11月下旬にここ岐阜から石垣島に行く機会に恵まれました。長かった台風シーズンも終わり、観光客もひと段落ついたといったところです。当日朝 空港に向かう時の長良橋の気温は1℃を表示していました。7時間後降り立った石垣島は23℃という気温です。その直線距離は1700km程です。私達旅行者には、暑いと思うような気候ですが、現地の方は口を揃えて「今日はちょっと寒い」と仰られます。連日25℃以上が続いていてので無理もないのでしょうが、住んでおられる方と旅行者の違いなのでしょう。海は晴れさえすれば、十分海水浴に耐えられるということで、実際あるビーチでは海水浴をしてみえる方もみえました。海の色はまだまだとても美しく、又人気のないビーチはとても静かで、ただ小さなヤドカリだけが、行き来をしていました。海なし県の岐阜県民には夢のような景色ですが、地元の方は、「やはり夏と違って海の色、特にサンゴ礁の向こうの深い紺色が全然違う」とのことでした。太陽も今は南回帰線のほうへ移動していますから、ここ石垣では、今頃が一番太陽の光が弱いのかもしれません。
ここで、乗ったタクシーの運転手さんに何処から来たのと聞かれ、「岐阜市から来ました」と答えると、その方が板取に触れられ、「僕は板取は日本の原風景だと思うんだよね」と仰られ、こんな日本の果ての地で板取の名前をきくこともびっくりですが、そう言っていただけることにもびっくりでした。まだまだ岐阜も捨てたものではありません。(47都道府県の全ての人がいる石垣市ですが、岐阜県内の市の位置関係はよくご存じなかったので、近隣の方でないことは確かです)そういう出会いもあった旅でした。
そしてその後一日おいて行ったのは山梨県の北杜市です。岐阜からの直線移動距離は150km、高度はだいたい1000m位です。こちらは、もう冬です。朝の最低気温は氷点下で霜がおりています。木々はもう落葉を済ませ、すっかり冬支度をしています。高山ではもう初雪も降りましたし、岐阜市内でも北部では雪がちらついたそうです。
最後にこれが岐阜市の私の自宅前で恐縮ですが、紅葉の真っ盛りです。今年は、11月に入って、急に寒くなったように思います。そのためか、紅葉の色がはっきりとしているように感じます。市内も寒い所もあれば、暖かいところもあり、紅葉も場所によって違うのでしょうが、見事に色づいています。石垣島のような南国ではきっと見られない風景なのでしょう。
ほとんど移ることのない季節(石垣島の秋は12月頃にやってきて、1~2月が冬で3月も20日を過ぎればもう初夏の陽気になります)で、その変わらない美しさを堪能するのか、春夏秋冬がはっきりとわかるこの地でそれぞれの季節の移ろいを堪能するのか?どちらがいいのかは、その人それぞれだと思います。
日本列島の西半分を見ただけですが、その北はもう雪景色です。日本列島の全長は3000kmとも言われています。そしてそれだけの長さがあれば、色々な景色が同居しているのも当然です。実際に自分の目でみると、あらためてその違いに感動しました。