研究活動

岐阜県気候変動適応センターにおける共同研究(2020年度~)

プロジェクトの概要

岐阜県が把握している地域のニーズと岐阜大学の研究シーズが合致するテーマについて,年数件程度の共同研究を実施し,研究成果について岐阜県並びに必要なステークホルダーに分かりやすく提供する取り組みを進めます.

研究の進捗状況

2025年度

2025-1 気候変動による外力の増加に対する流域治水のポテンシャル検討

 「流域治水」を効果的に実施し、今後の浸水被害発生の頻度・規模を軽減させるため「流域治水」のポテンシャル検討を行う。 さらに、具体的な地域を対象に気候変動外力により増加する水害リスクに対して適切な流域治水施策の導入について検討を行う。

◆ メンバー
氏名 領域名等 所属
原田 守啓 環境変動適応研究領域 教授(センター専任)
阿部 晋也 県土整備部河川課 岐阜県

2025-2 岐阜県の水稲栽培における高温障害発生予測に関する研究

① 出穂後20日間の平均気温に基づく高温障害の将来予測
 水稲の登熟期における白未熟粒の発生率は、27度以上で急増する。
 オープンアクセスとなっている気候変動シナリオに基づき、2100年までの岐阜県内での白未熟粒の発生リスクをマップ化する。
② 夜温の水稲に与える影響評価
 夜温の上昇による水稲の収量・品質の低下が報告されている。
 農業技術センターや中山間農業研究所に数十年にわたって蓄積されている収量・品質のデータを元に夜温と収量・品質の関係性をモデリングし、その影響を定量化する。
③ 主要品種の高温による出穂、登熟期、収量への影響評価
 以上の他にも、病虫害のリスクや生育期間の短縮など、生育期間にわたって高温による悪影響は複合的に存在する。
 ②と同様のデータを用いて、気象条件と出穂・登熟期や収量への影響をモデル化し、岐阜県における主要なリスクを特定する。

◆ メンバー
氏名 領域名等 所属
山田 邦夫 環境変動適応研究領域 教授(応用生物科学部)
山口 友亮 環境変動適応研究領域 助教(応用生物科学部)
松井 勤 環境変動適応研究領域 教授(応用生物科学部)
原田 守啓 環境変動適応研究領域 教授(センター専任)
山田 隆史 農業技術センター 岐阜県
久田 浩志 中山間農業研究所 岐阜県
総山 富彦 農政課 岐阜県

2025-3 気候変動のアユへの影響と適応策の検討

 岐阜を代表する水産資源であるアユの生活史や資源量への気候変動(特に温暖化)がもたらす影響の把握とその適応策について、行政や漁協のほか飲食・観光・文化など様々な関係者とともに検討する。
 研究資金制度を活用した「水防災・農地・河川生態系・産業への複合的な気候変動影響と適応策の研究」(2020-2022)(環境研究総合推進費【2-2004】)では、国内で把握されつつある水温上昇が、 長良川流域においてはアユの分布及び生活史に明瞭な影響を及ぼしており、渇水・猛暑時には長良川鵜飼の区間を含む約20kmからアユが姿を消すという過去にない形で顕在化していること、 秋季の水温上昇はアユの産卵降河を約一か月遅らせており、再生産を含む生活環全体に影響が及んでいること等を把握した。
 本研究では、アユ産卵期のうち翌春の遡上に寄与する産卵時期を特定するため、流下仔魚調査、耳石分析を行う。調査結果をもとに再生産に寄与する集団を規定する環境要因についてモデル構築する。 前課題で検討した水温-魚類分布モデルの発展を軸にしつつ、アユの餌資源となる河川一次生産(藻類活性)の経時変化のモデル化を検討する。

◆ メンバー
氏名 領域名等 所属
原田 守啓 環境変動適応研究領域 教授(センター専任)
大西 健夫 環境資源研究領域 教授(応用生物科学部)
平松 研 環境変動適応研究領域 教授(応用生物科学部)
大原 健一 水産研究所 岐阜県
総山 富彦 農政部農政課 岐阜県
景山 哲史 農政部里川・水産振興課 岐阜県

