配列処理と解析内容
16S rRNA遺伝子V3-4領域のアンプリコン解析の相談やリクエストがあれば,中村 まで連絡ください。
illumina推奨プライマー以外への対応についても中村 まで連絡ください。
以下,16S rRNA遺伝子V3-4領域のアンプリコン解析デモデータになります。
個別の図のファイル(PNGやSVG形式)等と,図等を埋め込んだHTMLファイルを提供します。
OTU表(OTU/サンプルのマトリックス,OTUの系統分類,OTU代表配列)とOTU表をもとに作成したピボット積上げ棒グラフをExcel形式で出力します。
ピボット積上げ棒グラフを使えば,分類階級(門や科レベルなど)単位でのOTUの集計,作図が容易になります。
種のRichness(Observed species, Ace, Chao1),Eveness(InvSimpson),多様度指数(Shannon,Simpson)の結果です。
β多様性解析(サンプル間の微生物叢を比較する)の一つです。距離行列(Bray-CurtisのDissimilarity matrix)に基づいたクラスター解析を行い,樹形図(デンドログラム)で表しました。
標線で示された数値は 細菌叢の違い を示し,クラスターを形成したサンプル群は他のクラスターのサンプル群より違いが少ない(=似ている)ことになります。
オプションサービス :サンプルごとのデータ(グループ名,カテゴリー名,etc)を提供して頂き,データ内容ごとに解析出力可能です。
また,任意の分類階級で集約したOTU数で距離行列を計算し,解析に用いることもできます。
下図は目レベルでOTUを集約して距離行列を計算し,それをクラスター解析に用いました。デンドログラムの枝端のシンボルはサンプル中の物質濃度のcategory,枝ラベルの色はサンプルグループを表します。
bカテゴリー(■)の一部とAグループ(赤)の一部がクラスターを形成したことが分かります。
代表的な細菌(解析した全サンプルで総配列数が多い上位25番目まで)の相対存在率(0から1)をサンプルごとにヒートマップで表します。
存在率が低い灰色(0.01未満)→青色(0.05前後)→赤色(0.10.2)→存在率が高い橙色(0.4160318)で各細菌OTU(OTU番号_属名)の存在率が表現されます。
オプションサービス :サンプルごとのデータ(グループ名,カテゴリー名,etc)を提供して頂き,データ内容ごとに解析出力可能です。
また,任意の分類階級で集約したOTU表を解析に用いることもできます。下図は目レベルでOTUを集約した代表的な細菌目(解析した全サンプルで総配列数が多い上位10番目まで)のヒートマップです。また,サンプル中の物質濃度のカテゴリーごとに,サンプル名を色分けしています。 bカテゴリー(■)の一部とAグループ(赤)の一部がクラスターを形成したことが分かります。“category b”の一部がクラスターを形成し,その細菌叢組成が“category a”のものと異なることが分かります。
β多様性解析の一つ。距離行列が利用可能な主座標分析(Principle Coordinate Analysis)またはNon-paramamemetric MultiDimentional分析に,Bray-CurtisのDissimilarity matrixを利用します。
サンプル間の類似性を2次元(または3次元)の座標上に表現します。また,代表的な細菌(解析した全サンプルで総配列数が多い上位10番目まで)を同様に表示し,サンプルとの関連を知ることができます。
オプションサービス :サンプルごとのデータ(グループ名,カテゴリー名,etc)を提供して頂き,データ内容ごとに解析出力可能です。
下図は目レベルの分類に基づく細菌叢組成の距離行列を使った主座標分析の例です。 サンプルのcategory毎にシンボル(■と〇)でプロットし,特定の細菌目の相対敵存在率(0~1)を色勾配で表現しました。“category a”はMDS1軸左側,“category b”は右側に位置し,“category a”においてはClostridiales目が多く存在したことが分かります。
系統分類データベースの変更(Ribosomal Database Project)。種名の推定。距離行列の変更(weighted Unifrac,unweighted Unifrac,ユークリッド等)。微生物叢組成の差の検定(PERMANOVA),特定細菌の増減の検定,環境変数と微生物叢の相関解析(RDA,CCA,db—RDA),ネットワーク解析など。
下図は種レベルの分類に基づく細菌叢組成の距離行列を使った主座標分析の例です。 サンプルのcategory毎にシンボル(■と〇)でプロットし,サンプルのgroupを色で表現しました。また,category毎に95%の信頼範囲を楕円で囲みました。上図では,“category a”を含む楕円に“category b”の楕円がオーバーラップしていることが分かります。
そこで,距離行列を使ったノンパラメトリックな分散分析の一つであるPERmutational Multivariable ANalysis Of VAriance (PERMANOVA) で,両カテゴリーの細菌叢組成に違いがあるどうかの検定を行います。
下表に検定結果をまとめました。
表.PERMANOVAによるカテゴリー間の細菌叢組成の検定
比較 | F.model | R2 | P値 |
---|---|---|---|
a vs b | 1.38 | 0.0318 | 0.0365 |
P= 0.0365 となり,両カテゴリーの細菌叢組成に有意差(=違い)があることがわかります。
下図はカテゴリー間で細菌叢を比較した際に,相対的存在率が有意に変化した細菌分類群(最大のKingdomから最小のSpeices (OTU)の単位)をbar plotにしたものです。MiSeqサービスに戻る