ようやく梅雨明け

 7月29日が前学期の定期テスト最終日で、学期の終わり。先週末に、まったりとして長かった梅雨が、ようやく明けたようで、26日には爽やかな天候の下で長良川の大花火大会がみれました。今回は金華橋辺りまで出かけて、3万発の爆音と閃光を間近で体験したおかげで(平和な爆音と閃光でよかったな…)、何か不思議と精神的にすっきりした感じになりました。

 またネットワーク大学コンソーシアムの授業もようやく17日に終了。最後に、私もまとめの話をさせてもらいましたが、大変密度の濃い授業が15回も続いたわけで、受講者は大変エネルギーが要ったことでしょう。私の最後に行った授業の中で、スケールフリーネットワークに基づく研究費配分の日米比較の話は、こちらに別にまとめています。

 この時期になると、サッカーのJ1第1ステージも終盤を迎え、面白い試合もあると同時に気の抜けたような試合もあるようで。大分−神戸戦のように8対0というのは実力差からは考えられないような点差。面白いといえば面白いのですが、なんだかなぁ。プロ野球でも26点も点数が入る草野球並みの試合というのは、気が抜けたような。

 はっきりしない天気が続き、人々の精神状況も一部で気が抜けてしまっているかのようなことが続くと、地球の地盤にも緩みができたのか、宮城県北部の地震も震度6が1日に3回も来るような事態。こちらは、気を緩めちゃいけませんね。冷夏みたいだし。

 国会では、少し前に国立大学法人化法案が通りました。何か国立大学人の長年の気の緩みに乗じて、うまいこと持っていかれたなぁ、というのが数年前からの議論を通じて湧いた感想。こんなボロボロ/不釣合いの法案でも、これからはその下で、いわば手探り状況で高等教育および研究開発が行われていくのでしょうが、どのような新しい大学システムに変わっていけるのか、気を緩めずいかないと。

 よく考え、練ったシステムを素早く作り上げていく(そしてたくさんのリンクを獲得していく)、これがスケールフリーネットワークな世界を今後生き抜く基本戦術ということになりますので、大学界はおちおちできないですな。ネットワーク型授業も重要になるはずですし。

 しかし、たくさん「リンクを獲得できる」研究や教育というのは、基礎とか応用とか、文系とか理系とかに関係なく、そして今は金はあまり豊かではなくとも、智慧を絞ることができればランダムに近く出現してくるはずなんですね。この場合は、気を緩めたらダメですけどね。高等教育機関というのは私立や国公立に関わらず、国の基礎を作っている公教育には違いないので、偉ぶらず、ハブ分子ATPのごとくきっちりと、様々な場面で大きな力になれるように、緊張感を持って取り組まないといけませんね。(#何のことか理解しがたい人は、日経サイエンスの9月号(7月25日発売)のバラバシの論文を読んで下さい)

2003.07.29