機能を推定する0c

 

0c.基本編:決定的な場面は簡単には見えない


ひとつ大事なことを言い忘れていた。









消防車の機能を知りたいなら、活躍中の場面を見れば一瞬で理解できるのではないか、と普通は考えるのではあるが、、、バイオ研究の話なので相手は分子である。たまたま消防車、火事、放水、がすべて認識できる、ということはまずないと思っていただきたい。そういう世界の話である。消防車を見るためには、検出のための標識をして、検出系を用意して(場合によっては自前で開発する)、状況を整えて初めて見ることができる。準備に半年かけて消防車が見えるようになっても火事や放水は見えない。火事を見るならそのためのセットアップが別途必要になるし、放水は30年がんばっても全く見えない。予測ができないと準備ができないので決定的な場面には出会えない。


どうしても放水を見たい、ということで粘って開発すれば、放水そのものは全く見えないにしても、放水に付随して生じる副次的な現象なら検出することができるようになった、というようなことはある。間接的な情報も重要である。情報を積み重ねてイベントの全体像を推定していく。



(イントロ終わり。  最初に戻る


2020. 5. 20


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