2025-4 岐阜県の森林における炭素吸収能およびそのポテンシャルの評価に関する研究

 リモートセンシング技術や生態系モデリングの活用による森林炭素吸収量や炭素吸収量のポテンシャルを広域評価し、岐阜県の森林炭素吸収能について検討する。 その際、岐阜県内に重点研究領域を設定して、岐阜県や岐阜大学が保有する LiDAR データやフィールド観測に基づいた森林炭素蓄積量データを活用することで、 森林炭素吸収量および森林炭素吸収量ポテンシャルの推定の精密化・高度化を図る。

◆ メンバー
氏名 領域名等 所属
齋藤 琢 環境資源研究領域 准教授(センター専任)
原田 守啓 環境変動適応研究領域 教授(センター専任)
山田 純司 林政部林政課 岐阜県

2025-5 暑さ指数WBGT観測に基づく基礎的検討と熱中症リスク分析

 暑さ指数WBGT観測システム(岐阜大学に設置)により、暑さ指数WBGT及び局地気象の連続観測を行う。 岐阜大学の気象予報士3名が「岐阜大学が発信する愛知県・岐阜県の局地気象予報」を運営しており、 数値気象モデルとの対比、WBGTの予測等につなげるための基礎的な観測を開始する。 さらに、昨年度まで実施してきた熱中症搬送者数に対する分析についても整理し、県庁との情報共有を図る。

◆ メンバー
氏名 領域名等 所属
吉野 純 環境変動適応研究領域 教授(工学部)
原田 守啓 環境変動適応研究領域 教授(センター専任)
玉川 一郎 環境資源研究領域 教授(センター専任)
小林 智尚 環境資源研究領域 教授(工学部)
井奈波 良一 岐阜大学 非常勤講師



2024年度

2024-1 気候変動による外力の増加に対する流域治水のポテンシャル検討

 「流域治水」を効果的に実施し、今後の浸水被害発生の頻度・規模を軽減させるため、「流域治水」のポテンシャルについて検討する。 そのため、過去の浸水実績により、対策が必要な地域を抽出し、そのうち、地形状況等から気候変動影響の受けやすさ、 貯留機能の高さ等を検討する他、人口・資産の集中度等から「流域治水」を実施する際に効果の高い地域を選定する。

◆ メンバー
氏名 領域名等 所属
原田 守啓 環境変動適応研究領域 准教授(センター専任)
阿部 晋也 県土整備部河川課 岐阜県
鵜飼 敦史 県土整備部河川課 岐阜県

気候変動による外力の増加に対する流域治水のポテンシャル検討


共同研究成果をまとめたレポートはこちらです.
『岐阜県における流域治水の効果的な推進のための分析レポート(初版)』(2024年9月)

2024-2 田んぼダムの治水活用検討

 関市黒屋地区における田んぼダム(水田貯留)のモデル事業に並走し、田んぼダムのモデル化、田んぼダムの運用に伴い懸念される営農への影響の検討、 気候変動外力の評価、これに対する田んぼダムの効果等について、総合的な検討を行う。

◆ メンバー
氏名 領域名等 所属
原田 守啓 環境変動適応研究領域 准教授(センター専任)
小島 悠揮 環境変動適応研究領域 准教授(工学部)
大西 健夫 環境資源研究領域 教授(応用生物科学部)
松井 勤 環境変動適応研究領域 教授(応用生物科学部)
桑山 和宏 農政部農地整備課 岐阜県
青山 将也 農政部農地整備課 岐阜県

田んぼダムの治水活用検討


共同研究成果をまとめたレポートはこちらです.
『関市役所周辺地域における"田んぼダム"導入効果の簡易検討結果』(2025年1月)

2024-3 気候変動のアユへの影響と適応策の検討

 岐阜を代表する水産資源であるアユの生活史や資源量への気候変動(特に温暖化)がもたらす影響の把握とその適応策について、行政や漁協のほか飲食・観光・文化など様々な関係者とともに検討する。
 研究資金制度を活用した「水防災・農地・河川生態系・産業への複合的な気候変動影響と適応策の研究」(2020-2022)(環境研究総合推進費【2-2004】)では、 国内で把握されつつある水温上昇が、長良川流域においてはアユの分布及び生活史に明瞭な影響を及ぼしており、渇水・猛暑時には長良川鵜飼の区間を含む約20kmからアユが姿を消すという過去にない形で顕在化していること、 秋季の水温上昇はアユの産卵降河を約一か月遅らせており、再生産を含む生活環全体に影響が及んでいること等を把握した。
 本研究では、アユ産卵期のうち翌春の遡上に寄与する産卵時期を特定するため、流下仔魚調査,耳石分析を行う。調査結果をもとに再生産に寄与する集団を規定する環境要因についてモデル構築する。 前課題で検討した水温-魚類分布モデルの発展を軸にしつつ、アユの餌資源となる河川一次生産(藻類活性)の経時変化のモデル化を検討する。

