1. QtiPlot とは

QtiPlot::

主に実験データの解析をするために用いるグラフ作成ソフトである。https://www.qtiplot.com/index.html

基本的に、「数式からグラフを描画する」というよりは、「得られた実験データを何かしらの関数型で近似し、その関数型のパラメーターや実験値との誤差などを計算する」 というような目的で主に使われるソフトである。

ubuntuには、フリー版のqtiplotがパッケージに含まれており、無料で使用することができる。

1.1. デモに使用するデータ

使用するデータは、 https://www.sasbdb.org で公開されている リゾチウムのX線小角散乱データ lyzexp.dat で、ファイルの中身は3列( \(q、I(q)、σI(q)\) )の構造を持つ。

lyzexp.dat
#Lysozyme, high angles (>.22) 46 mg/ml, small angles (<.22) 15 mg/ml
    4.138455E-02        5.904029    1.555333E-01
    4.371607E-02        5.652469    1.527037E-01
    4.604759E-02        5.533381    1.521723E-01

今回は、散乱曲線を log plotkratky plot でそれぞれ作成する際、GUIによるプロットで作成する方法と、 Python スクリプトによるプロットで作成する方法の、2つの方法を説明する。