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淡墨桜

淡墨桜


根尾谷はさらにここから奥深く入って行きます。当日は岐阜でこそ桜も満開でしたが、ここまでくれば、国道157号線以外の林道はまだ冬季閉鎖中で、脇道へはいることも出来ず、まだつぼみ淡墨桜を見て能郷のゲートまで行って戻ってきました。
淡墨桜は樹齢1500年ほどの老木で、一時花も付けなくなってしまったとのことで、それを蘇られた人物として、岐阜市の医者であった前田利行氏と同じく伊勢湾台風で哀れな姿になった淡墨桜に心を寄せて、その保護を訴えた作家の宇野千代さんの展示がある「さくら資料館」は、他にも根尾谷で産出される菊花石、根尾の民俗の展示等なかなか興味深いものがありました。
淡墨桜の季節にあわせてのみの開館(3月下旬~5月連休)ですので、運よく来られた方は入られても一考かと思います。
国道157号線以外のルートを使っても、桜の咲く時期には、大渋滞を引き起こすことで、見るのを断念して見える方も多いと思いますが、淡墨桜の若木は今県下のあちこちに植えられています。今はまだ若木ですが、いずれ見事な木となることでしょう。

能郷

能郷

能郷のゲートというのは、国道157号線が、悪路になる為に冬期間閉鎖になる場所です。そこまで行くのにも既に、国道なの?と思えるほど、道幅も狭く、所々道路脇には除雪した雪が残っていました。まだ雪囲いが残っている家屋があり、この能郷の奥には黒津という集落があり、その先は温見峠があり福井県に抜けることができます。その悪路故に“酷道157号線”と呼ばれており、ネットで検索して頂くと敢えてそこを訪ねた方のブログが沢山出て来ます。
能郷の里では毎年4月13日に白山神社で能狂言の奉納があるとのことで先日新聞にも掲載されていました。この能狂言は、「もとすのくらし」(本巣郡学校教育会編)によれば、600年位昔に京都から伝えられ、日本で一番古いと言われている台本を元に口伝で伝承してきたとのことです。(同書p111~112)現在も保存会が中心になって奉納されているということです。
又その東の谷筋には越羽(おっぱ)という冬には無人になる集落があります(夏でも人口は二名)。今は「本巣市地域まちおこし協力隊」の方々が廃村寸前の集落を盛り立てるべく活動をされているようです。

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