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単にウナギの場合はニホンウナギ:Anguilla japonica (英名:Japanese eel)をいいます。 ここ数年 うなぎの高騰が続いています。今年は特に、ウナギが不足気味なのか、場合にはよっては、昨年の3~4割増しという店も増えているようです。  うなぎの生態は、最近までよくわからず、数年前にその産卵場所が、マリアナ海嶺のグアムの近くのスルガ海山の近くということが判ってきました。ニホンウナギは、東京から約2300kmを旅して産卵し、その子は又同じ距離を旅して戻ってきます。その子 シラスウナギも年々 漁獲量が減っており、1kg当たりの取引金額は 昨年は86万円 今年は200万円にも高騰しています。なかなか庶民の口には入らないものになってきていることは、間違いありません。

この写真は昭和29年にとられた写真で、川にいるのは うなぎです。
場所は、郡上市美並町の粥川です。
粥川の流れる瓢ヶ岳には、昔さるとらへびという鬼がおり、村人が大変苦しめられていたところ、第26代村上天皇の勅名で藤原高光が、退治に向かいました。ところが道に迷ってしまい、その際にうなぎがその道を教え、藤原高光はみごとに鬼を退治することができました。高光は粥川にウナギを放し、以降 神の遣いとして、採るのも食べるのも禁じたとうことです。現在でも、この地区の住民は「土用の丑」の日でも、うなぎを食べません。

この言い伝えのとおり、うなぎにとっては、とても棲息しやすい場所となり、上の写真にあるように、村内の小さな谷などで、お釜を水につけると、そこにウナギがよってきて、お釜についたご飯の残りをきれいにさらえてくれたため、洗う必要がなかったといいます。

そしてこれは昭和35年頃の写真です。まだ粥川本流にうなぎがいる様子がみてとれます。しかし、その後、長良川一帯に、うろこのないうなぎやどじょうにだけ伝染病がひろがり、うなぎやどじょうが全滅に近い打撃を受けたといいます。
又、昭和40年代には、長良川には生活雑排水などが流れ込み、一時この美並あたりでも清流とはいいがたい状況になっていたそうです。現在では、そういったものは完全に下水道に流され、川には、山からの雨水だけが流れ込みかつての清流を取り戻しています。
めっきり数が減ったとはいえ、長良川本流でもまだうなぎはいるようで、お伺いしたところ、先日は太さは湯飲み茶わん位(8cm位)で長さが1m近いものが採れたそうです。又支流にいけば、津保川や武儀川ではとれるようです。又全滅に近い打撃をうけた“あじめどじょう”は近年数を増やしているそうです。又以前の姿がみえるようになるといいですね。

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