研究生活

 

研究生活に入ると毎日10〜13時間は研究室に滞在することになる。家族よりも研究室のメンバーといる時間の方が断然長いのが普通である。研究室配属になった直後の4年生の秋には快晴のとても気持ちのいい日に実験室にいるという状況がとても辛くて、囚われの身のような気持ちで窓の外の大きなユリノキを眺めていたものであった。それでも夜中の2時頃まで一人で研究室に残って実験か何かをしていると、隣の研究室の助教授の先生(40代男性、妻子アリ)が突然現れてごそごそと何かの作業をはじめるのである。一体この人の家庭生活はどうなっているのだろうと学生ながらに不審に思ったものであるが、そんな話も今は昔。



1)私の学生時代に学位取得(博士号のこと)と就職、結婚とでどれがいちばん難しいか、という議論が仲間内で行われた。それは結婚である、という説があり、その根拠としては、学位と就職は努力すればなんとかなるが、結婚というのはどうすれば出来るのか見当もつかない、という意見が理論派の先輩から披露された。我々はピュアーな理系なのでこのような意見が出るのであった(文系の人ごめんなさい、他意はありません)。とはいえ、別の見方をすれば結婚だけは何の努力をしなくても出来てしまうかも知れないのであり、議論は尽きないのであった。ちなみに、三つ揃うと三位一体の奇跡と呼ばれて人々の尊敬を得ることになっていた(若い間だけ)。


2)研究員時代にオフィスでのんびりお茶を飲んでいると、「今日はお茶の水博士ですか」と、医学系の研究室にいたことのある上司にからかわれてしまった。実験をさぼってお茶ばかり飲んでいるとそのような称号が贈られるものらしい。どことなく文化の香りが、、、しないか。ただの駄洒落です。


3)研究者は基本的にいつも自分の研究の事を考えている。
私の研究に光合成するウミウシの細胞生物学というのがあるが、街中ですれ違う女性のマフラーを見てムカデミノウミウシ(右図)を連想したこともある。そうなると思考はすっかり褐虫藻の細胞内共生にとんでしまうのであった。ゆったりと流れる河の水面の模様を眺めながら何か熱心にゲノム進化について考えていたこともあったが、もったいないことにそこはオーストリア山岳部の風光明媚な所なのであった(どちらかというと旅行時の方が思考がとびやすいかも知れない。業務から離れて気持ちがリラックスしているし、見慣れない景色が刺激になるのかも。)。集中的に考えていると寝ている間に解決策が浮かんでくることもある。湯川秀樹先生がノーベル賞を受賞した際のインタビューで「寝ている間にいいアイデアが浮かんだ」と答えたのを聞いた日本中の理論物理学者が布団をひき始めたとかいう小話がある。私の好きな話のひとつである。



2009.12.25



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