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   日本固有種 明らかに 朝日新聞 2015.09.05

   
    ◆ワサビの起源を研究 岐大応用生物科学部助教…山根京子さん=岐阜市
 ワサビも進化している。岐阜大学応用生物科学部の助教として、その起源を明らかにしようと研究を続けている。
 古くは飛鳥時代の木簡に登場し、江戸時代にはすしとともに普及したワサビ。和食文化と深いつながりがある植物だ。が、ワサビがどのように進化し、栽培されるようになったのかは、よく分からなかった。
 そこで、ワサビの近縁で、中国雲南省の山奥に生えているシャンユサイや他のアブラナ科の植物とDNAを比較し、進化の道筋を明らかにしようとした。
 その結果、ワサビはシャンユサイと約500万年前に分かれた日本の固有種と判明。しかも、シャンユサイにはワサビのような辛みはなく、ワサビが日本で独自の道を歩み、鼻にツーンと抜ける辛みをもつようになったと分かった。昨年からはワサビの全遺伝情報を調べるゲノムプロジェクトも始めた。
 2児の母。夫は単身赴任をしている。ワサビの採取のため、山奥に分け入るフィールドワークを欠かさず、「家庭と研究との両立が大変」と話す。
 最近気がかりなのは、野生のワサビの減少だ。ニホンジカに食い荒らされ、場所によっては根絶やし寸前にまで追い込まれているという。
 「うかうかしていると手遅れになる。保全活動に取り組んでいきたい」  

 
       
       
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