プレス セミナー
「コレステロール低下医療と脂質栄養の方向転換」
Changes
in the Directions of Cholesterol-Lowering Medication and Lipid Nutrition
日 時:2009年10月20日(火) 13:00−16:30
場 所:如水会館 東京都千代田区一ツ橋2-1-1
対 象:メディア関係者、医療関係者、コレステロール医療・脂質栄養に関心のある方
13:00 開会の辞 小林哲幸(お茶の水女子大・理・教授)
13:10 コレステロールを低下させる必要はありません
浜崎 智仁 (富山大・和漢医薬学総研・教授、日本脂質栄養学会理事長)
13:50 日本人はLDL-Cと中性脂肪の高い方が長生きする
大櫛 陽一(東海大・医・教授)
14:50 Cholesterol-lowering medicine
testing: enigmatic and confusing
(コレステロール低下薬の検証:謎と混乱)
Michel de Lorgeril (仏・グルノーブル大・医・教授)
15:40 コレステロール仮説の崩壊と動物性油脂の復権
奥山治美(金城学院大・薬・教授、脂質栄養オープンリサーチセンター長)
16:20 閉会の辞 大原直樹(金城学院大・薬・教授)
※講演要旨、演者略歴は裏面をご覧ください。
主 催:金城学院大学「脂質栄養」オープン・リサーチ・センター
(文部科学省オープン・リサーチ・センター整備事業)
日本脂質栄養学会
後 援:日本薬学会
この件に関するお問い合わせ
〒463-8521 名古屋市守山区大森2丁目1723番地
金城学院大学「脂質栄養」オープン・リサーチ・センター
センター長(薬学部教授) 奥 山 治 美
TEL:052−798−0180(代)
E-mail:okuyamah@kinjo-u.ac.jp
【講演要旨】
「コレステロールを低下させる必要はありません」 浜崎智仁
わが国で行われたスタチンの臨床試験の結果には多くの問題があり、有効性を示したことにはならない。一般集団では血清コレステロール値と心疾患の間の相関は明確ではなく、コレステロール値の高い群のほうがむしろ総死亡率が低い。
「日本人はLDL-Cと中性脂肪の高い方が長生きする」 大櫛陽一
日本総合医学会の検診結果から、全国70万人のコレステロール値の基準範囲を求めた。一方、伊勢原市民を10年追跡した結果、総死亡率とLDL-C値、および中性脂肪レベルとは負の相関が認められた。
「 Cholesterol-lowering medicine
testing: enigmatic and confusing 」 Michel de Lorgeril
(コレステロール低下薬の検証:謎と混乱)
スタチンはエビデンスのある薬として受け入れられてきた。ところが、企業の手から離れた臨床試験では、その有効性が認められなかった(世紀のスキャンダル)。超一流の医学誌に掲載された論文にまつわる謎を解き明かす。
「コレステロール仮説の崩壊と動物性油脂の復権」
奥山治美
コレステロール低下医療の方向転換が進み始めた。リノール酸摂りすぎが多くの病気を増やしており、また数種の植物油脂は実験動物に有害作用を示す。これに対し動物性脂肪は安全性が高い。健康に良い油脂の選び方は、完全に方向転換しなければならない。
【演者略歴(プロフィール)】
浜崎 智仁
医
学博士 千葉大学医学部卒。富山大学和漢医薬学総合研究所教授。日本脂質栄養学会理事長。魚油の健康に及ぼす効果に関して、わが国でパイオニア的な研究を
進め、行動・性格などに関する臨床研究を行い、コレステロールと総脂肪に関する研究を展開中。著書、コレステロールは高い方が長生きする、エール出版など
多数。
大櫛 陽一
大阪大学大学院工学研究科修了。大阪府立羽曳野病院、大阪府立成人病センター、大阪府立母子センター、大阪府立病院などを経て、現在東海大学医学部教授。2006年日本総合健診医学会シンポジウムで全国70万人の検診結果から、日本初の男女別・年齢別基準範囲を発表。「メタボの罠」(角川SCC新書)など著書多数。
Michel de Lorgeril
心臓病学および栄養学専門医・フランス国立科学研究センター(CNRS)正規研究員
グルノーブル第一大学医学部教授
著書、コレステロール 嘘とプロパガンダ (浜崎智仁訳)、篠原出版新社、2009年
奥山 治美
薬
学博士 東京大学薬学部卒。東京大学大学院薬学研究科修了。東京大学助手、名古屋市立大学助教授、教授を歴任。現在金城学院大学特任教授、「脂質栄養」
オープンリサーチセンター・センター長。日本脂質栄養学会初代会長。名古屋市立大学名誉教授。脳機能、生活習慣病に及ぼす脂質栄養の影響を広く研究し、新
方向へ転換を推進中。油の正しい選び方・摂り方、農文協、2008年