センター概要
センター長 | 矢部 富雄 (応用生物科学部 教授) |
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副センター長 | 前川 洋一 (医学系研究科 教授) |
統括研究部門 | ・食未来研究部門 ・地域コホート研究部門 ・先制食研究部門 |
所在地 | 岐阜県岐阜市柳戸1−1 |
サイトURL | http://www1.gifu-u.ac.jp/~gu_pfrc/ |
設立年月 | 2022年4月1日 |
使命(ミッション)
先制食未来研究センター(Preemptive Food Research Center:PFRC)は,2021年の高齢化率が29.1%と世界で最も高い「超超高齢社会」に突入した日本において喫緊の課題である健康寿命の延伸を実現するために,寝たきり・要介護の入口となる,フレイル・サルコペニア・認知症・生活習慣病の重症化を予防する対策として,できる限り老化の進行を遅らせる「食」の果たす役割に焦点を当て,「人類の食の未来ビジョン」として『ガストロノミーマニフェスト(食革新)』を提案することを目標とします。
センター設置概要
2021年の日本の高齢化率は29.1%と世界で最も高く,高齢化率28%以上の状態である「超超高齢社会」にすでに突入していることから,健康寿命の延伸は喫緊の課題です。介護を必要とせず自立した豊かなシニアライフを送ることで現役世代の負担を軽減するために,寝たきり・要介護の入口となる,フレイル・サルコペニア・認知症・生活習慣病の重症化を予防することが重要な鍵となりますが,その対策として,できる限り老化の進行を遅らせる「食」の果たす役割は実現性の面でも経済的な面でも非常に大きいです。そこで,「人類の食の未来ビジョン」として『ガストロノミーマニフェスト(食革新)』を提案することを目標として,本センターを設置します。そして,この目標の実現のために,岐阜県や飛騨高山地方の各自治体と連携・協力し,特定健診のデータやレセプトデータと共にIoTやAIを駆使して利活用し,生活習慣病やフレイル,認知症といった疾病の発症・重症化予防に資する「食」を明らかにすることを目的とします。「食」と健康との関係性を医学的・経済学的にテストする岐阜地域スタディによって,健康寿命を延伸するために「食」を科学的に捉える世界初の提言を目指します。
基本方針(ビジョン)〜今後10年間の発展の方向性〜
- 地域コホート研究をベースとして,「食」の視点から介入試験を実施しつつ,岐阜県および県内各自治体と交渉し,住人の健康増進,「保険者努力支援制度」の観点から地域コホート研究の場所を拡大する。
- 厚生労働省が実施する特定健診等のデータを活用しつつ,AIを駆使して老化に伴って罹患リスクが上昇する疾病の発症・重症化予防に資する「食」を明らかにする,免疫・代謝・神経系の基礎研究を推進する。
- 地域コホートを5年周期で実施することにより,ノウハウの蓄積が重要なコホート研究における若手研究者の人材養成を行う。
- 医師不足が問題となっている自治体と連携し,AIホスピタルの活用によるヘルスデータの蓄積と地域コホート研究の両立をはかる。
- 研究
- 特定健診のデータやレセプトデータを利活用し,IoTやAIを駆使して糖尿病などの生活習慣病や認知症,フレイルなどの疾病の発症・重症化予防に資する「食」を明らかにするため,地域コホート研究と基礎研究を推進する。
- 人材育成
- プロジェクト型研究体制を敷き,各プロジェクトに一定数の若手教員を配置し,次世代リーダーの養成を積極的に行う。また,「人類の食の未来ビジョン」の提案に向けて,生涯教育に携わる人材を育成する。
- 社会連携・社会貢献
- 研究成果による住民の健康増進,「保険者努力支援制度」への岐阜県および市町村に対する貢献が見込める他,「食」による医療費の削減等による社会貢献が見込まれる。