◆ メンバー
氏名 領域名等 所属
永山 滋也 環境変動適応研究領域 特任助教
原田 守啓 環境変動適応研究領域 准教授(センター専任)
大西 健夫 環境資源研究領域 教授(応用生物科学部)
平松 研 環境変動適応研究領域 教授(応用生物科学部)
大原 健一 水産研究所 岐阜県
総山 富彦 農政部農政課 岐阜県
藤井 亮吏 農政部里川・水産振興課 岐阜県

気候変動のアユへの影響と適応策の検討

2024-4 温暖化に伴うクリ品種の収穫期に及ぼす影響と産地別品種マップの作成

 気候変動がもたらす気温上昇により、クリの収穫期が早まることが予想される。しかし、収穫期が早まりすぎると、需要と供給のミスマッチが起き、生産者、実需者(菓子業者等)ともに支障を来すことが予想される。 そこで、県内各クリ産地における温暖化が進行した 2030~60年頃の各品種の収穫始期を予測し、各産地において需要期に出荷できる最適な品種マップを作成し、植え替え時の品種選定等、更新計画に役立てる。

◆ メンバー
氏名 領域名等 所属
原田 守啓 環境変動適応研究領域 准教授(センター専任)
山田 邦夫 環境変動適応研究領域 教授(応用生物科学部)
山口 友亮 岐阜大学 助教(応用生物科学部)
熊澤 良介 中山間農業研究所中津川支所 岐阜県
佐藤 里奈 中山間農業研究所中津川支所 岐阜県

温暖化に伴うクリ品種の収穫期に及ぼす影響と産地別品種マップの作成

2024-5 岐阜県の森林における炭素吸収能およびそのポテンシャルの評価に関する研究

 リモートセンシング技術や生態系モデリングの活用による森林炭素吸収量や炭素吸収量のポテンシャルを広域評価し、岐阜県の森林炭素吸収能について検討する。 その際、岐阜県内に重点研究領域を設定して、岐阜県や岐阜大学が保有する LiDAR データやフィールド観測に基づいた森林炭素蓄積量データを活用することで、 森林炭素吸収量および森林炭素吸収量ポテンシャルの推定の精密化・高度化を図る。

◆ メンバー
氏名 領域名等 所属
齋藤 琢 環境資源研究領域 准教授(センター専任)
村岡 裕由 環境資源研究領域 教授(センター専任)
粟屋 善雄 環境変動適応研究領域 特任教授
原田 守啓 環境変動適応研究領域 准教授(センター専任)
名和 久徳 林政部林政課 岐阜県

岐阜県の森林における炭素吸収能およびそのポテンシャルの評価に関する研究

2024-6 暑さ指数WBGT観測に基づく基礎的検討と熱中症リスク分析

 暑さ指数WBGT観測システム(岐阜大学に設置予定)により、暑さ指数WBGT及び局地気象の連続観測を行う。 岐阜大学の気象予報士3名が「岐阜大学が発信する愛知県・岐阜県の局地気象予報」を運営しており、数値気象モデルとの対比、WBGTの予測等につなげるための基礎的な観測を開始する。 さらに、昨年度まで実施してきた熱中症搬送者数に対する分析についても整理し、県庁との情報共有を図る。

◆ メンバー
氏名 領域名等 所属
吉野 純 環境変動適応研究領域 教授(工学部)
原田 守啓 環境変動適応研究領域 准教授(センター専任)
玉川 一郎 環境資源研究領域 教授(センター専任)
小林 智尚 環境資源研究領域 教授(工学部)
井奈波 良一 岐阜大学 非常勤講師

