研究の紹介


研究室のミッション

常に新しいことに挑戦し、未来を開拓する力を有する学生を社会に送り出すこと。

研究室のビジョン

持続可能性を実現するエネルギーの創造プロセスを構築すること。

研究室の主な研究内容


バイオマスエネルギー変換技術

 

 International Enegy Agencyによると2050年の世界のエネルギー供給量の約7割は再生可能エネルギーで賄われると予測されています。再生可能エネルギーには太陽光、風力、地熱、水力、バイオマス等がありますが、再生可能エネルギーの約27%はバイオマス利用とされています。

 バイオマスは他の再生可能エネルギーとは大きく異なり、自然エネルギーを蓄積してきたエネルギー密度の高い物質であり、将来望まれる利用方法は役割は他の再生可能エネルギーとは大きく異なります。

 そこで本研究室では将来の適切なバイオマスの利用方法を念頭にワクワクするような新しいプロセス開発に挑戦しています。

 

・化学合成原料を製造するためのバイオマスの高温ガス化プロセス

・バイオマス固体燃料化のための高効率炭化プロセスの開発

・バイオマス固体燃料化のための乾燥促進剤を利用した高効率乾燥技術の開発

・高含水率系バイオマス燃焼のための水熱処理技術に関する開発

・高含水率系バイオマス利用のための堆肥化乾燥技術の開発

・太陽光発電を利用したバイオマスガス化トリジェネレーションプロセスの開発

 


プラズマガス改質技術

 

 大気圧プラズマを用いたガス改質は熱化学的な従来のガス改質に比べて理論的に高効率であることが知られています。特にプラズマと触媒を組合わせたプラズマ触媒ガス改質の変換効率は極めて高いため、現在様々な研究開発が破竹の勢いで進められています。ただ、プラズマ触媒ガス改質を実用化するための装置やプロセス開発はほとんど行われていません。

 プラスマ触媒ガス改質においては触媒と反応ガス、プラズマの接触が効率化の鍵となります。

 そこで本研究室ではスイッチ一つでCO2から燃料を生産可能なプラズマガス改質を早期実現できる新しいプラズマ触媒ガス改質装置の開発を行っています。研究によっては未来のエネルギーの在り方を変えることができるかもしれません。

 

・噴流層プラズマリアクターによるCO2改質実験

・流通式プラズマリアクターを用いたダイレクトアンモニア合成

・窒素と水電極を用いたダイレクトプラズマアンモニア合成

・大気圧プラズマを用いたダイレクトメタノール合成

・大気圧プラズマを用いたNOx・アンモニア同時除去

 


エネルギー・環境技術

 

 バイオマスを利用したエネルギー変換技術・プロセス開発およびDBDプラズマを利用したエネルギー変換技術の開発の他に、バイオマスやプラスマを用いたアプリケーション技術についても開発を行っています。

 バイオマスについてはエネルギー変換だけではなく、バイオマスを原料とするマテリアルリサイクル、またバイオマスだけではなく、廃棄物の有効利用技術についても研究開発を行っています。

 廃棄物のリサイクル技術の推進はサーキュラーエコノミーを実現するための基盤技術となり、特に資源循環の実現は、持続可能な地域未来社会の構築に貢献できる重要な研究開発だと思っています。

 

・バイオマス系炭化物を利用した環境汚染物質除去技術

・低温熱リサイクルのための冷・温併給型吸収式ヒートポンプ技術

・CO2-エチレン変換ケミカル・ルーピングプロセスの開発

・CFRP熱分解リサイクル技術

 


粒子プロセッシング関連技術

 

 これまでの研究開発においては気体と固体の反応を制御する装置およびプロセスの開発を行なってきたことから、微粒子制御技術とプラズマ技術を統合した微粒子表面改質や、材料や原料となる微粒子の性状や形状制御を行うための粉体改質装置の開発を実施しています。

 原料や材料の多くは微粒子であるため、事前に粒子の性状を制御しておくことは極めて重要です。そのため、本研究室では、粒子制御が可能な高効率リアクターの開発を行っています。

 

・木質系バイオマスの高効率微粉砕技術

・連続流通式プラズマリアクターを用いた微粒子表面改質

・プラズマ流動層内の粒子挙動数値シミュレーション

 

使用した図はMicrosoft Bing Image Creatorにて作成