臨床実習

産婦人科学の医学教育

「日本一の医学部教育を目指して」

学生の皆さん、岐阜大学産婦人科学教室のHPをご覧いただきありがとうございます。ここでは当教室での医学部生の講義、実習の紹介をさせていただきます。岐阜大学産婦人科では、学生教育を大切にしています。磯部教授は医学教育の専門家であり、精巧なカリキュラムを作成していますが、加えて教員が皆、熱心に学生教育に取り組んでいます。特に臨床実習は学生の評価もとても高く、他大学の教授がわざわざ臨床実習の見学に来るくらいです。また、5、6年生の選択実習でも多くの医学部生が産婦人科を選択してくれています。

年次別カリキュラム

  • 3年次 成育学講義(数週間)
  • 4-5年次 臨床実習Ⅰ(3週間)
    岐阜大学医学部附属病院、岐阜県総合医療センター
  • 5-6年次 臨床実習Ⅱ(4週間)
    岐阜大学医学部附属病院または市中病院

3年次:成育学講義

産婦人科学教室の教員およびベテランの学外講師陣による講義(座学)を行います。「成育学」として、約1か月に渡り講義を行います。

特色

産婦人科学に関する生理学から始まり、産婦人科の4大分野(周産期・婦人科腫瘍・生殖内分泌・女性医学)の疾患の病態、臨床症状、診断法、治療法について教科書的な内容から最新の話題まで各分野のスペシャリストが講義を行いますので、産婦人科に関する幅広い医学知識を習得することができます。

4-5年次:臨床実習Ⅰ

CBT、OSCEをクリアした医学部生は、Student doctorとして岐阜大学医学部附属病院と岐阜県総合医療センターで3週間の臨床実習Ⅰを行います。

特色

当科の臨床実習Ⅰの特徴は、学生が実際の診療チームの一員として活躍してもらうことです。産科、婦人科の両分野で患者さんのご協力の元、診療(外来、診察、カンファレンス、分娩、帝王切開、手術等々)にStudent doctorとして参加し、活躍していただきます。手術では一人一人に担当症例を持ち、術前プレゼンから手洗い・手術助手、術後プレゼンをしてもらいます。また、外来実習では実際に患者さんから病歴を聴取し上級医へプレゼンテーションする医療面接実習もあります。また、豊富なシミュレータを用いた実習により産婦人科の手技を体験することができます。加えて、3週間のうち、1週間は総合周産期母子センターを有する岐阜県総合医療センターで胎児治療などの高度な産科医療を見学することができ、産科症例のプレゼンテーションも経験できます。産婦人科の魅力を濃密に感じることのできる3週間になっています。そして、岐阜大学の医学部生の中で最も人気のある臨床実習の一つとなっています。

臨床実習Ⅰ スケジュール例

日程 午前 午後
1日目 オリエンテーション 動画による自己学習(性周期について、婦人科がん、婦人科良性疾患、遺伝性腫瘍)
2日目 外来見学(婦人科) カンファレンス(術前プレゼン)
3日目 外来医療面接 内診シミュレーション、動画による自己学習(婦人科手術、腹腔鏡)
4日目 手術参加 動画による自己学習(妊婦検診)
5日目 カンファレンス参加(術後プレゼン)
胎児エコーシミュレーション
周産期レクチャー
1週目の振り返り
共通講義(医学部)
6日目 オリエンテーション
手術参加
動画による自己学習(分娩について、bishop score、妊娠高血圧症候群)
7日目 腹腔鏡シミュレーション
ホログラム実習
カンファレンス参加(術前プレゼン)
分娩、bishop scoreシミュレーション
8日目 外来見学(産科) 小手術見学
9日目 動画による自己学習(不妊症、妊婦と放射線)
国家試験対策講義
シネメデュケーション
(コウノドリを用いた学習)
10日目 カンファレンス参加
まとめ
共通講義(医学部)
11~15日目 岐阜県総合医療センターでの実習
(総合周産期母子センター、分娩、胎児治療、産科救急、婦人科手術、NICU、産科に関するプレゼンテーション)
※この他に、分娩見学、緊急手術があります。

5-6年次:臨床実習Ⅱ

希望された学生の方を対象に、岐阜大学医学部附属病院または市中病院の産婦人科で4週間の臨床実習を行います。
臨床実習Ⅰより1週間長い4週間、産婦人科チームの一員として実際の産婦人科診療を幅広く経験して頂きます。
毎年多くの学生が臨床実習Ⅱで産婦人科を選択しています。

特色

1か月にわたり、産婦人科チームの一員となり診療に参加していただくことで、臨床実習Ⅰでは時間が足りず経験できなかった様々な産婦人科診療を経験し、産婦人科学に対するより深い知識と技術の習得が可能になります。そして、一人の学生に対して一人の若手産婦人科医がマンツーマンで指導に当たります。1か月若手医師とともに診療することで、知識だけなく産婦人科の雰囲気や産婦人科医の実際の働き方も肌で感じることができます。また、実習の最後の打ち上げでは、おいしい食べ物を食べながら岐阜大学の産婦人科医と交流することができます。病院内とは違った若手医師、指導医の一面を感じることができるかもしれません。

最後に

この他にも、産婦人科学教室では年2回のハンズオンセミナーを開催するなど産婦人科を学びたい学生に学びの機会を提供しています。また、日本産科婦人科学会の医学生フォーラムに参加し、全国の医学部生と協力してプレゼンテーションを行う学生もいます。そして、年1回行われる日本産科婦人科学会主催のサマースクールでは毎年多くの医学生が参加しています。岐阜大学産婦人科学教室は、産婦人科に興味のある医学生の学びを最大限にサポートして参ります。気軽にご参加ください!