暑さ指数WBGT観測に基づく基礎的検討と熱中症リスク分析

2023年度

2023-1 気候変動のアユへの影響と適応策の検討

岐阜を代表する水産資源であるアユの生活史や資源量への気候変動(特に温暖化)がもたらす影響の把握と、その適応策について行政や漁協のほか飲食・観光・文化など様々な関係者とともに検討する。
環境研究総合推進費【2-2004】「水防災・農地・河川生態系・産業への複合的な気候変動影響と適応策の研究」(2020-2022)では、国内で把握されつつある水温上昇が、長良川流域においてはアユの分布及び生活史に明瞭な影響を及ぼしており、渇水・猛暑時には長良川鵜飼の区間を含む約20kmからアユが姿を消すという過去にない形で顕在化していること、秋季の水温上昇はアユの産卵降河を約一か月遅らせており、再生産を含む生活環全体に影響が及んでいること等を把握した。
本研究では、アユ産卵期のうち翌春の遡上に寄与する産卵時期を特定するため、流下仔魚調査,耳石分析を行う。調査結果をもとに再生産に寄与する集団を規定する環境要因についてモデル構築する。前課題で検討した水温-魚類分布モデルの発展を軸にしつつ,アユ餌資源となる河川一次生産(藻類活性)経時変化のモデル化を検討する。これらの研究は、環境研究総合推進費(2023-2025)と連動して実施する。

◆ メンバー
氏名 部門 所属
永山 滋也 水環境研究部門 岐阜大学地域環境変動適応研究センター特任助教
原田 守啓 水環境研究部門 岐阜大学流域圏科学研究センター准教授
大西 健夫 水環境研究部門 岐阜大学応用生物科学部教授
平松 研 水環境研究部門 岐阜大学応用生物科学部教授
藤井 亮吏 水産研究所 岐阜県
後藤 功一 農政部農政課 岐阜県
景山 哲史 農政部里川振興課 岐阜県

気候変動のアユへの影響と適応策の検討

2023-2 気候変動による外力の増加に対する流域治水のポテンシャル検討

「流域治水」を効果的に実施し、今後の浸水被害発生の頻度・規模を軽減させるため、「流域治水」のポテンシャル検討を行う。具体的には、過去の浸水実績により、対策が必要な地域を抽出し、そのうち、地形状況等から気候変動影響の受けやすさ、貯留機能の高さ等を検討する他、人口・資産の集中度等から「流域治水」を実施する際に効果の高い地域を選定する。

◆ メンバー
氏名 部門 所属
原田 守啓 水環境研究部門 岐阜大学流域圏科学研究センター准教授
塩谷 晃久 県土整備部河川課 岐阜県
清水 塁 県土整備部河川課 岐阜県

気候変動による外力の増加に対する流域治水のポテンシャル検討

2023-3 田んぼダムの治水活用検討

関市黒屋地区における田んぼダム(水田貯留)のモデル事業に並走し、田んぼダムのモデル化、田んぼダムの運用に伴い懸念される営農への影響の検討、気候変動外力の評価、これに対する田んぼダムの効果等について、総合的な検討を行う。

◆ メンバー
氏名 部門 所属
原田 守啓 水環境研究部門 岐阜大学流域圏科学研究センター准教授
大西 健夫 水環境研究部門 岐阜大学応用生物科学部教授
小島 悠揮 水環境研究部門 岐阜大学工学部准教授
松原 光男 農政部農地整備課 岐阜県
青山 将也 農政部農地整備課 岐阜県

田んぼダムの治水活用検討

2023-4 岐阜県の森林における炭素吸収能およびそのポテンシャルの評価に関する研究

本研究課題では、リモートセンシング技術や生態系モデリングの活用による森林炭素吸収量や炭素吸収量ポテン シャルの広域評価を実施し、岐阜県の森林炭素吸収能について検討する。その際、岐阜県内に重点研究領域を設定して、岐阜県や岐阜大学が保有する LiDAR データやフィールド観測に基づいた森林炭素蓄積量データを活用することで、森林炭素吸収量および森林炭素吸収量ポテンシャルの推定の精密化・高度化を図る。

◆ メンバー
氏名 部門 所属
斎藤 琢 森林研究部門 岐阜大学流域圏科学研究センター准教授
村岡 裕由 森林研究部門 岐阜大学流域圏科学研究センター教授
粟屋 善雄 森林研究部門 岐阜大学流域圏科学研究センター特任教授
原田 守啓 水環境研究部門 岐阜大学流域圏科学研究センター准教授
山田 純司 林政部林政課 岐阜県

