2001年10月  

1031
・Webの古本検索サイトで見つけた石井謙治『和船T・U』(ものと人間の文化史。法政大学出版局)到来。ノック・アウト。集大成ですね。
・ベザイ船に関わって手持ちの画集で浮世絵なども見てみた。北斎の『富嶽三十六景』「上総の海路」(ディストップ壁紙情報館(表記は元のママ))などは、精巧そうにみえるが、船体後部の窓にわずかにのぞく人物の大きさと船体の割合からすると、帆が貧弱だなと思っていた。ところが、石井氏によると16箇所のあやまりがあり、なお細部まで数えるとキリがない、という。
・学問てすごいな。ふと、デファクト・スタンダードという言葉を思い出す。
・ところでこの「デファクト・スタンダード」。私は、悪い意味に使うものとばかり思っていたのですが、よい意味でも使うのですね。よくよく考えれば、そうかな。参考。「合意」の1
・「船絵馬」というジャンルがあることも知った。専書もある。『国史大辞典』には8ページにわたるカラー図版あり。19世紀のものなどはかなり精巧だとか。墨線だけ印刷したものも多いとのことだが、手書きのものは迫真的なものも。つい時間を忘れて見入ってしまった。
売ってる…… ちょっと欲しいかも。限定15セットではもう完売でしょうね。ただ、小さい画像なのでよくわかりませんが、ややステレオタイプか。こちらも。手がでない…… 福井県立博物館は復元のメッカなのでしょうか。う〜ん、知っていれば行くのだった。

1030
・今週から校舎の改修工事。ターゲットは7階天井。どうやら、外側のコンクリートを全部はがして、パテ様のものをほどこし、再度コンクリート施工とみた。いまは、コンクリートを叩きくずしているところらしい。私は6階の住人。頭から騒音がふりそそき、椅子から振動が伝わってくる。で、ふと思う。リズムがついてたら楽しいかな、と。4拍子とか、6/8拍子とか、2拍3連符とか。当然、小節の頭はほかよりやや強めの打撃音で。4拍子で /DttDttDt/DttDttDt/とか、/DttDttDt/tDttDtDt/とか、/D__D__D_/_D__D_D_/( _は無音。あるいは伸ばし)ていうのも好き。
・いや、かえって仕事にならないか。こちらも、工事も。
・プリンタ、あきらめずにもう一度ドライバを入れ直してみる。ただし、今度は、余計なアプリなどついていないヤツ。慎重に新調する…… ちゃんと動いた。ああ、感激! そして脱力。なんで昨日気づかなかったのかなぁ。いや、3時間早くても大分たすかったのだが。

1029
・科研費の書類書き。内部的締め切りが明後日なので、今日、がんばる(なんでもっと前からしないのか……)。火事場のクソ力を期待してるのですが。ただ、パソコンが古いためか、プリンタが悪いのか、ごく一部印刷できない箇所がある。なんでだろ。ドライバを換えても直らず。

1028
・千石船(正式にはベザイ船)の構造、これでよいではないですか! これもいい。これまでにも見かけるものだけど、省略が少ない。インターネットってすごいな。

1027
・ちょっとした用事で、江戸時代の千石船の構造を知る必要がある。手近の書籍では図が小さく、細かいところが、も一つ。それではと、組み立てキットでもないかとさがしたら、あった。いい時代になりました。ただし、28000円也。買うのは躊躇。
・構造を知るだけなら別によいのだか、全長とスケールが符合しない。正式名称の千石船ではなく、通称としての千石船(千石積めても積めなくてもいい)ならわかる。モデルになった絵も知りたい。
・すごい団体があるらしい。

1026
・名古屋の古書展へ。毎年行っているが、今年は和本の出具合がよかった。でも、獲物なし。『小説字彙』は既蔵。ほぼまっさらな袋のついた『発字便蒙解』(明治摺)があったが、江戸版を既蔵。袋のために買うのもなんだし。明治5・6年の対訳書簡集も面白いし綺麗だったけれど、値段を見てやめる。明治一〇年代の英和対訳医語辞典も同断。
・1年ぶりに名鉄を利用。新岐阜駅1階の軽食喫茶がスターバックスに変わっていた。特急だと車両前方の電光掲示板に、現在の速度と速度にあわせたアニメーションが出てくる。ちょっと懐かしい。

1025
・注文した和本来る。倭玉篇の一種ですが、ちょっと面白そう。
・今日から学祭で休業。でも、静か。準備日でしょうか。夜は、ストリート・ミュージシャン(フォーク・ギターの2人づれ)と、仮設舞台の設営がかりのみ。
・T氏より調査票到来。

1024
・友人に慶事あり。お祝いの相談で別の友人に電話。当人に知られないようお祝いの計画をするのって、なんで楽しいんでしょうね。
・校正刷り、Mより。盛夏に書いたためか、ちょこちょこ間違いがある(こちらに)。

1023
・中部日本・日本語学研究会の情報をアップ。

1022
・ややバテ気味。ふとふりかえると、ひところの(世の中の景気がまだよかったころの?)学会にくらべ、女性の服装が落ちついてきたような気がする。私としては、その方が好ましいと思うが。

1021
・ホテルの廊下の今朝のBGMは、ショスタコビッチの交響曲第5番第2楽章。大好きな曲だが、朝から、しかもホテルのBGMというのは……
・城の石垣をながめながら( )駅へ。荷物をコイン・ロッカーにおさめる。会場まで京福電鉄の代行バス。列車はもう走らない踏切を、しっかりと一時停止していたのが印象的。
・研究発表会。ずっと国語史分野の会場(C)に。自己満足的な発表もないではないが、充実していた部類。ことに、N大K氏の発表を聞けたのは幸せ。学会発表はかくありたい。
・帰途、列車まで相当時間があるので晩飯でもと思っていたら、大阪の知人たちと合流できた。話しもはずんで有り難かった。
・ふりかえれば…… 収穫はいろいろあった。悔いは、養浩館に行けなかったこと(おい!>自分)。それにしても会場校の二人のO氏の労を思いやりたいことです。お疲れさまでした。

