嫌気性菌用培地
  1. 非選択培地
  2. 選択培地
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1. 非選択培地

 偏性嫌気性菌(嫌気性菌)の培養には通性嫌気性菌(好気性菌)の培養より、より複雑な組成の培地が必要である。多種の市販培地があり、それぞれ長所と短所があるが、選定に際しては次の点が重要になる。

 また、臨床材料や菌を塗布する際に、培地が還元された状態にあることが望ましい。
 ・ 血液寒天培地であること
患者材料から高頻度に分離される嫌気性菌で、血液寒天培地に発育した場合、濃い茶、濃い紫、黒の集落を形成するものがあり、これらの菌を確認しやすい。基礎培地により着色の早さ、程度が異なる。
 ・ ヘミン、ビタミンKを含んでいること
嫌気性菌にはその存在により発育が増強されるものが多い。また、それを要求する菌もある。


2. 選択培地

 好気性菌と共存する嫌気性菌をうまく分離するためには、嫌気性菌以外の好気性菌の発育を抑制するための工夫をした培地の使用が望ましい。
 工夫とその例
  1. 好気性グラム陰性菌の抑制のためアミノ配糖体を加えた培地
      例:ゲンタマイシン加培地
  2. 好気性菌の発育抑制のためバンコマイシンとアミノ配糖体を加えた培地
      例:カナマイシン・バンコマイシン加培地
        パロモマイシン・バンコマイシン加培地
  3. 好気性菌の発育抑制のためナリジキシン酸とバンコマイシンを加えた培地
  4. ある種の好気性グラム陰性菌の遊走を抑えるためにPEAを加えた培地
      例:PEA加血液寒天培地
  5. ある嫌気性菌の菌群あるいは菌種のみの分離をめざした培地
      例:Bacteroides Bile Esculin寒天培地
        変法FM培地
        Bacteroides培地


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