土の物理的環境 (Environmental Soil Physic) (分担) → 戻る
|
[講義概要] | ||||
土壌は、動植物や微生物にとって重要な生育の場であると同時に、地域環境さらには地球環境の中で、水や各種物質・ガスおよび熱エネルギーの循環系の一部を担っています。したがってその中で生じる理化学的な諸現象は、環境科学、生態学あるいは農業に関する諸問題とも密接に関わっています。
|
||||
[講義計画] | ||||
1 | 序論:土壌の生成と層位、および土の三相 | |||
2 | 土壌鉱物の種類と表面電荷 | |||
3 | イオンの吸着と交換 | |||
4 | 粘土の分散と凝集 | |||
5 | 土粒子の理工学性の測定 | |||
6 | 有機物と団粒構造 | |||
7 | 水の理化学性 | |||
8 | 土壌水の保持機構と土壌水分の測定法 | |||
9 | 土壌水のエネルギー状態 | |||
10 | 土壌水分特性曲線 | |||
11 | 飽和土壌水の流れ | |||
12 | 不飽和土壌水の流れ | |||
13 | 土壌中における溶質の輸送機構 | |||
14 | 土壌圏における温度環境の形成機構 | |||
[講義時期] | 3年前期 2単位 | |||
[成績評価] | 小テストおよび出席等 | |||
[教科書、その他] | 教科書は使用しない。講義資料を毎回配付する。 | |||
[参考書] | ヒレル著、岩田・内嶋監訳「環境土壌物理学」農林統計協会 |
[講義概要] | ||||
自然環境の保全や国土の適正な管理を進める際に、地形や植生の改変や土壌の搬入・搬出を行う必要が生じた場合、単に利便性や経済性や表面上の景観だけにとらわれることなく、防災面や安全面にも充分な配慮を行うことが重要となります。
|
||||
[講義計画] | ||||
1 | 土の三相と締固め | |||
2 | 地盤材料の工学的分類 | |||
3 | 飽和土中水の流れと流線網 | |||
4 | 地中の応力 | |||
5 | 載荷による間隙水圧の変化と圧密理論 | |||
6 | 圧密の予測とe−log p 曲線 | |||
7 | モールの応力円とクーロンの破壊規準 | |||
8 | せん断試験 | |||
9 | ランキン土圧とクーロン土圧 | |||
10 | 半無限斜面の安定条件 | |||
11 | 有限長斜面の安定解析 | |||
12 | 土質調査と土壌調査 | |||
13 | 土中における化学成分の輸送機構 | |||
14 | 土壌汚染と土壌浄化 | |||
[講義時期] | 3年後学期 2単位 | |||
[成績評価] | レポート、小テストおよび出席など | |||
[教科書、その他] | 河上房義著「土質力学」森北出版 | |||
[参考書] | 粟津監修,安川・今西・立石共著「絵とき土質力学」 | |||
山口柏樹著「土質力学」技報堂出版 |
[講義概要] | ||||
土粒子の構成と構造および理化学的性質についての各種測定を行うと共に、土壌の保水性や透水性、水や物質の移動特性を理解するための実験を行います。また圧縮、せん断、締固めなどの土や地盤の力学挙動に関する基礎実験も実施します。これらの実験を通して、土壌圏や地盤の諸特性に対する理解を深め、また土壌の環境測定手法に習熟させると共に、実験や観測で得られたデータの的確な整理方法の修得を図ります。
|
||||
[講義計画] | ||||
1 | 実験方法の解説 | |||
2 | 土壌断面の調査と三相分布 | |||
3 | 有機物含有量試験 | |||
4 | 土粒子の密度試験 | |||
5 | 液性限界試験、塑性限界試験 | |||
6 | 粒度試験 | |||
7 | 団粒分析 | |||
8 | pF試験(吸引法) | |||
9 | pF試験(遠心法、蒸気圧法) | |||
10 | 定水位透水試験と.変水位透水試験 | |||
11 | 土壌溶液中の化学成分の測定 | |||
12 | 締固め試験 | |||
13 | 一面せん断試験 | |||
14 | 一軸圧縮試験 | |||
[講義時期] | 3年後学期 1単位 | |||
[成績評価] | 出席とレポートによる総合評価 | |||
[教科書、その他] | 地盤工学会編「土質試験―基本と手引き―」地盤工学会 | |||
事前に土壌環境学と土壌工学を履修するのが望ましい | ||||
[講義概要] | ||||
農地の生産性を高めて持続的な営農を可能にするためには、土中における水・ガス・各種の化学成分および熱の循環を適正に管理することが重要であり、食糧生産にあってはその荒廃を決める鍵ともなる。一方で、自然生態系を含めた地域環境やさらには地球環境を荒廃から守り、適正に管理していくためにも、その中で生起する物質やエネルギーの複雑な循環系を的確に理解し、変化の方向を精度よく予測し制御することが必要となる。
|
||||
[講義計画] | ||||
1 | 水移動現象 | (液状水の移動機構,浸潤と再分布,重力排水,土壌面蒸発) | ||
2 | 溶質輸送 | (溶質の輸送機構,塩類集積とリーチング,土壌汚染,地下水汚染) | ||
3 | 熱移動 | (土壌の温度特性,熱移動機構,土壌水の温度環境緩和機能) | ||
4 | 蒸散 | (蒸散機構とSPACモデル,熱収支と蒸発散,地球の熱環境) | ||
5 | ガス移動 | (ガス拡散,水蒸気移動,農地からの温暖化ガスの放出) | ||
6 | 土の不均質性 | (クリッギング,ペド伝達関数,溶質輸送の伝達関数モデル) | ||
7 | その他 | (温度勾配下での液状水と水蒸気の輸送,凍結と融解など) | ||
[講義時期] | 修士1・2年後学期 2単位 | |||
[成績評価] | 出席等 | |||
[教科書、その他] | 特に指定する場合もある | |||
[講義の進め方] | ||||
各自の研究課題や興味に関連したテーマを受講生が選択し,互いに発表し合う形式で学習を進めることにより,分析力や考察力,プレゼンテーション能力,質疑応答能力を育みたい.全体として不足する部分は,適宜,担当教官が講述して補う. |