学生に求めるもの(はじめの一歩)

 

主体性とバイタリティに溢れる学生と失敗を避けスマートに生きたい学生、2タイプの分岐点をたどってみると、「自分の人生なのだから好きなように生きたい」と思うか、あるいは「社会的に成功したい、失敗だけはしたくない」と思うか、どちらをとるかというあたりになるようだ。子供の頃(十代前半?)の話である。


後者は他人に頼ってでも確実に成功したい、という人たちで近年台頭してきている。どんな場面でも「正解」を探すのが特徴である。

行動規範としてはknowledge-driven(知識駆動型)だが、効能重視で知識の体系化には興味がないようで、そうすると自力では未来が見えない人になる。

困った時には検索しいくつか情報を得て、さてどれを選ぶかという際にどうするか。体系化された知識は持っていないので自分では選びきれない。たいていは「より正解に見える」ものを権威に頼りつつ選ぶことになる。


一般論として頭の悪い人は権威主義になる。自分で判断できない状況で判断しなくてはいけないので、「誰」の見解が正解っぽく見えるか、という話になってしまうためだと思われる。


それはそうと、私が子供の頃は景気上向きのインフレど真ん中の時代だった。就職や生活していく上で「失敗」ということは考えなくてよかったので、その状況を前提として勇敢になれていたのかも知れない。

当時の感覚で今の学生を評価するのはフェアではないのかも知れない。が、そうはいっても上の分岐で選んだ道の行き先は今も変わりはない(行動原理とか成長経路のこと)。


かのスティーブジョブズは「海軍には入るな、海賊になれ」と言っている。組織のためではなく自分のための人生を生きろ、と言っているのである。ジョブズは社会的成功よりは「社会を変えるような仕事をする」のが一番の目的だったそうだが、結局大成功してしまった。いや、成功したかったら海賊になれ、と言ってる訳ではないのだが。

(論旨行方不明のまま終了)



2023.10.2


物事に「正解」がある、というのはひとつの仮説である。


岐阜市から福井市へ車で行くとすると、主要道路を選ぶなら琵琶湖沿いの西回り、奥美濃の山を抜ける北上コース、長良川沿いに北上する東回りと計7通りくらいの経路がある。所要時間は3時間弱から4時間まで。この場合どの道が「正解」なのだろう。高速を使わない条件なら、国道157号経由で温見峠を抜ける北上コースは3時間と短時間でいけるので正解なのだろうか?私の体験から言わせてもらうなら、野生の猿を見たいなら正解だが、雨の日なら崖崩れの恐れがあり不正解。



国道157号 かなり不正解






今ならウェブで距離も所要時間も調べられるが、ウェブの地図も紙の地図もない昔なら調べてわかる情報は非常に限られるので「とりあえず行ってみる」ことになり、行けたのならすべて「正解」ということになるのではないか。そういう状況なら「正解」は探すというよりは自身の能力を賭けて確立するものになる。そうそう、私はずっと地図がない国の話をしているのだ。



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