岐阜大学 地域科学部 地域文化講座(文化解釈論及び応用英語担当)
助教授 内田勝

 本来の専攻は18世紀の英文学、そのうちでも小説でして、だいたいデフォーの『ロビンソン・クルーソー』(1719)やスウィフトの『ガリバー旅行記』(1726)あたりから、少々19世紀にくいこみますがオースティンの『自負と偏見(高慢と偏見)』(1813)やシェリーの『フランケンシュタイン』(1818)あたりが登場した時代を扱うことになります。
 その中でも専門にしているのがローレンス・スターン (Laurence Sterne, 1713-68) という作家の『紳士トリストラム・シャンディの生涯と意見』(The Life and Opinions of Tristram Shandy, Gent., 1759-67) という奇想天外な滑稽小説です。かつて夏目漱石に「尾頭の心もとなきこと海鼠(なまこ)のごとし」と評され、脱線に次ぐ脱線、空白の章、謎めいた極彩色墨流し模様のページ、活字のイタズラ、この小説を書いている作者や読んでいる読者自身の描写といった、実験的な手法に満ちあふれた――ついでに言えば全編卑猥な駄洒落にも満ちあふれた――この小説を、いろいろな側面から読んでみてその面白さを宣伝する、といった仕事をやっていきたいと思います。(興味を持たれた方は図書館の文学全集のあたりで探してみてください。この小説の翻訳が見つかるはずです。)
 地域文化講座の教員としては、たとえばこんな講義をしています。「現代の文化研究――文化を研究するとは、たとえばどういうことか」
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