岐阜県の森林における炭素吸収能およびそのポテンシャルの評価に関する研究

2023-5 豪雨災害の増加と都市における災害リスクの評価及び課題分析

気候変動の影響により風水害に伴う住宅等の被害が増大していることから、防災の観点を取り入れたまちづくりを加速させることが求められている。そのため、モデル的に実施する都市を選定し、県が保有する都市計画基礎調査データ等の都市計画情報と、災害ハザード情報や洪水浸水想定区域図等を重ね合わせ、災害リスクの評価や防災上の課題分析を行い、 都市における災害リスクの視覚化、災害リスクの回避・低減対策、都市機能及び居住誘導区域の選定を行う。

◆ メンバー
氏名 部門 所属
髙木 朗義 社会システム研究部門 岐阜大学社会システム経営学環教授
小山 真紀 社会システム研究部門 岐阜大学流域圏科学研究センター准教授
奥岡 桂次郎 社会システム研究部門 岐阜大学社会システム経営学環准教授
原田 守啓 水環境研究部門 岐阜大学流域圏科学研究センター准教授
小林 美奈 都市建築部都市政策課 岐阜県
松倉 功将 都市建築部都市政策課 岐阜県

豪雨災害の増加と都市における災害リクスの評価及び課題分析

2023-6 温暖化に伴うクリ品種の収穫期に及ぼす影響と産地別品種マップの作成

気候変動がもたらす気温上昇により、クリの収穫期が早まることが予想される。しかし、収穫期が早まりすぎると、需要と供給のミスマッチが起き、生産者、実需者(菓子業者等)ともに支障を来すことが予想される。そこで、収穫始期予測式を用いて県内各クリ産地における温暖化が進行した 2030~60年頃の各品種の収穫始期を予測し、各産地において需要期に出荷できる最適な品種マップを作成し、植え替え時の品種選定等、更新計画に役立てる。

◆ メンバー
氏名 部門 所属
山田 邦夫 農業適応研究部門 岐阜大学応用生物科学部教授
原田 守啓 水環境研究部門 岐阜大学流域圏科学研究センター准教授
宮本 善秋 中山間農業研究所中津川支所 岐阜県
荒河 匠 中山間農業研究所中津川支所 岐阜県

2022年度

2022-1 温暖化に伴うクリ品種の収穫期に及ぼす影響と産地別品種マップの作成

気候変動がもたらす気温上昇により、クリの収穫期が早まることが予想される。しかし、収穫期が早まりすぎると、需要と供給のミスマッチが起き、生産者、実需者(菓子業者等)ともに支障を来すことが予想される。そこで、収穫始期予測式を用いて県内各クリ産地における温暖化が進行した 2030~60年頃の各品種の収穫始期を予測し、各産地において需要期に出荷できる最適な品種マップを作成し、植え替え時の品種選定等、更新計画に役立てる。

◆ メンバー
氏名 部門 所属
山田 邦夫 農業適応研究部門 岐阜大学応用生物科学部教授
原田 守啓 水環境研究部門 岐阜大学流域圏科学研究センター准教授
神尾 真司 中山間農業研究所中津川支所 岐阜県
荒河 匠 中山間農業研究所中津川支所 岐阜県

温暖化に伴うクリ品種の収穫期に及ぼす影響と産地別品種マップの作成

2022-2 温暖化に伴うジャンボタニシの分布・被害拡大リスク評価

外来の有害動物であるジャンボタニシにより、県内各地で稲の食害が生じている。 本種は冬季の越冬条件が生息分布の制限要因になっていると考えられているが、今後、温暖化によって個体数や被害の増加、さらにはその分布域が拡大することが懸念される。 本研究では、越冬条件を実験的に明らかにし、県内を①すでに生息・被害が確認できている地域、②侵入によって定着の恐れのある地域、③浸入するも定着しない地域の3つに区分し、 それぞれの地域において対策を講じるためのバックデータを自治体に提供する。

◆ メンバー
氏名 部門 所属
伊藤 健吾 水環境研究部門 岐阜大学応用生物科学部准教授
吉田 和史 農政部農産園芸課 岐阜県
吉田 健吾 農政部農産園芸課 岐阜県

