入力ファイル | 使用プログラム | 出力ファイル |
---|---|---|
object.dat | meg →→ | in.dat g.dat sin.dat move.dat |
入力ファイル | 使用プログラム | 出力ファイル |
---|---|---|
in.dat g.dat sin.dat move.dat rot.dat d3 fort.dat79 ib | femturbo →→ | d.dat00?? g.dat00?? in.dat00?? move.dat00?? out mac2d.dat fort.77 fort.97 |
このマニュアルでは、以下に示す回転機を例にとって、
上に示した解析手順について説明していきます。
この回転機は電気学会で解析の精度検証用モデルとして
提唱されているものです。
分割図作成についての詳しい内容は他のページで説明していますので、
そちらを見たい人はタイトルをクリックして下さい。
ここでは、回転機の分割図作成に関する注意点を述べます。
<object.dat作成時>
以上のことを考慮して作成した解析例のobject.datを他のページ
で示します。また、object.datの先頭で宣言してあるパ
ラメータについてですが、ここの数字を色々と変更して解析
結果に及ぼす影響を検討してみて下さい。
解析はfemturboというプログラムを用い て行ないます。このマニュアルでは、回転機の静特性解析のうちコギ ングトルク解析と電流入力解析について説明します。
コギングトルク解析に関係するファイルを以下に示します。
コギングトルクとは回転機を無負荷の状態(入力電流を与えない状態)で
機械的に回した場合に働くトルクのことです。
入力ファイル | 出力ファイル | |||
---|---|---|---|---|
in.dat g.dat sin.dat move.dat rot.dat d3 ib | 要素のデータ 外形線のデータ 要素のデータ 積分路のデータ 回転の設定用のデータ ファイル指定用のデータ 実行時に入力するデータ | d.dat00?? g.dat00?? in.dat00?? move.dat00?? out mac2d.dat fort.77 fort.97 | 磁束のデータ 外形線のデータ 要素のデータ 積分路のデータ 解析経過のデータ 解析結果のデータ 解析結果のデータ 解析結果のデータ |
次に、回転機のコギングトルク解析に関係する入力ファイルの中で、 2章の「分割図の作成」で作成されないファイルと 作成されるが訂正が必要なファイルについて説明します。
07out 15in.dat 16d.dat 20rot.dat 25sin.dat 29move.dat 30g.dat |
99 d3 k 0 -1 1 0 0 0 100 |
31 1 1009 1039 2 0.00000E+00 1.00000E+00 4 4 2 1 1 |
ステップ数(I8) 境界条件設定のための節点番号(下図の1) (I8) (下図の2) (I8) (下図の3) (I8) 切り取りライン(積分路の番号で指定) (I8) |
初期機械角[deg.](E12.5) 刻み幅[deg.](E12.5) 磁石材質番号始め(I8) 終り(I8) 極数(I8) |
解析番号(I8) ファイルはきだし設定(何ステップ毎か) (I8) |
review↓ |
このファイルは、分割図の作成時に作成される
材質を設定するためのファイルですが、
回転機の解析をするためには一部訂正が必要です。
このファイルの内容を以下に示します。
赤字で示されたデータを
追加して、
青字のデータを
変更して下さい。
注意:
このファイルはfemturbo中で読み込みますので、フォーマットを
必ず守って下さい。
( 1) ( 2) ( 3) ( 4) ( 5) ( 6) ( 7) ( 8) ( 9) (10) |
1 9 11 0 0 0 10131034 0.000e+00 1 407 1 408 467 2 468 503 4 504 539 5 540 578 6 579 622 7 623 661 8 6621331 1013321999 11 1.000e+03 1.000e+03 0.000e+00 1.000e+03 1.000e+03 0.000e+00 1.000e+00 1.000e+00 0.000e+00 9.000e-01 0.000e+00-1.000e+00 0.000e+00-9.000e-01-1.000e+00 1.000e+00 1.000e+00 0.000e+00 1.000e+00 1.000e+00 0.000e+00 1.000e+00 1.000e+00 0.000e+00 1.000e+00 1.000e+00 0.000e+00 1.000e+00 1.000e+00 0.000e+00 1.000e+00 1.000e+00 0.000e+00 1 1.000e-08 2.000e+01 3 0 0 540 578 0.000e+00 579 622 0.000e+00 623 661 0.000e+00 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1.00000 1.0000000000e-03 0 0 0 0 |
