研究概要
・層状ケイ酸塩からの新規多孔体(ゼオライト)の合成およびモデル化
ゼオライトは、規則的な多孔体構造や固体酸性、形状選択性、吸着能、イオン交換能を有することから、触媒、分子ふるい、吸着剤、イオン交換剤などとして用いられている。一方、層状ケイ酸塩は、その構造がゼオライトと類似していることから、層間に存在するシラノール基を脱水重縮合により結合させ、新規ゼオライトを合成を試みている。
参考図 新規層状ケイ酸塩SSA-1(B)からの多孔体化
(A)焼成(PML-1)(C)層間架橋(IEZ-SSA-1)
IEZ:Interlayer Expanded Zeolite
・疎水性ゼオライト膜の開発
近年、バイオエタノールは石油代替エネルギーの1つとして注目されているが、分離・精製を目的とする蒸留工程で大量のエネルギーが消費されていることから、大規模な省エネ化が求められている。そのため、膜によるエタノールを分離・精製を可能とする無機膜分離技術の開発が行われている。膜素材として。高耐熱性および高化学安定性を有するゼオライトが注目されている。
参考図 ゼオライト膜を用いたバイオエタノールの濃縮
・金属有機構造体(MOF)への各種分子の吸着挙動の解明
金属-有機構造体(Metal Organic Frameworks, MOFs)は、多孔性配位高分子(Porous Coordination Polymers, PCPs)とも呼ばれ、有機配位子と金属の配位結合により形成される新規多孔質材料である。活性炭やゼオライトをはるかに超える高表面積を持つ多孔質の配位ネットワーク構造をもつ材料で、ガス吸着や分離技術、センサーや触媒などへの応用が期待されている。
参考図 金属有機構造体(MOFs)の特徴
・ゼオライト触媒の合成
依頼分析(受託試験)(Entrusted measurement)
Research Theme
The synthesis of novel porous materials from layered silicate
(a) The topotactic transformation of SSA-1 by calcination
(PML-1: porous material transformed from a layered silicate)
(b) The novel layered silicate SSA-1
(c) The interlayer expanded siliceous zeolite SSA-1 (IEZ-SSA-1)
The preparation of hydrophobic zeolite membrane for the separation of organics/water
The pervaporation separation of bio-ethanol using zeolite-membrane
The adsorption mechanism of various probe molecules on MOF (Metal Organic Frameworks)
The characteristics of MOFs
The synthesis of zeolite catalysis