当研究室で現在行っている研究内容は以下の通りです。
自然環境中には、酸素が存在しない場所が多く存在します。そのような環境(嫌気環境)下において微生物は、酸化鉄(V)、硫酸塩、二酸化炭素等を呼吸に用いて棲息しています。地球上の様々な元素の物質循環を考えるうえでこの嫌気環境下に棲息する微生物は非常に重要な役割を果たしています。 私たちは、炭素の循環に重要な役割を担っているメタン生成菌(アーキア)の微生物学的、分子生態学的研究を行っています。また、いまだその実態が明らかとされていない多くの嫌気性微生物に焦点を当てて微生物学的、生態学的研究を行っています。
・アルカン分解メタン発酵微生物群集に関する研究
・微生物燃料電池の効率的発電に向けた電極修飾技術の開発と新奇電流生産細菌に関する研究
食中毒の原因には細菌性,ウイルス性,自然毒等の要因があり,その多くは細菌性であり,その原因菌として,腸炎ビブリオ,サルモネラ属細菌,黄色ブドウ球菌などがあります。欧米では,これらに加え,リステリア菌による食中毒が多く報告されています。今後日本においても,輸入食品の増加によって,リステリア菌による食中毒が増加する懸念があります。 私たちは,このリステリア菌の食環境における生態を調査するとともに,その好感度検出・迅速同定法について研究しています。
・リステリア属細菌の食環境における生態研究