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国立大学法人 東海国立大学機構
岐阜大学.高等研究院 科学研究基盤センター
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岐阜大学.高等研究院
科学研究基盤センター

機器分析分野

機器一覧


核磁気共鳴装置(FT-NMR)


設置場所:機器分析室2

装置の概要
 核磁気共鳴(NMR)は、分子の構造や物性を知る最も重要な分析法の一つで、現在、有機化学,物理化学のみならず農学、医学などの生命科学の研究にも広く使われており、天然物化学への寄与、医療分野でのNMRイメージング(MRT断層映像)などでも話題になっている。
 物質を磁場の中に置いたとき、1H、13Cといった原子の原子核の状態はいくつかのエネルギー準位に分裂し、これに共鳴周波数のラジオ波を照射することでその準位間の遷移が起こる。その遷移エネルギー(すなわちラジオ波の共鳴周波数)は原子核の電子状態により微妙に異なっており(これを化学シフトという)、ここから各々の原子の状態、あるいはその原子を含む原子団(置換基)の化学的性質を知ることができる。
 超電導磁石による高磁場の実現、フーリエ変換法およびコンピューターの発達により、ラジオ波パルスによる測定が可能になり、種々の対象物を、容易にかつ高精度に分析することが可能になった。
 当センターには、次の3種のFT-NMRが設置されている。

日本電子 ECZ-600R/M1(600MHz NMR)

装置の概要
オートチューニングのプローブを装備し、通常測定(1H,13C,DEPT,COSY,HMQC,HMBCなど)のみならず、パルス磁場勾配法(PFG)を用いることにより、効率的な2次元の測定、各種多核の測定、温度可変測定も非常に簡便に測定できる。


仕様
超伝導マグネット基準磁場:14.09 T
ボア径:54 mm
プローブ:オートチューン5 mm FG/TH
     チューナブルプローブ
観測核(プローブ):1H, 19F, 15N~31P
温度可変範囲(プローブ) :-100~+150ºC


日本電子 ECA-500 (500MHz NMR)

装置の概要
オートチューニングのプローブを装備し、通常測定(1H,13C,DEPT,COSY,HMQC,HMBなど)のみならず、パルス磁場勾配法(PFG)を用いることにより、効率的な2次元の測定、各種多核の測定、温度可変測定も非常に簡便に測定できる。
仕様
超伝導マグネット基準磁場:11.7 T
ボア径:54 mm
プローブ:オートチューン5 mm FG/TH
     チューナブルプローブ、
     インバースプローブ5mm
観測核(プローブ):1H, 19F, 15N~31P


日本電子 ECX-400P(400MHz NMR)

装置の概要
オートチューニングのプローブを装備し、通常測定(1H,13C,DEPT,COSY,HMQC,HMBCなど)のみならず、パルス磁場勾配法(PFG)を用いることにより、効率的な2次元の測定、各種多核の測定、温度可変測定も非常に簡便に測定できる。
仕様
超伝導マグネット基準磁場:9.39 T
ボア径:54 mm
プローブ:オートチューン5 mm FG/TH
     チューナブルプローブ
観測核(プローブ):1H, 19F, 15N~31P
温度可変範囲(プローブ) :-100~+150ºC