本研究室では主に火炎などの反応を伴う熱流動現象のレーザ計測による解明にもとづいた熱機器性能の向上、太陽電池の基盤技術の改良、開発を進め、エネルギーの有効利用を目指します。
炎を言われてすぐおもいつくのはロウソクの炎、あるいはキャンプファイヤーの焚き木だろうか。炎を見ていると何か神秘的で、引きつけられる感覚を感じる。
旧石器時代に人間が火を自ら興すことを学んでから、"火を扱う"ことは人間の生活には必要不可欠なことになった。その用途としては明かりや暖をとること、食糧の加工のために始まって、現代では輸送機器のエンジン内や、発電所のガスタービン内の燃焼器まで多岐にわたる。これ以外にも炎は聖火として神聖なものとして考えらえ、祭事には不可欠な存在である。一方で昨今の地球温暖化問題のために二酸化段素排出低減の要求が高まり、その排出が避けられない化石燃料を用いた火炎は問題視されている。
このように良い面、悪い面で炎は人類の生活に密接に関連しているが、そのことを十分に理解してるかと言われると怪しい。このため、研究室では炎の現象をより詳しく理解するために、レーザの光を利用して炎を可視化するとことを長年進めている。しかし、炎から戻ってくる光は非常に弱いので暗がりでも使える暗視カメラのような装置を使用することになる。このため、いつも暗い場所で炎を見ながらの実験になる。しかし、暗室内でも炎には興味を引き立たせるものがあり、その暗がりでの雰囲気を払拭してくれる魅力があるように感じる。
小宮山正治