2014/06/25
<林正子室長からの報告>
前学期月曜日1限の全学共通教育科目として、「岐阜大学の教育研究と運営」が開講されています。教学・附属学校担当理事の江馬 諭 先生がコーディネーターであるこの科目の「ねらい」は、「岐阜大学の5学部及び主要な教育研究センター等の設置目的とその内容、教育や研究における特色やトピックスなどを紹介し、本学における教育と研究像を提示」(シラバス参照)することで、5学部長、理事・副学長、教育推進・学生支援機構と研究推進・社会連携機構の各部門長が、リレーで講義を担当しています。
6月9日(月)には、多様性人材活力推進担当の私が、「男女共同参画推進の取り組み」を紹介しました。「T.男女共同参画社会基本法」「U.日本の現状」「V.国の施策」「W.岐阜大学の現状と取り組み」「X.学生参加の男女共同参画推進」の構成で、「男女共同参画社会基本法」(1999年6月23日公布・施行)における「男女共同参画社会」の定義の解説から始め、研究者に占める女性割合の国際比較、女性の年齢階級別労働力率【M字カーブ】などの日本の実情、課題克服のための国の予算措置、現在の男女共同参画推進室・人材開発部職員育成課の取り組みの基盤となっている、文部科学省科学技術人材育成費補助金「女性研究者支援モデル育成」事業の具体的内容についてお話ししました。最後に、地域科学部「社会活動演習」(近藤真庸先生担当)や「カモミールこども大学」での学生の皆さんの活躍などを紹介することで、「男女共同参画推進の取り組み」への関心を喚起することに努めました。
受講生からは、「大学で男女が平等に研究を続けていくために、男女共同参画は重要」、「就職したときに、今までは感じてこなかった女性の不遇に気づくかもしれない」、「私は工学部生だが、学生にも教授にも女性が少ないと感じることは多くある。さまざまな考え、発想が必要な工学の分野では、女性の考えも重要になってくる」、「現状では、まだまだ女性の地位が確立されていないため、政策で女性を支援し、女性優遇とも思われる措置が必要」、「社会全体が女性の能力活用の必要性について認識し、男女が共に社会に参画していく基盤づくり、意識改革が進んでいくとよい」、「男女共同参画は男性女性双方の要望に応えるために必要だと、今回の講義を通して考えることができた」等々の感想が寄せられました。これまであまり馴染みのなかった「男女共同参画推進」の意義について、自分自身の人生設計と関連させながら考える契機としていただけたようです。