温暖化によるジャンボタニシの分布拡大と個体数増加リスクの評価

2022-3 豪雨災害の増加と都市における災害リスクの評価及び課題分析

気候変動の影響により風水害に伴う住宅等の被害が増大していることから、防災の観点を取り入れたまちづくりを加速させることが求められている。そのため、モデル的に実施する都市を選定し、県が保有する都市計画基礎調査データ等の都市計画情報と、災害ハザード情報や洪水浸水想定区域図等を重ね合わせ、災害リスクの評価や防災上の課題分析を行い、 都市における災害リスクの視覚化、災害リスクの回避・低減対策、都市機能及び居住誘導区域の選定を行う。

◆ メンバー
氏名 部門 所属
髙木 朗義 社会システム研究部門 岐阜大学社会システム経営学環教授
小山 真紀 社会システム研究部門 岐阜大学流域圏科学研究センター准教授
奥岡 桂次郎 社会システム研究部門 岐阜大学社会システム経営学環准教授
原田 守啓 水環境研究部門 岐阜大学流域圏科学研究センター准教授
小林 美奈 都市建築部都市政策課 岐阜県

豪雨災害の増加と都市における災害リスクの評価及び課題分析

2022-4 暑熱分野に係る気候変動影響情報収集・分析事業

気候変動の影響により、近年の猛暑の影響は深刻化している。昨年度実施した環境省委託事業では、年齢別、圏域別で熱中症にかかった経験が異なるという情報が得られたが、 この傾向も、実際に熱中症罹患者が多いのか、熱中症に関する情報が多く自覚されている割合が高いためであるかを十分に判別することは現状難しい。 そのため、客観的・定量的な情報(例えば、熱中症搬送者数)などとの突き合わせを行い、アンケート結果の傾向が裏付けられるかを分析した上で、分析結果を自治体に提供する。

◆ メンバー
氏名 部門 所属
井奈波 良一 岐阜大学医学部 招聘教員
原田 守啓 水環境研究部門 岐阜大学流域圏科学研究センター准教授
吉野 純 地域気候変動研究部門 岐阜大学工学部社会基盤工学科教授

暑熱分野に係る気候変動影響情報収集・分析

2021年度

2021-1 温暖化に伴うクリ品種の収穫期に及ぼす影響と産地別品種マップの作成

気候変動がもたらす気温上昇により、クリの収穫期が早まることが予想される。しかし、収穫期が早まりすぎると、需要と供給のミスマッチが起き、生産者、実需者(菓子業者等)ともに支障を来すことが予想される。そこで、収穫始期予測式を用いて県内各クリ産地における温暖化が進行した 2030~60年頃の各品種の収穫始期を予測し、各産地において需要期に出荷できる最適な品種マップを作成し、植え替え時の品種選定等、更新計画に役立てる。

◆ メンバー
氏名 部門 所属
山田 邦夫 農業適応研究部門 岐阜大学応用生物科学部教授
原田 守啓 水環境研究部門 岐阜大学流域圏科学研究センター准教授
神尾 真司 中山間農業研究所中津川支所 岐阜県
荒河 匠 中山間農業研究所中津川支所 岐阜県

温暖化に伴うクリ品種の収穫期に及ぼす影響と産地別品種マップの作成

2021-2 温暖化に伴うジャンボタニシの分布・被害拡大リスク評価

外来の有害動物であるジャンボタニシにより、県内各地で稲の食害が生じている。 本種は冬季の越冬条件が生息分布の制限要因になっていると考えられているが、今後、温暖化によって個体数や被害の増加、さらにはその分布域が拡大することが懸念される。 本研究では、越冬条件を実験的に明らかにし、県内を①すでに生息・被害が確認できている地域、②侵入によって定着の恐れのある地域、③浸入するも定着しない地域の3つに区分し、 それぞれの地域において対策を講じるためのバックデータを提供する。

◆ メンバー
氏名 部門 所属
伊藤 健吾 水環境研究部門 岐阜大学応用生物科学部准教授
林 秀輔 農政部農産園芸課 岐阜県

温暖化に伴うジャンボタニシの分布・被害拡大リスクの評価

2021-3 豪雨災害の増加と都市における災害リスクの評価及び課題分析

気候変動の影響により風水害に伴う住宅等の被害が増大していることから、防災の観点を取り入れたまちづくりを加速させることが求められている。そのため、モデル的に実施する都市を選定し、県が保有する都市計画基礎調査データ等の都市計画情報と、災害ハザード情報や洪水浸水想定区域図等を重ね合わせ、災害リスクの評価や防災上の課題の分析を取りまとめる。

