分野
現代の社会課題や機構の強みを踏まえ、以下の7つの分野を設定し、博士人材の育成を強化します。
未来社会革新加速分野
分野の目的・育成する博士人材像
地球温暖化などの気候変動、さらに廃棄物処理などに対応する資源循環、自然共生を前提とした都市再生、社会的不平等の解消や価値観の対立の調整を通じた平和構築などの地球規模課題解決に向けて、あらゆる基礎研究から、応用、社会実装までの幅広い研究階層に対し、階層間を融合した学術研究を切り拓き、課題解決への貢献を通じて未来社会の革新をグローバルな視野を持って加速する博士人材の育成を目指す。
数学・物理学・化学・生物学・地球惑星科学などの基礎科学から、プロトタイプ・デバイス等の情報学・工学的応用研究、経済的側面と倫理・法律、民俗学や言語・心理学を含む社会実装に必要となる、あらゆる研究分野を対象とする。

物質・生命融合分野
分野の目的・育成する博士人材像
環境問題や脱炭素、少子高齢化などの人類共通の課題に対し、物質・生命分野の融合領域を開拓し、自身のキャリアを切り拓ける博士人材育成を目指す。
特に異分野が理解できるスペシャリスト、または専門性を持ったジェネラリストのいずれかの人材として、国内の大学や研究機関、国、自治体、企業と積極的に関与し、人類共通課題の解決に向けて貢献する意志と行動力を身につける。
電気電子・機械・情報・エネルギー・生物・医療・農業などの多分野と物質科学・生命科学を中心として、基礎学理から応用に至る上流から下流までを俯瞰的に捉えて革新的プロダクトを生み出すことで課題解決の実現を目指す。

情報・生命・医学融合分野
分野の目的・育成する博士人材像
生命科学・医科学研究は人類に様々な恩恵を与えてきたが、今後より複雑化する課題を解決するためには、さらに広い視野に立った発想力と実行力を備えた博士人材が必要である。特に遺伝子解析や医療データの解釈、デジタル化された医療情報管理など、情報学の知識が今後ますます必要とされる。このため挑戦的・国際的な研究を通じ、世界が直面するさまざまな課題の解決の最前線に立つ博士人材育成を目指す。
情報学および生命科学・医学等、バイオ分野に関わる全ての研究分野を対象とする。

ライフスタイル革命分野
分野の目的・育成する博士人材像
ITやAI技術の発展を踏まえ、モビリティ、通信、エネルギー・資源、創薬・医療・保健、食糧、教育、経済、政策・政治など、人類の"ライフスタイルをアップデートする"ことを目指して、未来の知の継続的創出や社会実装を担いグローバルに活躍する博士人材を育成する。
情報学・工学はもちろん、医療系、環境系、人文社会系、農学系に加え理学、数理科学など広い分野を牽引し、発展させる博士人材を育てることを目指す。

アジア・環太平洋未来創造分野
分野の目的・育成する博士人材像
アジア・環太平洋諸国との共生と発展を志向し、SDGsへの貢献と豊かで活力ある社会の構築を目指して、未来の知の継続的創出や社会実装を担うグローバル博士人材を育成する。
アジア・環太平洋諸国における気候変動や食料安全保障などの地球規模課題、人口増加、経済発展、社会変動に伴う諸問題、社会基盤整備、健康・福祉や平和構築等に寄与する学問領域、すなわち人文、社会、教育、経済、法制度、理、農、工、環境、情報、医、地域開発、国際開発等を包含し、実践的な課題解決を希求する博士人材の育成を目指す。

グローカル課題解決推進分野
分野の目的・育成する博士人材像
SDGsを念頭に、国際的な視点から持続可能な地域社会の開発を推進することのできるグローカルリーダー育成を目指す。
地域貢献への経済的・政策的枠組みを意識した経済・法律等の文系分野、地域の人材を育成するための教育分野、理系分野の応用研究を通じて地域社会の発展に貢献する農学、工学、情報学、環境学、医学等が該当する。ただし日本国内に限定される貢献ではなく、国際的な汎用性をもつ貢献を志向する博士人材を育成する。

学際的基盤研究分野
分野の目的・育成する博士人材像
根本原理に立ち戻って自然と人間、社会の本質を捉え、現状の課題を解答可能な問題に設定し直し、斬新な発想と論理的な思考によって解決法を探ることができる博士人材の育成を目指す。真のイノベーションは、このような根本原理に立ち戻ることから始まると考える。
数物系科学および言語学、史学・文化人類学を中心とする基礎科学であり、数理、宇宙、人類、文明、社会、生命、物質、素粒子に関する研究間の共鳴や融合を目指す。

支援内容
支援期間
最大3年間、医学研究科・共同獣医学研究科は最大4年間(ただし、標準修了年限までの支援となります。)
経済支援
研究奨励費(生活費相当額)および研究費の支給
(1)研究奨励費(生活費相当額) | 月額18万円(高貢献RESEARDENT 20万円) |
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(2)研究費 | 年額25万円(挑戦的RESEARDENT 50万円) |
授業料免除
RESEARDENT内定期間※(博士前期課程) | 授業料の半額免除 |
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RESEARDENT認定期間(博士後期課程) | 授業料の一部免除(半額未満) |
その他の支援
論文投稿費等支援
積極的な論文投稿、オープンアクセス化を促進するために、論文投稿費等の経済的支援を行います。
国際性・英語力の滋養
国際学会発表など海外での研究活動を促進するための海外渡航費支援
RESEARDENTとしての、支援期間中に海外での学会発表やインターンシップ等をとおして国際性を涵養していくことが期待されています。それらの活動を促進するために、海外渡航費支援を行います。
英語研修・日本語研修の開催
博士課程修了後のキャリアパスの多様化促進のため、期間中に語学力を向上させることを強く推奨し、語学研修を実施しています。
キャリア支援
企業と博士人材の交流会
博士人材に注目している企業数十社と直接交流する機会です。多種多様な企業の業務や研究内容、企業が博士人材に求めていることや期待することなどを理解する場です。また、自分ができることや自分がやりたいことを伝え、ディスカッションできる場″でもあります。