今年の梅雨入りは、気象庁によれば東海地方は6月4日頃と発表されています。 梅雨前線は、太平洋の南の海上に停滞しており、変わって日本上空には北からの寒気が流れ込んでいます。そのため、沖縄地方の梅雨明けは平年より3日、昨年より11日遅く、6月26日となりました。 又、日本各地では局地的豪雨・あるいは雹などが降り、被害が出ています。 しかしここ岐阜においてはなんとも、梅雨の晴れ間ばかりが続いており、梅雨のあの蒸し暑く、鬱陶しいような気候は無く、北の寒気のせいなのか涼しい風が吹いている日もあります。 6月の雨量については、国交省の水文水質データベースより、岐阜市忠節の観測地点でみた場合、6月ではわずか48ミリ(6/27現在)となっています。昨年は140ミリの降雨がありましたので、わずかに1/3という量にとどまっています。1ミリの雨も降らなかった日は20日に達しています。
これは先週末の鵜飼ミュージアム附近の写真です。石垣の下遊歩道の下のブロックのところまで水が付くことは少なくなりましたが、草が生えているということは、長期にわたって、そこには水がついていないという事ではないかと思います。
それよりも気がかりなのは、その傍の水面の色が若干異なっているのが分かるかと思うのですが、クロモが生えています。自身もそんなに頻繁に長良川の川面を眺める訳ではありませんが、過去にこの場所にクロモが生えているのを見たことはありません。クロモは本来在来種があるのですが、現在は外来種が多く、駆除の対象となっています。繁殖する辺りには澱みができて、水質にも影響します。この少雨により、長良川の水位が低下し、鵜飼い観覧船の運航にも支障を来すような状況であるようです。それでも過去、長良川が本流一本になってから瀬切れを起こしたことはありません。
又、写真の水路は普段は全く水のない状態の水路ですが、田圃に水をはる時期だけはこのように長良川からの用水の水で満たされています。写真では分かりづらいのですが、とてもきれいな水です。見た目には心配なほどに減っている水量ですが、こうやって用水に水が入り、水不足という事もまだ聞きません。
これは本当にありがたいことだと思います。
水のことばかり書きましたが、もう一つ気がかりなことがあります。山の所々の緑が、薄くなっていることです。傍までいって確認した訳ではありませんが、多分毛虫の類が大量に発生して、新緑を食いつくしているのではないかと思います。事務員の家は山の下にあるのですが、確かに今年は、毛虫などが飛ばされて壁にくっついていることが多々ありました。岐大のキャンパスの木も気を付けてみていると、大量発生して困っているマイマイガが産卵している木があります。(岐阜県では、マイマイガが飛騨地方を中心に大量発生しており、農作物に被害がでています。マイマイガの大量発生は数年続くといわれており、又蛾そのものも人体に影響を及ぼすので触れたりするのは危険です。詳しくは岐阜県のHPを参照してください)ご家庭でのマイマイガに対する対策について
どんな因果関係なのかはわかりませんが、なんとなく天気というものの常識が変わって来ている様に感じています。
7月1日朝 大学の上空は青空です。南方には雲の連なりが見えます。これが梅雨前線でしょうか?
梅雨は鬱陶しいものと決めつけていますが、この雲が北上して停滞し、豪雨は困りますが、豊穣の雨をもたらしてくれることを祈ります。