◆ メンバー
氏名 部門 所属
髙木 朗義 社会システム研究部門 岐阜大学社会システム経営学環教授
小山 真紀 社会システム研究部門 岐阜大学流域圏科学研究センター准教授
奥岡 桂次郎 社会システム研究部門 岐阜大学社会システム経営学環准教授
原田 守啓 水環境研究部門 岐阜大学流域圏科学研究センター准教授
都市建築部都市政策課 岐阜県

豪雨災害の増加と都市における災害リスクの評価及び課題分析

2020年度

2020-1 温暖化に伴うカキの影響評価と転換品目を含めた栽培適地マップの作成

気候変動がもたらす気温上昇等により,カキ果実の着色不良が顕在化してきている.このため,文科省SI-CAT成果である全国1km統計DSデータを用いて,カキの着色に関する高温被害ポテンシャルマップを作成する.さらに,カキからの転換品目として想定される亜熱帯果樹について今後の予想作付適地マップを作成する.

◆ メンバー
氏名 部門 所属
山田 邦夫 農業適応研究部門 岐阜大学応用生物科学部教授
原田 守啓 水環境研究部門 岐阜大学流域圏科学研究センター准教授
新川 猛 農業技術センター果樹・農産物利用部 岐阜県

温暖化が富有柿の品質に与える影響と、柿にかわりうる転換品目について検討

2020-2 森林・中山間農業における雪害・風害リスクの将来予測

近年,気温上昇に代表されるような気候変動の影響が顕在化してきており,最新の研究では,今後の温暖化に伴い,岐阜県北部を含む中部山間地域の豪雪頻度やその強度が増加する可能性が指摘されている.また,冬季の気温上昇は,雪害をもたらす重く湿った雪の発生頻度を増加させる可能性がある.したがって,今後の気候変動に伴い,森林冠雪害やビニールハウス倒壊を引き起こす雪害リスクがどの程度増加・減少するのかを評価することが,岐阜県における森林業,農林業の将来にとって非常に重要となる.そこで本研究では,雪害リスクの将来変化を文科省SI-CAT成果である全国1km統計DSデータを用いて評価する.さらに,ビニールハウスに対しては風の影響も大きいため,風害についても合わせて評価方法を検討する.

◆ メンバー
氏名 部門 所属
斎藤 琢 森林研究部門 岐阜大学流域圏科学研究センター准教授
久田 善純 森林研究所 岐阜県
矢嶋 雄二 中山間農業研究所 岐阜県

森林・中山間農業における雪害危険度の将来変化を予測

2020-3 洪水・土砂災害発生頻度の増加と人口減少の複合影響評価

県が保有する氾濫浸水想定区域図,水害危険区域図等の情報と,文科省SI-CAT成果である河川毎の洪水発生頻度評価,人口動態予測を組み合わせ,県民や市町村向けに,現在から将来に至る災害曝露人口の変化をわかりやすいマップや図表等に示し,地域の防災計画立案に寄与する.

◆ メンバー
氏名 部門 所属
小山 真紀 社会システム研究部門 岐阜大学流域圏科学研究センター准教授
危機管理部防災課 岐阜県

洪水・土砂災害で被災する危険性の高い場所に住む人の避難可能性と地域の防災戦略

2020-4 将来気候における岐阜県の台風や豪雨の温暖化影響評価

温暖化の進行に伴って,台風の勢力や豪雨の頻度と強度は増大するものと懸念される.温暖化の影響を物理的に考慮に入れた長期間気候モデル(d4PDF)や独自の高解像度気象モデルを用いることで,将来気候下における台風や豪雨が岐阜県に及ぼす影響について分析する.また,これらを基礎データとして各種温暖化影響評価のための技術支援および人材育成を検討する.

◆ メンバー
氏名 部門 所属
吉野 純 地域気候変動研究部門 岐阜大学工学部社会基盤工学科教授
危機管理部防災課 岐阜県

温暖化により岐阜県の豪雨や台風がどう変化するか?