研究室の目標
流域管理学平松研究室(旧水資源環境学研究室)では農業用水を主な対象として水資源および水環境の研究を行っています.旧来は水理学をベースとした物理学的な研究が主でしたが,農業を取り巻く環境が大きく変わっていく中,私たちの研究も,用水を確保するという量の研究だけではなく,水質や水圏の生態系といった質への研究へと領域を拡げつつあります.
21世紀は水の世紀であるといわれています.世界には水不足で困っている人が5億人いるといわれているように資源としての水は一層重要になってきています.また,絶滅が危惧される日本の淡水魚は70種を超えるといわれているように,水圏環境の保全も火急の課題です.私たちが取り組まないといけない課題はあまりにも大きく,一方で私たちの力は実に微々たるものですが,一歩一歩,着実に目標に向かって進みたいと考えています.
教員
平松 研教授
溜池や農業用水路を中心に水理・水質・生態系の研究を行っています.
現在は,脱窒の制御や魚道も重要なテーマとしています.
現地調査だけではなく,数値モデルによる研究もします.
とりわけ,人間活動と水圏環境との関連性について興味を持っています.
詳細はResearchmapをご覧下さい.
調査・イベントなど
研究室では,農業用排水路や河川などの調査を行っています.研究室のメンバーは相互に協力し合いながら対応しています.調査対象は水田,溜池やどぶ川のような水路なので,革靴やハイヒールよりも長靴が似合う人のほうが私たちの研究室には適しています.
年に数回は研究室のコンパも行いますが,ここ数年,酒豪の学生は少ないようです.
学内で試験水田を作ったり,魚を飼育したりもします.休みの期間も定期的に大学へ来る必要があります.
研究室分属
流域管理学研究室として,大西健夫教授と合同で学生指導を行う予定です.ゼミや調査,宴会なども合同で行います.学生居室もおそらく一緒になります.
平松研究室の分属上限人数は3名,下限人数は0名の予定です.出来るならば大学院進学を考えている方に来ていただければありがたいと思っています.
研究テーマについては出来るだけ分属学生の希望に応えたいと思っています.
平松(と板垣名誉教授)が担当してきたテーマはこちらのようなものです.参考にして下さい.(講義の水理学が理解できないので,この研究室は選べないと思っているなら,考え直して下さい.個人的に水理学は基礎学問として重要だとは考えておりますが,卒業研究とは別の話です.研究室のテーマで水理学を使わない研究はたくさんあります.というよりも水理学を使うテーマの方が少ない状況です.)
大学院進学
次の項目の進路を見ていただくと分かると思いますが,だいたい3人に1人が大学院へ進学します.卒論でもがんばり方次第によってはかなりの研究は出来ますが,なかなか満足するところまでは行けないことが多いようです.家庭の事情が許すのであれば,ぜひ大学院への進学をお薦めしたいと思います.
また,他大学からの進学(修士,博士,研究生)も歓迎します.進学を希望する方は受験する前に研究室の雰囲気などを確認しておいた方がよいと思います.案内いたしますので,メールで希望日時などをお知らせ下さい.
(他大学から修士に進学を希望する場合,所属学科などで成績が上位10%以内であれば,推薦入試を受けることが可能です.)
大学院生募集の詳細はこちらをご参照下さい.
進路
近年,就職は大学推薦ではなく,学生個々がインターネットなどを通して直接企業に問い合わせるというのが主流になってきており,いずれの研究室を選んでもそれほど就職が変わるということはありませんが,多少の傾向がないわけではありません.私たちの研究室のここ数年の就職状況は次の通りです.
卒業時
R2:公務員:2名(県職員)
R1:卒業生なし
H30:公務員:1名,進学:1名
H29:進学:2名
H28:進学:1名
H27:進学:1名,公務員:1名,教育NPO:1名
H26:進学:1名
H25:進学:1名
H24:進学:2名,公務員:0名,民間:0名
H23:進学:2名,公務員:1名,民間:1名(造園業会社)
H22:進学:1名,公務員:1名,民間:1名(食品小売業)
H21:進学:1名,公務員:0名,民間:2名(浄化槽メーカー,書店)(清水西村平松研究グループでは公務員:4名)
H20:進学:0名,公務員:0名,民間:4名(建設土木コンサルタント,水処理会社,プラスチック加工会社,衣料品会社)
H19:進学:1名,公務員:1名,準公務員(水利組合):1名,専門学校進学(家業):1名
H18:進学:1名,公務員:0名,民間:1名(家具木工会社),研究生など:1名
H17:進学:0名,公務員:1名,民間:4名(測量会社,食品会社,塾,信用金庫)
H16:進学:1名,公務員:0名,民間:1名(自動車部品会社)
H15:進学:2名,公務員:0名,民間:3名(JA,建設土木コンサルタント,測量会社)
H14:進学:2名,公務員:1名,民間:0名
修了時
R2:民間:1名(測量会社)
R1:民間:2名(建設土木コンサルタント,半導体製造会社),帰国:1名
H30:公務員1名(農水省)
H29:民間:1名(建設土木コンサルタント)
H28 準公務員(水資源機構):1名
H27:修了者なし
H26:進学:1名(留学生),民間:1名(建設土木コンサルタント),準公務員(中退,土地改良区):1名
H25:公務員:1名(中退),民間:1名(建設土木コンサルタント)
H24:公務員:1名,帰国:1名,準公務員:1名(中退,県土連)
H23:公立教員:1名(高等学校教員),進学:1名(留学生)
H21:民間:1名(建設会社)
H20:民間:1名(水処理会社)
H18:民間:1名(高等学校教員)
H17:民間:2名(水処理会社,建設土木コンサルタント)
H16:公務員:1名,民間:1名(建設土木コンサルタント),帰国など2名
H15:民間:1名(ホームセンター)
H14:民間:1名(建築材料会社)
組織名称
実体は同じにもかかわらず,名目上の組織は分化され,名称は驚くほど複雑です.
学部組織:岐阜大学 応用生物科学部 生産環境科学課程 環境生態科学コース
Subc-ourse of Environmental Science and Ecology,
Cource of Agricultural and Environmental Science,
Faculty of Applied Biological Science, Gifu University
大学院(修士)組織:岐阜大学 大学院 自然科学技術研究科 生物生産環境科学専攻
環境生態科学領域
Department of Agricultural and Environmental Science,
Graduate School of Natural Science and Technology, Gifu University
大学院(博士)組織:岐阜大学 大学院 連合農学研究科 生物環境科学専攻
環境整備学連合講座 環境水理学分野
Chair of Agricultural and Environmental Engineering,
Course of Science of Biological and Environment,
United Graduate School of Agricultural Science, Gifu University
通常,使用している名称は以下のものです.
岐阜大学 応用生物科学部 生産環境課程 環境生態科学コース
Department of Agricultural and Environmental Science, Gifu University
研究室の場所
研究室の場所は応用生物科学部A棟1FのA135(教員部屋),A133(学生部屋),A115(実験室)です.この他に,研究グループとしてはA103(DNA実験室),A104(4年生部屋),A109(学生部屋)などを利用しています.(※現在,改修工事中)
また,別棟として水理実験棟が応用生物科学部棟の東側にあります.こちらは基準外建物となっており,研究室の専有面積には含まれませんが,主に私たちの研究室が教育・研究に利用しています.
所在地は〒501-1193 岐阜市柳戸1-1
1-1 Yanagido, Gifu 501-1193, Japanです.