・黄砂の飛来した春頃(3〜5月)と秋にかけて、カルシウム(Ca)の割合が高くなっています。 この年には、3月に6日間、4月に10日間、11月に1日の黄砂の飛来が観測されています。 5月は岐阜では黄砂は観測されていませんが、5月下旬に対馬と隠岐で黄砂が観測されていますので、 この黄砂が西風とともに拡散し、岐阜にも届いていたのではないかと考えられます。 ・Caと合わせて硫黄(S)の割合も高くなっていました。 黄砂の中和作用(黄砂が風に乗って運ばれているうちに、黄砂に含まれる炭酸カルシウムと、酸性雨に含まれる硫酸が化学反応を起こし、硫酸カルシウムになる)を実証していると考えられます。 (参考文献:佐藤節子,土川沙織,東義人,平塚章寛:岐阜大学教育学部研究報告=自然科学=,第31巻,2007) |