語学を学ぶのには場所は重要といえば重要だがそれほど重要ではないと思う。例えば日本の学校で英語を習うがその人の努力次第でレベルは全然違うからだ。そうはといっても交換留学先としてエアフルトを選んでとてもよかった。なぜなら周りの環境がとてもよかったからだ。
大学は大きすぎず小さすぎず、人と知り合いやすく、インターナショナルオフィスや外国に興味がある学生がイベントを用意してくれたり、Fremde werden Freunde という企画により留学生はパートナーファミリーを見つけることができる。街はこじんまりしていて本当に素敵で、広場ではクリスマスマーケット、春のフェスティバル、オクトーバーフェスト、ワインフェスト、毎朝のマーケット、車の展示会などもあった。とても古い建物(例えばsynagogueは1300年ほどのものが発見修復されている)と緑いっぱいの公園、森も近くにある。今の私にとってエアフルトは世界で一番素敵な街だ。
ここで私にとって人生で一大イベントといえる経験を終わらせず、これからも語学の勉強を続けて、何らかの形で今後の人生でドイツに関わっていきたい。交換留学生として派遣してくださって本当にありがとうございました。
留学をして変わったかというのはいろいろな場面で尋ねられると思うので、留学期間の折り返しにある今の自分の場合はどうかと考えてみると、どちらかというと自分の中にあるどうしても変わらない部分に気づかされた、という感じが強いと思いました。場所が変わっても一緒に過ごす人が変わっても言葉が変わっても、良くも悪くもそういう部分を自分が持っていたことは驚きでした。それは今まで日本で生活してきて海外で生活を始めたのが20歳という年齢を過ぎてからであったからなのか、元来そういうものがあったからなのかはわかりません。とにかく、変えられない部分は、自分にとって大切な部分と言い換えられると思っています。がらりと変わった環境の中で、自分にとって何が大切なのかに関するヒントのようなものが、日本にいたときよりもわかりやすくなったのだと思います。
留学が始まってからあっという間でしたが自分にとって発見の多い5か月でした。4人の生まれも文化もそれぞれ異なるルームメイトたちと暮らした生活も、毎日いろいろな出来事があって楽しく刺激がたくさんありました。今年は日本の大学院のための受験勉強が控えているので、アメリカでの生活と勉強との両立にチャレンジしていきたいと思います。
この交換留学体験記を通して、2014年8月から始まったわたしのスウェーデンルンド大学での留学生活を振り返りながら、次に留学する人へのメッセージを書きたいと思います。まず留学するにあたって毎日毎日何かの目標、目的を持って生活するということは留学しているみんなに共通して大切にしていることだと思います。今日はレポートをどこまで終わらせる、今日は課題図書を10ページ読むなど勉学に関することはもちろん、冬休みだからと言って家にひきこもらずに1日少なくとも1人以上の友達と会うなど、生活にいたることまで様々な目標を各自で持って毎日を送っています。このように一日をしっかり振り返って次の目標を明らかにすることは、時間の限られた留学生活において非常に大切です。
自分が留学できている幸福、すばらしい勉強の環境に置かれている幸福を考えれば、一日、たったの一時間でさえもとても価値のある貴重なものに感じられるはずです。またそのような機会をくれた家族、先生、そして日本で応援してくれている友達に常に感謝の気持ちを再確認できるでしょう。
また一日一日の目標を持つこととセットにして考えて欲しいことに、日本に帰ったらどうする、この留学で得た経験を何に役立てようと、帰国してからのことも視野に入れるよう心がけてほしいです。わたしはよく目の前のことに夢中になりすぎる性格なので、前期の留学はただただ楽しむこと、友達とたくさんの時間を共にすること、英語の語学力向上に夢中になって、帰国した後のことはあまり考えていませんでした。
そのために何か新しいことを自分から挑戦しようと、今自分にできることを模索しています。このように留学は、自分の振り返りや目標を見つけることを通して、今まで自分の知らなかった新しい自分を見つける、また自分を見つめ直すいい機会だと思います。
最後に、ルンド大学では留学生のためのチューターやイベントなど、新しい友達と会うための機会が非常に多く用意されています。もし外国人の友達が欲しいのならそのようなイベントに積極的に参加することが大切です。また大学の寮には世界各国からの留学生がいっしょに生活を共にしています。そのような寮や授業は異文化交流のいい契機になります。しかし、アジア人は欧米の人たちにとって「あまり英語が話せない」というイメージがあり、彼らの方から積極的に話しかけてくれる人は少ないです。そのため自分から話しかけに行く、何か仲良くできるきっかけ作りをするなど、積極的な姿勢が異文化交流の鍵になるなあと、留学してつくづくと感じました。