1020
・午前中はフリー。悪友と3人で、福井から芦原温泉駅(JR)経由で東尋坊へ( )。快晴。帰りは、学会参加者ながら未知の方と4人してタクシーで講演会場まで。まずまずの料金にて。
・講演会の終わった会場にてYmr氏とおぼしきリュックの人を発見(後ろ半分の前側、右端近く)。離れていて声をかけそびれる。
・講演会と懇親会のあいだ、小一時間ほどあいて、ひさびさに恩師と話し込む。元気が出ました。(もちろん、飲むための元気ではない)
・久々の懇親会。ちょっと知ってるけど親しく話したことのない人とか、無沙汰している人とかと話せるのがなんともいいですね。今回は出席者120人とか。盛会。

1019
・今日から福井大学で学会。実は「しらさぎ」という列車には乗りたくない。ビジネス特急とかで一世を風靡したロングノーズのやつ(の後裔?)で、乗り心地も居心地も旧世代のもの。が、やってきたのは、「あずさ」が以前使っていたようなタイプ。乗り心地はかなり改善。見るだけで華やぐ気分になる「サンダーバード」並みとはいわないが、せめて「ひだ」並みにならないか。院生1名同行。
・発表会後、とりあえず駅前で飲み食いどころをさがす。が、やはり片町へとしばし歩く。と、向こうからT大S氏が現れ、合流。すっかり町に溶け込んでいて、関係者とは気づきませんでした(失礼)。まずまずの値段で魚がいろいろ食べられるところにて。

1018
・この2・3日で、気温ががくんとさがった。少々ノドが痛い…… などと書いていたら、以前にも似たようなことを書いていた気がしてきた。参考。「金木犀が終われば秋になる」。

1015
・出張のための書類を準備。Web上にあるスケジュールを印刷しようとしてるのだが、ところどころ(というかほとんど)印刷しない。むぅむぅ。

1012
・図書館の芸術分類のコーナーに。『天王寺楽所史料』『印刷文明史』あり(なぜ?)。後者、神代文字がいろいろ載せてあった。メモまで。
・明日から3年生は万葉旅行か。月曜のゼミはなしですね。

1011
・印刷機、もういちいち見るのはイヤなので、「誰でも対処できる不調時マニュアル」(図解)を作ってペタッと貼っておく。しかしなぁ、これって……

1010
・廃ロバ現象のメカニズムを完璧に把握。右図が、回転ドラムと廃紙ボックスとの境界にある廃紙転送機構を真横からみたもの。右から左へ廃棄原紙(緑)が送られる。で、よく見ると上の2つのローラはベルト(赤)が渡されているが、下の2つにはなかった。これなら、ベルトにさえぎられて上のローラにつくはずはなく、下のローラ(紫)に巻きつき放題なわけである。さらに見ると、下のローラにもベルト用の溝がきちんと刻まれていた。ベルトが切れたようである。う〜む。
・とある日記で。「昔は体育の日だったこの日も、体育の日でなくなったら晴れの特異日ではなくなったのでしょうか」。ほんとだ。西日本は晴れのようですが、不思議。魚をあつかうお店を魚屋という。お天気をあつかうものはお天気屋?

1009
・連休(ではないが)明け、印刷機の調子が悪いらしい。調べれば、案の定、廃棄ローラー・バームクーヘン状態。一枚一枚取り去る。それで分かったが、4〜5枚くらいは巻きついても大丈夫らしい。しかし、なぜ巻きつくのか。ローラのゴムにインクが染みついたため、排紙がくっついてしまい、排気ボックスに落ちないのか? それにしても、何やってんだろーねぇ。
・古書目録で注文。すでに売り切れ。刊年と書名からしてちょっと気になるものだったが、のがす。
・古本関係といえば、大阪・四天王寺の青空古書市が気になっていた。なにせ、出店数は日本一とか。昨日、関西の古書店通の方にメールしたら、詳細なルポが今日届いていた。感動。ありがとうございました。

1008
・大学院の入試の監督。

1005
・6F印刷機を修理しておく。廃棄ローラーに、使用済み原紙がバームクーヘンのごとく巻きついていたのを一枚ずつはがしただけ。ひょっとして夏期休業中、ずっと「故障中」だったのかしら? 大学の先生(自覚はないけど)の仕事ではないが、故障中の機械をなおすのって、なぜか血がさわぐんですよね〜。
・隣の学部で某説明会。講義のため出かけられないが、実況をストリーミング配信するとか。ここまで来ましたか…… 受信状態。画質はともかく、音質に問題あり。質問者のマイクの音声(持ち運びアンプ+スピーカで拡声?)は、何を言っているのかまったく分からない。サンプリング周波数をせめて倍にしてほしい。

1004
・イチロー選手、4安打のかため打ち。野球ファンとは言えない私ですが、ほころんでしまうことです。

1003
・なにやら「もう、どうなってんの!」という事件が起こる今日このごろですが、「京都大学所蔵資料でみる博物学の時代」で気分転換はいかがですか?

1002
・9月30日に書いた巨大Qちゃん。こちらの絵柄をそのまま、市バスの側面に写したものです。

1001
・金木犀の香りが、6階まであがってくる。3年生が実習から帰ってきた。後学期、開始。