生検診断
手術で摘出された組織や内視鏡的に採取された組織を標本として、病気の確定診断を行います。
画像診断の進歩によりある程度の質的診断が行えるようになった今日でも、あくまでも確定診断は病理診断であり、その重要性は変わりません。
近年、癌の治療は、術後の患者さんのQOLを重視して縮小手術を目指す方向にあります。
そこで問題となるのは腫瘍の取り残しです。このような状況で、病理の果たす役割は大きくなっています。
たとえば、乳ガンの手術がその代表です。以前は再発防止のためたとえ早期の癌でも根治的手術として胸筋までも切除していました。
しかし、術後の美容の問題もあり、近年は乳房温存術が主流となってきていることはいうまでもありません。
こういった縮小術の際には、術中迅速病理診断を行うことが多くなってきています。
摘出組織の断端に腫瘍が残っていないかを凍結切片という、特殊な方法を使って標本を作り、病理診断を行うものです。