( 1) | 境界線数(I4) グループ数(I4) 材質数(I4) ダミー(I4) ダミー(I4) 三相電流フラグ (I4) |
( 2) | 境界節点番号始め(I4,I6) 終り(I4,I6) ポテンシャル(E10.3) |
( 3) |
{要素番号始め(I4,I6)
終り(I4,I6)
材質番号(I4,I6)}×グループ数 (ただし、1行に6グループまで) |
( 4) |
{材質特性μx(E12.5)
μy(E12.5)
σ(E12.5)}×材質数 (ただし、1行に8データまで) |
( 5) | 非線形計算の最大反復回数(I4) ICCG法の収束判定値(I10.3) 電源周波数[Hz] (I10.3) |
( 6) | コイル数(I4) スリットの考慮フラグ(I4) 電圧入力フラグ(I4) 計算方法フラグ(I4) 収束ウィンドウ不表示フラグ(I4) ICONV(I4) |
( 7) |
{コイル要素番号始め(I4,I6)
終り(I4,I6)
電流密度[AT/m^2](E12.5)}
×コイル数 (ただし、1行に1グループ) |
( 8) |
{渦考慮フラグ(I4,I6)
スリット考慮フラグ(I4,I6)
ダミー(I4,I6)}×グループ数 (ただし、1行に18、12データまで) |
( 9) | ステップ数(I4) ステップ上限[sec.](E10.5) ステップ幅[sec.](E20.13) |
(10) | {ダミー(I8)}×3 (ただし、1行に1データ) |
このファイルは、分割図の作成時に作成される
積分路を指定するためのファイルですが、
回転機の解析をするためには一部訂正が必要です。
このファイルの内容を以下に示します。
青字のデータを
変更して下さい。
注意:
このファイルはfemturbo中で読み込みますので、フォーマットを
必ず守って下さい。
( 1) ( 2) ( 3) ( 1) |
90 0.150e+00 354 442 442 443 443 441 441 433 433 434 434 435 435 436 436 440 440 437 437 438 438 439 439 385 385 386 386 392 392 393 393 387 387 388 388 389 389 390 390 391 391 429 429 430 430 431 431 432 432 428 428 425 425 426 426 427 427 422 422 423 423 424 424 421 421 417 417 418 418 419 419 420 420 410 410 411 411 412 412 413 413 414 414 415 415 416 416 403 403 404 404 405 405 406 406 407 407 408 408 409 409 445 445 447 447 492 492 493 493 497 497 498 498 499 499 500 500 496 496 494 494 495 495 525 525 448 448 444 444 370 370 371 371 377 377 378 378 379 379 380 380 376 376 372 372 373 373 374 374 375 375 381 381 382 382 383 383 384 384 364 364 365 365 366 366 367 367 358 358 359 359 360 360 361 361 362 362 363 363 355 0.00000e+00 0.00000e+00 0.00000e+00 0.00000e+00 90 0.000e+00 630 684 684 632 632 638 638 637 637 686 686 633 633 634 634 636 636 685 ... |
( 1) | 積分路線分の数(I4) 厚み (モータ長。ただし1/4モデルの場合には4倍する)[m] (E10.3) |
( 2) | 積分路を構成する節点番号(I4,I6) |
( 3) | イナーシャ(E12.5) {ダミー(E12.5)}×3 |
femturbo < ib↓ |
プログラムを実行してしばらくすると、画面にたくさんの ウィンドウが表示されます。 その中の下に示すウィンドウ「Torque(Nm)」に今回の解析の 結果となるコギングトルクの波形が表示されます。
ただし、このウィンドウはプログラムが終了すると 閉じてしますので、プログラムが終了した後に コギングトルクを見る場合には次のコマンドを入力します。
xgraf -t mac2d.dat↓ |
