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  この程刊行された「岐阜市史 現代Ⅱ」は、岐阜市の歩んできた昭和50年(1975)から平成30年(2018)頃までの約40年間の記録です。
この時代を生きてきた方は、多い事でしょう。かく言う事務員も、高校3年生から還暦までの時代に相当します。


  一般に自治体史は、体裁や章立てが決まっている様な感じを受けます。岐阜市史の現代編Ⅰも、政治・経済・産業・教育・文化の様に章立てされ、ています。外観も、凾入り布表紙の分厚いものと相場が決まっています。
 しかしこの岐阜市史は、この従来の形式とは全く異なります。プラスチックのボックスに写真を多用したA4版と、全国的にも珍しい体裁をしています。

 通史編は、総論と各論に分れており、総論ではざっくりと岐阜市の歩んできた道を述べ、各論では市政・くらし経済・都市計画・住民主役のまちづくり、下巻では持続可能社会づくり・安心・安全のまちづくり・子育てから人づくりと章立てされています。それぞれの章では、実際に携わってきた関係者の執筆も多いので、リアルタイムのものとして読むことができます。さらに図や写真の掲載が多いので、より分かり易く読むことができます。

 今回の現代史編の特徴と言って良い史料編の写真-こちらは明治22年の市制が引かれて以後の岐阜の移り変わりを見ることができます。映像のDVDでは、市の広報番組等を見ることができますが、現在を認識して、過去の映像を見る時、過去から現在に至るまでに、何が異なって今があるのかを考えさせられる点もありました。
 個人的には、道路計画の部分が興味深かったです。岐阜市の環状線事業について、そのはじめを事務員が小学校の頃、今から50年程前と認識していましたが、昭和42年(1967)都市計画決定されて、翌年事業着手され、平成15年(2003)全線が開通したとのことで実に36年間をかけて整備されたものだったのだと感慨深く思いました。その他にも駅前の再開発、岐阜駅の高架事業等、こうだったんだなぁと、懐かしく読みました。

  現代史といっても、これだけ近々の事柄を述べているものなので、その評価は、後世に委ねていくものではないかと思います。
 ただ市として、あるいは市民が参画して、行ってきた数々の事業の経緯が事細かに記されていますので、もしそれに問題を見出す点があるとすれば、その経緯を知る事によって、将来いかなる方向に進めていくべきか、 これこそが、歴史を学ぶことであると思います。ですからこの本は、今若い人にこそ手にとって読んで頂きたいと思います。

     販売場所:社会教育課、岐阜市歴史博物館、岐阜市立中央図書館
   郵送でも販売を行っています。書名、住所、氏名、電話番号を明記の上、本代と送料を 現金書留または郵便為替で
  社会教育課 (〒500-8720 岐阜市神田町1-11)までお送りください。
  なお、送料等詳しくは、社会教育課(☎058-214-2365)までお問い合わせください。(岐阜市HPより転用)