アーケオシンの合成研究
アーケオシンは、古細菌のtRNA中に見られる超修飾ヌクレオシドであり、その生合成や機能に関する研究が盛んに行われています。化学合成による純粋なアーケオシンの供給は研究の促進に重要ですが、既存の合成法は収率などに課題がありました。そこで、我々は、PreQ0-nucleosideを合成中間体とする効率的な化学合成法を開発しました1。加えて、本合成法を応用することで、PreQ0-nucleosideとlysineの付加体1の合成にも成功しました。1は、本学科横川先生との共同研究によって、アーケオシンの生合成中間体であることが明らかとなりました2。
1) Oka, N.; Fukuta, A.; Ando, K. Tetrahedron 2018, 74, 5709-5714.
2) Yokogawa, T.; Nomura, Y.; Yasuda, A.; Ogino, H.; Hiura, K.; Nakada, S.; Oka, N.; Ando, K.; Kawamura, T.; Hirata, A.; Hori, H.; Ohno, S. Nat. Chem. Biol. 2019, 15, 1148-1155.