反射神経がよすぎてもだめ

この手法により,倒立振子は倒れずに制御するできるが,注意する点がひとつある.台車を動かす速さは,誤差に比例して決定するが,そのときの比例定数を適切に選ぶことである.この比例定数はゲインと呼ばれる.

ゲインが小さすぎると,倒立振子の小さな傾きでは台車が反応を示さず,感度が鈍いものになる.かといって,大きすぎるのも問題である.左に傾いているからといって,台車を思いっきり速く左に動かしては,今度が倒立振子は右側に倒れてしまうからである.

このように,実際の制御系の設計には,試行錯誤的な調節が必要となる.

(注意) ゲインの大きさは,計算により大体の見当をつけることができるが,数が多くなると最後には試行錯誤も必要となる.

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