このコマンドの入力後には、以下に示すようなウィンドウが 表示されます。ここで、コギングトルク波形を確認するには、 ウィンドウ上で真中クリックを4回行ないます。その際に、タ イトルバーに[5/11:Torque[01](N*m)]と表示されていることを 確認して下さい。これが解析で得られたコギングトルクの波形 です。このウィンドウを閉じるときは、ウィンドウ上で右クリ ックをして[quit]を選択して下さい。
次に電流入力解析について説明します。必要なファイルを以下に 示します。
入力ファイル | 出力ファイル | |||
---|---|---|---|---|
in.dat g.dat sin.dat move.dat rot.dat d3 fort.79 | 要素のデータ 外形線のデータ 要素のデータ 積分路のデータ 回転の設定用のデータ ファイル指定用のデータ 電流入力用のデータ | d.dat00?? g.dat00?? in.dat00?? move.dat00?? out mac2d.dat fort.77 fort.97 | 磁束のデータ 外形線のデータ 要素のデータ 積分路のデータ 解析経過のデータ 解析結果のデータ 解析結果のデータ 解析結果のデータ |
電流入力解析に必要な入力ファイルは コギングトルク解析に必要な入力ファイル以外に fort.79だけですが、rot.datの内容に変更があります。この 二つのファイルの内容について説明します。
このファイルはfemturboの中でファイル指定を行なうファイルです。
このファイルの内容を以下に示します。
赤字で示されたデータ
"79current.dat"を
追加して下さい。
07out 15in.dat 16d.dat 20rot.dat 25sin.dat 29move.dat 30g.dat 79current.dat |
赤字で示されたデータを
変更して下さい。
注意:
このファイルはfemturbo中で読み込みますので、フォーマットを
必ず守って下さい。
1 11 11 0 0 1 17111731 0.000E+00 1 854 1 8551496 214971522 315231586 415871626 516271666 6 16671706 717071746 817471786 917871826 1018273362 11 0.300E+04 0.300E+04 0.700E+07 0.300E+04 0.300E+04 0.700E+07 0.300E+04 0.300E+04 0.700E+06 0.884E+00 0.884E+00-0.100E+01 0.100E+01 0.100E+01 0.000E+00 0.100E+01 0.100E+01 0.000E+00 0.100E+01 0.100E+01 0.000E+00 0.100E+01 0.100E+01 0.000E+00 0.100E+01 0.100E+01 0.000E+00 0.100E+01 0.100E+01 0.000E+00 0.100E+01 0.100E+01 0.000E+00 1 1.000E-08 6.000E+01 6 0 0 15871626 0.000E+00 16271666 0.000E+00 16671706 0.000E+00 17071746 0.000E+00 17471786 0.000E+00 17871826 0.000E+00 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1.00000 1.0000000000e-03 0 0 0 0 |
このファイルは、コイルの電流値の制御に必要なファイルです。
このファイルの内容を以下に示します。
注意:
このファイルはfemturbo中で読み込みますので、フォーマットを
必ず守って下さい。
5.88252E+06 1.00000E+00 0.00000E+00 0.00000E+00 0.00000E+00-1.00000E+00 0.00000E+00 0.00000E+00 0.00000E+00 1.00000E+00 |
コイルの電流密度[AT/m^2](E12.5) |
{u相電流(E12.5)
v相電流(E12.5)
w相電流(E12.5)}×コイル数 (ただし、1行に1組) |
このファイルは、回転子を回転させるために必要なファイルです。
このファイルの内容を以下に示します。内容については
「3.2 コギングトルク解析」を御参照下さい。
青字のデータを
変更して下さい。
注意:
このファイルはfemturbo中で読み込みますので、フォーマットを
必ず守って下さい。
21 1 1009 1039 2 3.30000E+02 1.50000E+00 4 4 2 2 5 |
データが揃ったら、プログラムを実行します。 実行方法はコギングトルク解析と同じです。 実行方法を次に示します。
femturbo < ib↓ |
データの検証方法はコギングトルク解析と同じなので、 そちらを参照して下さい。
以上の解析方法を用いた解析例の結果を次のリンク先で紹介して
おきます。参考にしてみて下さい。
rm in.dat* d.dat* g.dat* move.dat*↓ |