ。

大学1回生、バスケ部に入部したての頃、
創部何十周年かの記念パーティーが、このホテルであり、
現役学生はタダで御馳走させてもらえ、嬉しかった思い出があります。
このホテルの洗い場でバイトもしたことがあるし、
1年前、お世話になった先生の退官記念パーティーも、
ココだったし、何かとゆかりがありますね。

集合場所に到着すると、
島津製作所の色んな部署の方と話をする席が設けられていて、
お茶を飲みながら、「どんな研究をされているのですか?」
と質問攻めにあいました。
社員の方が、積極的に声をかけてくるのは、さすが、と思いましたし、
研究の芽を常に探し求めているのは、京都の会社らしいな、と感じました。

懇親会では、ノーベル賞の田中さんが、自分の横に立っていました。
挨拶して、名刺を頂こうかと思いましたが、田中さんは、
すぐに囲まれてしまい、話をすることができませんでした。残念。

この財団の理事長は、京都大学名誉教授の井村先生です。
井村先生は、自分が学生の頃の大学総長で、
入学式と卒業式に檀上で挨拶されるのを、眺めていました。
井村先生から、直接、贈呈書を手渡され、握手して、頑張ってください、
といわれたときは、ジーンときました。

研究講演会もありました。
門外漢にもわかりやすく発表され、
賞をもらう先生は、さすがだな、と感心しました。


こういう場では、元気になれる言葉にふれることができ、
気持ちが前向きになれます。

島津二代目島津源蔵のお言葉、
「日本では、沸騰する茶釜の蓋が踊って発する音を、山間の村々で、
 時を告げる合図として利用されるなど、一千年の昔から、
 蒸気の力は日常的に素朴な形のままで活用されてきたのに対して、
 170年前に英国のワットはこれを熱エネルギーとらえ、蒸気機関を発明した。
 これを動力源として急速に工業化が進み、産業革命が起こったことを考えると、
 発明のヒントが周囲にありながらこの彼我の相違はただただ残念である。」

井上ひさしさんの名言、
「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、
 ふかいことをおもしろく、おもしろいことをまじめに、
 まじめなことをゆかいに、そしてゆかいなことはあくまでゆかいに。」

朝永振一郎博士のお言葉、
「ふしぎだと思うこと、これが科学の芽です。
 よく観察してたしかめ、そして考えること、これが科学の茎です。
 そうして最後になぞがとける、これが科学の花です。」


頑張ろうと思いました。

2019年02月25日